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Ⅴ 救済の魔女
第93話 死闘
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わたしは至近距離ながら、それを避けた。ブリュンヒルデ様とのあとだからか、速さに慣れている。確かに言うとおり。スクルド様はブリュンヒルデ様と違って、速さがない。
人間並。
スクルド様の刃は地面に刺さっている。攻撃することはできない。わたしは聖剣でお腹あたりを斬った。
と、思ったのだけれど、当たっても掠ってもいない。刃が届くギリギリに避けた。人間では到底できない反射神経だ。
体をエビ反りのように曲げた。頭部が地面にくっつくほどのエビ反り。そして、そこから体を回転させ、二歩三歩下がった。
反射神経と身体能力が高い。
『些か不本意だが、実力はあるようだ。ブリュンヒルデに勝ったのは、運だけじゃないな』
そう言ったスクルド様の表情からは、笑みが消えている。余裕の表情だったのが、一気に真剣な表情に。それだけで、空気が一変する。冷たい空気が流れた。
背中や全身にびっしょり汗をかいている。その汗が氷のように冷たい。
すぅ、と息を吸った。
目の前の相手をよく観察した。スクルド様はさっきまで、シノと交戦していたはずだ。
それでも、シノだけが負傷してるなんてありえない。スクルド様だって、何処か負傷しているはず。
体ピンピンしている。
スクルド様は、棒を振り回した。末端の槍の刃をわたしに向けた。鋭い刃がこちらに。
スクルド様の顔には、顔半分を隠す仮面をつけていた。ヴェルザンティ様も顔半分を隠していた仮面をつけていた。
ノルン姉妹はそういうのを身に着けているのかも。
顔半分を隠していた仮面の奥にチラリと見えたものがある。赤い瞳だ。血を連想させる赤い瞳。
『ノルン三姉妹であり、ワルキューレ、スクルド。参る!』
大地を踏んで、ひとっ飛びで至近距離に。ブリュンヒルデ様より速さはないけど、ひとっ飛びで至近距離にくるそのバネのような、跳躍力。
図りきれない。
けど、反応できる速度だ。わたしは聖剣でガードを構えた。キィんと、甲高い音が響いた。バチバチと火花がちる。
押し倒される。やはり、この力だけは敵わないか。でもブリュンヒルデ様と違って、弱い。
わたしは、聖剣を振り払った。スクルド様は、わたしの行動をいち早く察知して、払う前に、二歩後退した。
腕を伸ばせば届く距離。わたしは聖剣を振り下ろした。でもその行動も見切って、鎌の刃で止めた。
ぐっと押しても全然びくともしない。突きの力ではだめか。
いや、そもそもさっきから行動を見切っているような。わたしが繰り出す技を、やる前から避けている。まるで、一寸先の未来を知っているような。
双方の刀がぶつかって、ギリギリと火花が。さきに刃を払い除けたのは、スクルド様だった。一瞬の行動で、また飛び抜けた跳躍力を使って、宙に。
宙に浮いたら、元もこうもないのに。そのまま真っ逆さま。でも驚くことに、浮いたままだ。神様でも、翼がないと飛べないしのに。
いや、甲冑で隠れて分からなかったけど小さな羽がある。白い翼。全身身に纏っている甲冑と体重を合わせて、あの小さな翼だけで支えている。
拍子抜けした瞬間を狙って、スクルド様が、真上から刃を振り落とした。あ、と言う前に振り落とされてきて、体が思わずガードの構えをしていた。
重い。真上からの重圧もあってか、さっきよりも全然重い。その重圧に耐えきれなくて、膝をついた。圧迫されていく。大地がめり込んだ。大地がめり込む程の圧迫。
息ができない。喉が押しつぶされたような、息苦しさ。わたしは必死にガードするしかなかった。
スクルド様は、真剣な表情から怒っているような表情へと。
『ブリュンヒルデも倒したその力、ここまでか!』
ブリュンヒルデ様を倒していない。そもそもあのお方は、本気を出していなかった。本気を出していたら、わたしなんて、数秒だ。
でもこっちは、百%中の百%の力。
聖剣を握る握力が弱くなっていく。このままだと、地面のように体がボコボコになる。全身の力を腕に込めても、振り払えない。
すると、銃声と共にスクルド様の圧迫から解放された。銃声がしたのは、恐る恐る振り返ると、瀕死のシノが銃を持っていた。地面に丸くなったまま。
苦しそうに顔を歪ませ、だけど、目の奥がギラリと光っていた。わたしたちの攻防を見ていて、苦戦していたわたしを助けてくれた。
銃弾を放ったあと、シノはぐったりとした。わたしは急いで駆けつけた。
「シノ!」
抱きかかえると、息がもう途絶え途絶えだった。それに、だんだん冷たくなってきている。出血が酷い。臓物がデロリと出て、地面についている。
どうしよ。どうすれば。
このままじゃ、シノが死んじゃう。
背後からスクルド様の気配かした。こんなときに、戦っている場合じゃない。
わたしはシノを抱えて逃げた。
とりあえず、スクルド様から離れないと。でも、背をむけて逃げていったことで、スクルド様の遺憾を買った。
足元にぐさりと棒が刺さった。もう少しいけば、それに刺さっていた場所。
『逃げるな。貧弱者め』
怒りに震えている声。
やっぱりこのまま、逃してはくれなさそうだ。でも今は、スクルド様の相手をしているわけにはいかない。わたしは聖剣を胸の前に掲げ、古の魔法の呪文を唱えた。
本日二度目の魔法。
足元に巨大な魔法陣が出現し、聖剣が神々しく光った。そして、スクルド様の頭上には、千ほどの刃が。
聖剣の刃の雨が降り注いだ。
古の魔法は体に負担がかかる。しかも、シノを担いでから、そう長くは動けない。どこかに身を隠さないと。
千ほどの刃の雨が時間稼ぎだ。
スクルド様は鎌槍を持っていて、盾を持っていなかった。千の刃を乗り越えるか、わたしは建物内の影に潜み、そっと様子をうかがった。
乗り越えるかどうかの心配をしている場合じゃない。抜群の反射神経で、それを一本一本避けている。
嘘でしょ。ありえない。
昔、こんな話をした。
ノルンが神様で、アリス様がウルド様だったという真実の前。一度、シノの口から世界について聞かされたことがある。
そのときは、はっきりと曖昧な情報でシノもあまり、確証していなかった。
ノルン三姉妹について、少しだけ話したことがある。
ウルドが「過去」ヴェルザンティが「現在」スクルドが「未来」をさす。
あぁそうか――夢についても、スクルド様についても、ようやく理解できた。ウルド様の夢を見たとき、幸せそうな「過去」だった。そして、二度目に見たスクルド様の夢は「未来」の言葉が出てきた。
そして、戦ったときまるでこちらの行動を全て見切っているように、交わした。間違いない。スクルド様は「未来」を見ている。
未来を見ることができる。
そして、わたしがここにいるのも、スクルド様は全て分かっている。全ての因果律を見てきて、わたしがここにいると。
建物の影からソォと覗いた。ここから公園は離れている。だけど、スクルド様と目があった。朱い目がこちらを見ている。
早くここから離れないと。
いや、逃げても未来が見えているなら、どこにも逃げる場所なんて、ない。逃げても逃げても追い詰められる。そんなの、命がいくつあっても、続けられない。
逃げる選択をしない。
体力も使い果たして、やれるべきは説得。ブリュンヒルデ様が教えてくれた「スクルドはほんとはお姉さんのことが大好き」というのに賭けた。お姉さんのことが大好き、ということは、一部分だけ、良心があること。
建物の外から、異様に冷たい風が吹いた。スクルド様の殺気だ。こちらに近づいてきている。尾を狩るように、じわじわと近づいてきている。わたしは、恐る恐る会話を始めた。
「ねぇスクルド様、ウルド様は元気?」
足音がピタリと止まった。
『知ってどうする』
暫くしてから、返事が返ってきた。ぶっきらぼうな返事。でも、さっきから流れ出た殺気が一瞬だけ、和らいだ気がした。
「知りたいの。ウルド様はここでは、傷だらけで苦しそうで、でも、そっちに帰って元気にしてるかな? 妹さんと出会えたかな?」
殺気が和らいだ。
影から顔を恐る恐るうかがった。建物の外にいたけど、数歩行けば、建物に入れる立ち位置。
スクルド様は、うつむいていた。じっとそこから離れない。わたしは会話を続けた。汗が流れる。滴り落ちた雫が、地面に落ちた。
「ヴェルザンティ様も元気かな? あのお茶、美味しかったんだよね。わたしたちも救ってくれて、お姉さんは優しいね」
『当たり前だ。ヴェル姉様は誰よりも優しい方!』
感情が爆発したような、返事が返ってきた。よし、うまく誘導した。ここからだ。わたしは少し声を低くして、問いた。
「ウルド様も、ヴェルザンティ様も、スクルド様と同じ気持ちで、妹のことが大好きなんだよ。スクルド様は、その想いを裏切りたくないでしょう? 今、これを知ったら二人がどんな思いするか」
スクルド様の反応は、あんま変わっていない。そこを微動だにしない。
人間並。
スクルド様の刃は地面に刺さっている。攻撃することはできない。わたしは聖剣でお腹あたりを斬った。
と、思ったのだけれど、当たっても掠ってもいない。刃が届くギリギリに避けた。人間では到底できない反射神経だ。
体をエビ反りのように曲げた。頭部が地面にくっつくほどのエビ反り。そして、そこから体を回転させ、二歩三歩下がった。
反射神経と身体能力が高い。
『些か不本意だが、実力はあるようだ。ブリュンヒルデに勝ったのは、運だけじゃないな』
そう言ったスクルド様の表情からは、笑みが消えている。余裕の表情だったのが、一気に真剣な表情に。それだけで、空気が一変する。冷たい空気が流れた。
背中や全身にびっしょり汗をかいている。その汗が氷のように冷たい。
すぅ、と息を吸った。
目の前の相手をよく観察した。スクルド様はさっきまで、シノと交戦していたはずだ。
それでも、シノだけが負傷してるなんてありえない。スクルド様だって、何処か負傷しているはず。
体ピンピンしている。
スクルド様は、棒を振り回した。末端の槍の刃をわたしに向けた。鋭い刃がこちらに。
スクルド様の顔には、顔半分を隠す仮面をつけていた。ヴェルザンティ様も顔半分を隠していた仮面をつけていた。
ノルン姉妹はそういうのを身に着けているのかも。
顔半分を隠していた仮面の奥にチラリと見えたものがある。赤い瞳だ。血を連想させる赤い瞳。
『ノルン三姉妹であり、ワルキューレ、スクルド。参る!』
大地を踏んで、ひとっ飛びで至近距離に。ブリュンヒルデ様より速さはないけど、ひとっ飛びで至近距離にくるそのバネのような、跳躍力。
図りきれない。
けど、反応できる速度だ。わたしは聖剣でガードを構えた。キィんと、甲高い音が響いた。バチバチと火花がちる。
押し倒される。やはり、この力だけは敵わないか。でもブリュンヒルデ様と違って、弱い。
わたしは、聖剣を振り払った。スクルド様は、わたしの行動をいち早く察知して、払う前に、二歩後退した。
腕を伸ばせば届く距離。わたしは聖剣を振り下ろした。でもその行動も見切って、鎌の刃で止めた。
ぐっと押しても全然びくともしない。突きの力ではだめか。
いや、そもそもさっきから行動を見切っているような。わたしが繰り出す技を、やる前から避けている。まるで、一寸先の未来を知っているような。
双方の刀がぶつかって、ギリギリと火花が。さきに刃を払い除けたのは、スクルド様だった。一瞬の行動で、また飛び抜けた跳躍力を使って、宙に。
宙に浮いたら、元もこうもないのに。そのまま真っ逆さま。でも驚くことに、浮いたままだ。神様でも、翼がないと飛べないしのに。
いや、甲冑で隠れて分からなかったけど小さな羽がある。白い翼。全身身に纏っている甲冑と体重を合わせて、あの小さな翼だけで支えている。
拍子抜けした瞬間を狙って、スクルド様が、真上から刃を振り落とした。あ、と言う前に振り落とされてきて、体が思わずガードの構えをしていた。
重い。真上からの重圧もあってか、さっきよりも全然重い。その重圧に耐えきれなくて、膝をついた。圧迫されていく。大地がめり込んだ。大地がめり込む程の圧迫。
息ができない。喉が押しつぶされたような、息苦しさ。わたしは必死にガードするしかなかった。
スクルド様は、真剣な表情から怒っているような表情へと。
『ブリュンヒルデも倒したその力、ここまでか!』
ブリュンヒルデ様を倒していない。そもそもあのお方は、本気を出していなかった。本気を出していたら、わたしなんて、数秒だ。
でもこっちは、百%中の百%の力。
聖剣を握る握力が弱くなっていく。このままだと、地面のように体がボコボコになる。全身の力を腕に込めても、振り払えない。
すると、銃声と共にスクルド様の圧迫から解放された。銃声がしたのは、恐る恐る振り返ると、瀕死のシノが銃を持っていた。地面に丸くなったまま。
苦しそうに顔を歪ませ、だけど、目の奥がギラリと光っていた。わたしたちの攻防を見ていて、苦戦していたわたしを助けてくれた。
銃弾を放ったあと、シノはぐったりとした。わたしは急いで駆けつけた。
「シノ!」
抱きかかえると、息がもう途絶え途絶えだった。それに、だんだん冷たくなってきている。出血が酷い。臓物がデロリと出て、地面についている。
どうしよ。どうすれば。
このままじゃ、シノが死んじゃう。
背後からスクルド様の気配かした。こんなときに、戦っている場合じゃない。
わたしはシノを抱えて逃げた。
とりあえず、スクルド様から離れないと。でも、背をむけて逃げていったことで、スクルド様の遺憾を買った。
足元にぐさりと棒が刺さった。もう少しいけば、それに刺さっていた場所。
『逃げるな。貧弱者め』
怒りに震えている声。
やっぱりこのまま、逃してはくれなさそうだ。でも今は、スクルド様の相手をしているわけにはいかない。わたしは聖剣を胸の前に掲げ、古の魔法の呪文を唱えた。
本日二度目の魔法。
足元に巨大な魔法陣が出現し、聖剣が神々しく光った。そして、スクルド様の頭上には、千ほどの刃が。
聖剣の刃の雨が降り注いだ。
古の魔法は体に負担がかかる。しかも、シノを担いでから、そう長くは動けない。どこかに身を隠さないと。
千ほどの刃の雨が時間稼ぎだ。
スクルド様は鎌槍を持っていて、盾を持っていなかった。千の刃を乗り越えるか、わたしは建物内の影に潜み、そっと様子をうかがった。
乗り越えるかどうかの心配をしている場合じゃない。抜群の反射神経で、それを一本一本避けている。
嘘でしょ。ありえない。
昔、こんな話をした。
ノルンが神様で、アリス様がウルド様だったという真実の前。一度、シノの口から世界について聞かされたことがある。
そのときは、はっきりと曖昧な情報でシノもあまり、確証していなかった。
ノルン三姉妹について、少しだけ話したことがある。
ウルドが「過去」ヴェルザンティが「現在」スクルドが「未来」をさす。
あぁそうか――夢についても、スクルド様についても、ようやく理解できた。ウルド様の夢を見たとき、幸せそうな「過去」だった。そして、二度目に見たスクルド様の夢は「未来」の言葉が出てきた。
そして、戦ったときまるでこちらの行動を全て見切っているように、交わした。間違いない。スクルド様は「未来」を見ている。
未来を見ることができる。
そして、わたしがここにいるのも、スクルド様は全て分かっている。全ての因果律を見てきて、わたしがここにいると。
建物の影からソォと覗いた。ここから公園は離れている。だけど、スクルド様と目があった。朱い目がこちらを見ている。
早くここから離れないと。
いや、逃げても未来が見えているなら、どこにも逃げる場所なんて、ない。逃げても逃げても追い詰められる。そんなの、命がいくつあっても、続けられない。
逃げる選択をしない。
体力も使い果たして、やれるべきは説得。ブリュンヒルデ様が教えてくれた「スクルドはほんとはお姉さんのことが大好き」というのに賭けた。お姉さんのことが大好き、ということは、一部分だけ、良心があること。
建物の外から、異様に冷たい風が吹いた。スクルド様の殺気だ。こちらに近づいてきている。尾を狩るように、じわじわと近づいてきている。わたしは、恐る恐る会話を始めた。
「ねぇスクルド様、ウルド様は元気?」
足音がピタリと止まった。
『知ってどうする』
暫くしてから、返事が返ってきた。ぶっきらぼうな返事。でも、さっきから流れ出た殺気が一瞬だけ、和らいだ気がした。
「知りたいの。ウルド様はここでは、傷だらけで苦しそうで、でも、そっちに帰って元気にしてるかな? 妹さんと出会えたかな?」
殺気が和らいだ。
影から顔を恐る恐るうかがった。建物の外にいたけど、数歩行けば、建物に入れる立ち位置。
スクルド様は、うつむいていた。じっとそこから離れない。わたしは会話を続けた。汗が流れる。滴り落ちた雫が、地面に落ちた。
「ヴェルザンティ様も元気かな? あのお茶、美味しかったんだよね。わたしたちも救ってくれて、お姉さんは優しいね」
『当たり前だ。ヴェル姉様は誰よりも優しい方!』
感情が爆発したような、返事が返ってきた。よし、うまく誘導した。ここからだ。わたしは少し声を低くして、問いた。
「ウルド様も、ヴェルザンティ様も、スクルド様と同じ気持ちで、妹のことが大好きなんだよ。スクルド様は、その想いを裏切りたくないでしょう? 今、これを知ったら二人がどんな思いするか」
スクルド様の反応は、あんま変わっていない。そこを微動だにしない。
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