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Ⅵ 世界の魔女
第97話 新国王
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翌日、建て直した宮殿で国民は集まった。人が波のように押しよせて、まるでお祭り騒ぎみたい。待ち受けているのは、新しい時代になった、みんなが待ち望んでいた王。
わたしたちもその中に紛れ込んだ。
「すごい人だかり」
シノが手のひらをパタパタさせた。人の熱気だけで真夏のよう。
「そうだね。これほどの人が注目している」
わたしは、宮殿を見上げた。
たったまる一日で建て直した宮殿。街を見下ろす高いところに、皇室に仕えるものたちがいた。あそこから、顔を出すんだ。王様が。
「あ、いたいた!」
人々をかきわけて、やってきたのはダイキ。人の波に触れてか、走ってきたみたいに髪の毛が荒れている。
「はぁーすげぇ人だかり」
深いため息こぼした。
リュウは、飲み物買ってきてるから後で合流すると。朝の6時。照明もたった一日で直し、この日は、少しだけ明るかった。
六時というまだ薄暗い時間帯なのに、照明は、王様を照らすように、明るく照らしていた。
町の住人たちは、王が現れるのを待った。あの展望台から、王冠を身につけた相応しい王が。
わたしたちもドキドキして、展望台を見上げた。人の熱気と期待に溢れている。王様が現れる前に、リュウが合流した。四人それぞれの好物の飲み物を持ってきて。
「まだかな」
「準備とか大変なんだろ」
「そんなの分かっているよ」
リュウは、朝早く起こされてやや不機嫌。常に眉間にシワをよせ、じっと睨んでいるように目つきが鋭い。わたしは眉間のシワをツンと突いた。リュウは、目を見開いてびっくりしている。
「昨日寝れたの?」
「少しだけ」
また、無理をしたのだろうか。近隣住民のために、朝方近くまで瓦礫を撤去していたのかも。心配だ。リュウは、わたしの手を振り払った。
周りの人たちがわっと歓喜の声に溢れた。展望台から、新国王が現れたからだ。魔女制度が廃止、それから10年玉座に座っていた王様は退き、新しい時代になった。
その国王は、国民の支持率が圧倒的だった。彼も国民の声に従い、研究者から国王に。
ハルトが展望台から顔を出した。
頭の上に王冠があり、服装も髪型も知っている人ではなくなった。服はきっちりしていて髪の毛も普段ボサボサなのに、きっちりまとめていた。
あそこにいるのは、わたしたちの知っている人ではなくなった。ハルトなのは変わらない。けれど、そのハルトはわたしたちのハルトではなく、国民の王。王様の顔をしていた。
王様は展望台から街を見下ろした。少し怯んだ表情をした。民衆を目の前にたじろいている。
多くの国民が、王に期待と希望に溢れた視線を注いでいる。その視線から逃れられない。ハルトは真っ直ぐにその視線に答えた。
『国民の皆さん、おはようございます。国王、ハルトです』
国王ハルトがスピーチを始めた。
ここに集まっていない国民のために、衛生局にも伝わっている。人々は、国王のスピーチが始まると一瞬で静かになった。
ハルトの声は、若干震えていた。少し固まっている。それから暫く何も言わなくなった。
国民は言葉を待ち続けた。凍り付けにされたように、みな、微動だにしない。ハルトは固まっている。その次に言うべき言葉を考えているのだろうか。うつむいている。それでも、国民はひたすらに待ち続けた。
ハルトは次第に顔をあげた。
閉じていた口をおもむろに開いた。ぽつりぽつり昔話を始めた。
『幼いころ、俺は、本だけの部屋で閉じ込められていた。本には沢山の情報や物語があって、でも、それを一緒に共通して話せる人間がいなかった。だからこそ、皇室を出た。皇室を出て、国民の暮らしに触れた。誰かと食事したり、話したり、初めてのことだらけだった。当たり前のことが、幸せに感じた。今回のノルン襲撃とユグドラシルの暴走にて、俺は選ばれたけど、もしそれが、兄さん……先代後継者たちだったら、ここにいるのは俺じゃない』
また静かになった。
すると、民衆の群れの中で背中を押す一声がかかった。「国王さま!」「国王様は、たった一人です!」と。民衆は、わっとその声が高まった。もはや、その席にいるのは他の誰でもないハルトが良いから、国民はついてきたんだ。
ここから遠いから分からなかったけど、いや、遠くても分かる。ハルトの表情が明らかに変わった。心にある迷いと葛藤し、答えを導いた顔。国民一人一人の顔を見下ろし、今度こそ、新国王の顔へ。
『魔女制度だった時代から皇室制度。時代が激しく生まれ変わり、その度に犠牲になる国民の皆さん。決して、わたしたちは順風満帆な人生ではなかった。過ちもあった。悲しむこともあった。けれど、ここからはそれを糧として、平和の世界をわたしが導きます』
新国王、ハルトのスピーチが終わった。
それでも、人々の熱気は鎮火されない。むしろ、熱く煮え滾ってる。お祭り騒ぎ。
あぁ、ほんとに王様になったんだな。
楽観的で、研究室に遊びにきては叱られる。もう、そんな光景は見ることは叶わない。ハルトは別の人生を歩んだ。寂しさと同時に、頼もしく感じた。
ハルトが国王なら、きっと明るい未来が待っている。何だか、想像できちゃう。
ハルトのスピーチが終えると、その後ろから現れたのは、ノルン三姉妹。新国王が新しい未来を築くための、まず最初に行うのが契。
ハルトの後ろだったから、分からなかったけど、ずっとその裏で待機していたんだ。ウルド様も降りてきて、三人で新しい契を結ぶと。
白い衣を身に着け、脇やヘソを露出しているのがウルド様。仮面を外している。アクアマリン青の色。きっと、近くにいたら見惚れてしまいそうだ。
ウルド様がハルトと握手をかわした。ぎゅと手厚く握り、過去のこと全てがなかったように振る舞い。
その後ろで、ヴェルザンティ様が深々と挨拶した。スカートの丈をもって、上品に淑やかに挨拶。こちらは、肌を見せない全身白の衣で包まれている。
少し遅れて、スクルド様が同じようにスカート丈を持って、挨拶した。少し嫌々そう。スクルド様の衣は、半分透明で、胸の先端だけが隠れて下半身の大事なところはオープンだ。あんな格好、恥ずかしくないのかなと思ったけど、神様だった。
対面で向き合っているハルトのほうが、目のやり場に困りそう。ウルド様と手厚い握手を交わし、二人は契の話をした。その会話は、全国民にも聞こえるように、マイクがしてある。
国民の前で契を結ぶ。
またとないステージだ。
契の進行は、ノルン三姉妹が行った。
『一、ノルンはもう絶対に武力行使で人間界に降りない。ニ、ビフレストが建てれば、わたしたちと人間は新しく共存すると』
ウルド様が静かに言った。
ノルンからの提案に、人間側の国王は、異論なく認めた。ノルン三姉妹の血と国王ハルトの血を、紙の上に滲ませた。
その契の書は、神側と人間側二つに持たした。絶対に燃えない、破れない、なくさないそんな高度がある紙切れ。
ノルン三姉妹と握手し、契は成功。
わたしたちは、新たな未来に一歩踏み入れた。神聖な感じ。これにて終わるのかと思いきや、ウルド様がスピーチを始めた。
水銀を震わす心地良い声。マイクから空中に響きわたった。その声は、メロディを奏でてるような、心地よさ。
『ノルン三姉妹長女、ウルドと申します。アリス、と名乗れば、すぐに分かりますかね』
クーデターのやつらが、ざわついた。
まさか、この期に及んでまだ永遠の命がほしいとか言わないでよね。クーデターの奴らを無視して、スピーチは続く。
『今回犯した件、わたしの妹が仕出かした罪を、どうか許してほしい。妹はこれから処罰します。どうか、どうか』
胸の前で手を合わせた。
神様なのに、神様に祈っている。暫く静かだった。熱気に溢れていたのに、氷のように冷たい。人々は分かったはずだ。
ノルン襲撃事件を起こした黒幕は、すぐそこにいるスクルドという女神だと。それを許してほしいと。被害者なら、すぐに許すはずがない。
ウルド様の隣に、スクルド様がやって来てさっきよりも深々と頭を下げた。ほんとに反省しているようだ。それに、全ての元凶はもとはといえば人間側だから。
人間がノルン三姉妹から、ウルド様を奪ってしまったからに始まったことだ。
周囲が凍てつく氷のように冷たい。氷の刃がスクルド様に当たっている。これは、一触即発なのでは。
と、胸の中で不安にどよめいると、人々は何らその気はなかった。新しくなった時代、武器を持つのは嫌だからだろう。
スクルド様のことを許しくれた。
三姉妹は、安堵した表情で微笑んだ。
クーデターの奴らも、何も言わない。ただ、黙って目の前にいる神様に祈りを捧げていた。
契が成功し、これから本当の平和が訪れる。周りは瓦礫や倒壊して建物だらけなのに、人々はお祭りのように舞い踊り、歌を歌った。
わたしたちもその中に紛れ込んだ。
「すごい人だかり」
シノが手のひらをパタパタさせた。人の熱気だけで真夏のよう。
「そうだね。これほどの人が注目している」
わたしは、宮殿を見上げた。
たったまる一日で建て直した宮殿。街を見下ろす高いところに、皇室に仕えるものたちがいた。あそこから、顔を出すんだ。王様が。
「あ、いたいた!」
人々をかきわけて、やってきたのはダイキ。人の波に触れてか、走ってきたみたいに髪の毛が荒れている。
「はぁーすげぇ人だかり」
深いため息こぼした。
リュウは、飲み物買ってきてるから後で合流すると。朝の6時。照明もたった一日で直し、この日は、少しだけ明るかった。
六時というまだ薄暗い時間帯なのに、照明は、王様を照らすように、明るく照らしていた。
町の住人たちは、王が現れるのを待った。あの展望台から、王冠を身につけた相応しい王が。
わたしたちもドキドキして、展望台を見上げた。人の熱気と期待に溢れている。王様が現れる前に、リュウが合流した。四人それぞれの好物の飲み物を持ってきて。
「まだかな」
「準備とか大変なんだろ」
「そんなの分かっているよ」
リュウは、朝早く起こされてやや不機嫌。常に眉間にシワをよせ、じっと睨んでいるように目つきが鋭い。わたしは眉間のシワをツンと突いた。リュウは、目を見開いてびっくりしている。
「昨日寝れたの?」
「少しだけ」
また、無理をしたのだろうか。近隣住民のために、朝方近くまで瓦礫を撤去していたのかも。心配だ。リュウは、わたしの手を振り払った。
周りの人たちがわっと歓喜の声に溢れた。展望台から、新国王が現れたからだ。魔女制度が廃止、それから10年玉座に座っていた王様は退き、新しい時代になった。
その国王は、国民の支持率が圧倒的だった。彼も国民の声に従い、研究者から国王に。
ハルトが展望台から顔を出した。
頭の上に王冠があり、服装も髪型も知っている人ではなくなった。服はきっちりしていて髪の毛も普段ボサボサなのに、きっちりまとめていた。
あそこにいるのは、わたしたちの知っている人ではなくなった。ハルトなのは変わらない。けれど、そのハルトはわたしたちのハルトではなく、国民の王。王様の顔をしていた。
王様は展望台から街を見下ろした。少し怯んだ表情をした。民衆を目の前にたじろいている。
多くの国民が、王に期待と希望に溢れた視線を注いでいる。その視線から逃れられない。ハルトは真っ直ぐにその視線に答えた。
『国民の皆さん、おはようございます。国王、ハルトです』
国王ハルトがスピーチを始めた。
ここに集まっていない国民のために、衛生局にも伝わっている。人々は、国王のスピーチが始まると一瞬で静かになった。
ハルトの声は、若干震えていた。少し固まっている。それから暫く何も言わなくなった。
国民は言葉を待ち続けた。凍り付けにされたように、みな、微動だにしない。ハルトは固まっている。その次に言うべき言葉を考えているのだろうか。うつむいている。それでも、国民はひたすらに待ち続けた。
ハルトは次第に顔をあげた。
閉じていた口をおもむろに開いた。ぽつりぽつり昔話を始めた。
『幼いころ、俺は、本だけの部屋で閉じ込められていた。本には沢山の情報や物語があって、でも、それを一緒に共通して話せる人間がいなかった。だからこそ、皇室を出た。皇室を出て、国民の暮らしに触れた。誰かと食事したり、話したり、初めてのことだらけだった。当たり前のことが、幸せに感じた。今回のノルン襲撃とユグドラシルの暴走にて、俺は選ばれたけど、もしそれが、兄さん……先代後継者たちだったら、ここにいるのは俺じゃない』
また静かになった。
すると、民衆の群れの中で背中を押す一声がかかった。「国王さま!」「国王様は、たった一人です!」と。民衆は、わっとその声が高まった。もはや、その席にいるのは他の誰でもないハルトが良いから、国民はついてきたんだ。
ここから遠いから分からなかったけど、いや、遠くても分かる。ハルトの表情が明らかに変わった。心にある迷いと葛藤し、答えを導いた顔。国民一人一人の顔を見下ろし、今度こそ、新国王の顔へ。
『魔女制度だった時代から皇室制度。時代が激しく生まれ変わり、その度に犠牲になる国民の皆さん。決して、わたしたちは順風満帆な人生ではなかった。過ちもあった。悲しむこともあった。けれど、ここからはそれを糧として、平和の世界をわたしが導きます』
新国王、ハルトのスピーチが終わった。
それでも、人々の熱気は鎮火されない。むしろ、熱く煮え滾ってる。お祭り騒ぎ。
あぁ、ほんとに王様になったんだな。
楽観的で、研究室に遊びにきては叱られる。もう、そんな光景は見ることは叶わない。ハルトは別の人生を歩んだ。寂しさと同時に、頼もしく感じた。
ハルトが国王なら、きっと明るい未来が待っている。何だか、想像できちゃう。
ハルトのスピーチが終えると、その後ろから現れたのは、ノルン三姉妹。新国王が新しい未来を築くための、まず最初に行うのが契。
ハルトの後ろだったから、分からなかったけど、ずっとその裏で待機していたんだ。ウルド様も降りてきて、三人で新しい契を結ぶと。
白い衣を身に着け、脇やヘソを露出しているのがウルド様。仮面を外している。アクアマリン青の色。きっと、近くにいたら見惚れてしまいそうだ。
ウルド様がハルトと握手をかわした。ぎゅと手厚く握り、過去のこと全てがなかったように振る舞い。
その後ろで、ヴェルザンティ様が深々と挨拶した。スカートの丈をもって、上品に淑やかに挨拶。こちらは、肌を見せない全身白の衣で包まれている。
少し遅れて、スクルド様が同じようにスカート丈を持って、挨拶した。少し嫌々そう。スクルド様の衣は、半分透明で、胸の先端だけが隠れて下半身の大事なところはオープンだ。あんな格好、恥ずかしくないのかなと思ったけど、神様だった。
対面で向き合っているハルトのほうが、目のやり場に困りそう。ウルド様と手厚い握手を交わし、二人は契の話をした。その会話は、全国民にも聞こえるように、マイクがしてある。
国民の前で契を結ぶ。
またとないステージだ。
契の進行は、ノルン三姉妹が行った。
『一、ノルンはもう絶対に武力行使で人間界に降りない。ニ、ビフレストが建てれば、わたしたちと人間は新しく共存すると』
ウルド様が静かに言った。
ノルンからの提案に、人間側の国王は、異論なく認めた。ノルン三姉妹の血と国王ハルトの血を、紙の上に滲ませた。
その契の書は、神側と人間側二つに持たした。絶対に燃えない、破れない、なくさないそんな高度がある紙切れ。
ノルン三姉妹と握手し、契は成功。
わたしたちは、新たな未来に一歩踏み入れた。神聖な感じ。これにて終わるのかと思いきや、ウルド様がスピーチを始めた。
水銀を震わす心地良い声。マイクから空中に響きわたった。その声は、メロディを奏でてるような、心地よさ。
『ノルン三姉妹長女、ウルドと申します。アリス、と名乗れば、すぐに分かりますかね』
クーデターのやつらが、ざわついた。
まさか、この期に及んでまだ永遠の命がほしいとか言わないでよね。クーデターの奴らを無視して、スピーチは続く。
『今回犯した件、わたしの妹が仕出かした罪を、どうか許してほしい。妹はこれから処罰します。どうか、どうか』
胸の前で手を合わせた。
神様なのに、神様に祈っている。暫く静かだった。熱気に溢れていたのに、氷のように冷たい。人々は分かったはずだ。
ノルン襲撃事件を起こした黒幕は、すぐそこにいるスクルドという女神だと。それを許してほしいと。被害者なら、すぐに許すはずがない。
ウルド様の隣に、スクルド様がやって来てさっきよりも深々と頭を下げた。ほんとに反省しているようだ。それに、全ての元凶はもとはといえば人間側だから。
人間がノルン三姉妹から、ウルド様を奪ってしまったからに始まったことだ。
周囲が凍てつく氷のように冷たい。氷の刃がスクルド様に当たっている。これは、一触即発なのでは。
と、胸の中で不安にどよめいると、人々は何らその気はなかった。新しくなった時代、武器を持つのは嫌だからだろう。
スクルド様のことを許しくれた。
三姉妹は、安堵した表情で微笑んだ。
クーデターの奴らも、何も言わない。ただ、黙って目の前にいる神様に祈りを捧げていた。
契が成功し、これから本当の平和が訪れる。周りは瓦礫や倒壊して建物だらけなのに、人々はお祭りのように舞い踊り、歌を歌った。
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