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1 学校の帰り道
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ビー玉を拾った。
学校の帰り道で。ママが寄り道するなって言ってたけど、今日は仕方なかったんだ。タケシくんたちと学校で鬼ごっこしてて、気づいたら暗くなってたんだ。
まずい、ママに怒られる。ボクは慌てて帰った。
いつもの道では遅くなるので、仕方なく仕方なく、寄り道に入ったんだ。その道で、ビー玉を拾った。
このビー玉凄いや。一円よりも軽いんだよ。それに、血のように鮮明な赤。誰がこんな綺麗なの捨てたんだろ。
ボクは顔の前までそれを持ち上げた。既に暗くなった空に、マッチしている。
「それ、あたしの」
背後から声がした。ボクは、びっくりして振り返った。
離れた距離に、左目を手で抑えた女の子が立っている。苦しそうに顔を歪めて。
女の子は、じっとボクを見て同じことを言った。
「それ、あたしの。ここに埋めて」
そう言って、左目を抑えてた手のひらを離した。そこには、真っ黒な穴が。こちらを招くように、もう一つの目がギョロリと睨む。
学校の帰り道で。ママが寄り道するなって言ってたけど、今日は仕方なかったんだ。タケシくんたちと学校で鬼ごっこしてて、気づいたら暗くなってたんだ。
まずい、ママに怒られる。ボクは慌てて帰った。
いつもの道では遅くなるので、仕方なく仕方なく、寄り道に入ったんだ。その道で、ビー玉を拾った。
このビー玉凄いや。一円よりも軽いんだよ。それに、血のように鮮明な赤。誰がこんな綺麗なの捨てたんだろ。
ボクは顔の前までそれを持ち上げた。既に暗くなった空に、マッチしている。
「それ、あたしの」
背後から声がした。ボクは、びっくりして振り返った。
離れた距離に、左目を手で抑えた女の子が立っている。苦しそうに顔を歪めて。
女の子は、じっとボクを見て同じことを言った。
「それ、あたしの。ここに埋めて」
そう言って、左目を抑えてた手のひらを離した。そこには、真っ黒な穴が。こちらを招くように、もう一つの目がギョロリと睨む。
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