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第二章 魔導士学園 編
君の名は。
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~ドロニアの師匠・〇〇〇〇の視点~
吾輩は魔女族である。名前は気にする必要はない。すぐに忘れてしまうからだ。
吾輩の生まれは少々特殊である。魔女族は本来、女しかいない。そんな中で、吾輩は魔女族の両親を持ち、男として生を受けたのだ。
魔女族の長い歴史でも先例のない事で、吾輩は忌子として扱われた。
吾輩は、生まれながらにして魔力の属性は闇、風、土、雷、水の5属性を操ることができた。その中でも闇の属性が突出しており。魔法に長けた魔女族でさえ恐れるほどだった。
そして、その禍々しい闇の魔力から、6歳の時に魔女の森から追い出される事になった。なんでも大婆様の予言とやらで、このままでは吾輩が魔女の森に厄災をばらまくとお告げがあったからだった。幸運な事に吾輩は、その頃には1人でも森の外で生き抜く力があった。
吾輩は森から出た後は旅をして世界を見て回ることにした。そこで、吾輩は人族の勇者を名乗るものと出会った。
そして、人族の勇者と妖精族の賢者、そして竜とパーティーを組み魔王を討伐する事に成功した。しかし、吾輩の名前が皆の記憶に残ることはなかった。
吾輩は忘却の呪いというものに侵されてしまったからだ。あの一緒に旅をしていたドジな猫が手渡した指輪をはめてしまったのがいけなかったのだ。
忘却の呪いとは、かかった本人の記憶が消えるのではなく、吾輩と関わった者達から吾輩の記憶が欠落してしまうというものだった。
そのため、吾輩は歴史から忘れさられる存在へとなってしまった。それどころか、仲間であった皆にも忘れさられ、指輪を渡してきた猫すらも吾輩のことを忘れてしまっていた。吾輩は怒って猫を責めたが、何に怒ってるのかもわかっていないようだった。
その後、吾輩は1人森に籠り、呪いを解呪するための研究に没頭する事になる。本当は魔女の森にあるという『叡智の図書館』を利用したかった。そこには、魔女たちがその生涯をかけて研究した魔道の神髄が収められていると言われていたので、何か解決の手がかりになるのではないかと思ったからだ。しかし、吾輩は魔女の森に帰ることなどできなかった。
そこで、吾輩1人で研究するのには限界があったので、人族の力を借りることにした。吾輩は魔導士学園と協力関係を築くことにしたのだ。
そして、吾輩の研究機関と手紙でやり取りをして、お互いに情報を交換しあう関係を築き上げることができるようになった。吾輩は魔法の知識を、魔導士学園は呪いの知識を提供し合った。
そんなある日、吾輩は1人の魔女族と出会った。その魔女族は吾輩の研究施設の近くで怪我をして倒れていたのだ。
吾輩は連れ帰って、手当をした。風魔法で治癒を行ったのだ。
その魔女族は吾輩の魔法を見て、弟子にしてほしいと懇願した。吾輩は戸惑った。吾輩に教わらずとも魔女の森で教わればいいことなのだ。それに、吾輩の事を今は覚えていても、すぐに忘れてしまう。つまり、吾輩から離れれば今日の出会った記憶が失われてしまって、ここに戻ってくることはできない。
そんな事情を知らないその魔女族は無言の圧力で、弟子にしてくれなければ帰らないという意思を伝えてきた。
吾輩はその魔女族を魔女の森へと戻すために弟子入りを認めた。ここから帰ってもらうためだった。
その魔女族は「また来るわ。」とだけ言い残して帰っていった。
『来ることはできないだろうが………』
3日後、吾輩のその考えは裏切られることになった。その魔女族は普通に吾輩の研究施設に訪問したのだ。
「風魔法を上手く使いたいの。教えてもらえる?」
「………あ、ああ。よくこの場所を覚えていたな。」
「3日前の事を忘れるわけないわ………」
吾輩は何が何やら分からなかった。もしかして、呪いがもう解けているのか?純粋な魔女族には呪いが通じないのか?いろいろな可能性が私の頭の中に浮かんだ。
その後に分かったのは、吾輩の呪いはまだ解けていなくて、その魔女族にだけ吾輩の忘却の呪いが発動していない事が分かった。長い研究の中で初めて明るい光が差し込んだ気がした。
この魔女族を調べれば、忘却の呪いを解く手がかりになるのではないかと思ったからだ。
それから吾輩はその魔女族の師匠として風魔法を教えることになった。その代わりに、呪いを解く手がかりを探るために協力してほしいことを伝えた。
その提案は受け入れられ、吾輩はその魔女族に風魔法を教える事になった。
その魔女族は口数が少なかったが、長い時間をかけてその魔女族の事がいろいろと分かった。
その魔女族の名前はドロニアという。そして、ドロニアは風の属性の魔法しか操る事ができなかった。魔女族は、魔法の技術に秀でており、最低でも2属性以上の魔力を操れるのが普通だった。
そんな中で、1属性しか操れず、魔女の学校で授業についていけないドロニアはいじめの対象にされているようだった。
初めて会った時、怪我をしていたのは、学校の課外活動の時にクラスメイトにやられて森に置き去りにされていたのだ。
吾輩はその強すぎる魔力と異質な存在(♂)から疎まれていたが、ドロニアはその能力の低さで周りから孤立していた。原因は違うが、魔女の森で孤立しているという状況は似ているものがあり、ドロニアを心の底から何とかしてやりたいと思うようになった。
吾輩は、妖精族の賢者と竜の2人と魔法の研鑽に励んだ時期もあった。その時学んだ知識をドロニアにも授けてやろうと思った。無詠唱の技術は複数の魔力が必須だから、ドロニアには無理だった。だから、吾輩の知る風魔法の全てを教える事にした。
時間はかかったが、1年もすると学校ではいじめられないくらいには強くなった。そして、3年目に吾輩が知る風魔法は全て伝え終わった。一部魔力量の関係で使えないものもあったが、それでも教えた9割の魔法を扱える事ができるようになっていた。
その間、呪いの方はというと、進展はあったものの解呪には至らなかった。
ドロニアの血液や体を調べたり、ドロニアに頼んで魔女の森にある『叡智の図書館』で呪いを調べてもらったりした。それでも吾輩の忘却の呪いを解くことはできなかった。
そんな時、魔導士学園から手紙が来た。呪術研究会が来年には人数が不足するために、なくなってしまうかもしれない。との事だった。
それを知ったドロニアは、呪術研究会を存続させるために魔導士学園に入学すると言い出した。丁度、魔女の学校も卒業するので、種族問わず応募している特別クラスに入学するという事だった。
吾輩としては、そこまでしてもらわなくてもいいがと思った。しかし、魔導士学園でドロニアが楽しい学園生活を送ることができるなら、魔女の学校でのつらい思い出を上書きすることができるのではと考えた。
今のドロニアの力ならまたいじめられるような事にはならないだろう。
試験が終わり、無事ドロニアは特別クラスに受かったようだった。
そして、少し経って1通の封筒が魔導士学園から吾輩の研究施設に届いた。
そこには、手紙と一緒にアギラという名前の書かれた答案用紙とその問題用紙が同封されていた。
手紙にはこう書かれていた。
この者は全属性の魔法を我々の知らない詠唱で放っていた。そして我々では、この詠唱では魔法は発動しなかった。この詠唱について何か分かったら、教えていただきたい。
吾輩は手紙を読んだ後、その答案用紙に目をやった。そして、その答案用紙を見て驚いた。その詠唱はよくわからないものばかりだったが、そんな事はどうでもよかった。
問題なのは問2に書かれた名前だった。
そこに書かれている名前を持つ魔法使いなどただ1人を除いて聞いたことがなかった。このアギラというものは、その名前が魔法使いであり何かを成したと思っているからこそ、その名前で解答欄を埋め尽くしたのだろう。
しかし、その名前は本来魔法使いとして認識しているのであれば答案用紙に書くことはできないはずだった。その名前は魔法使いとして認識することは不可能なのだ。
ドロニアのように呪いに耐性を持っていないかぎり………
どうやら、吾輩はドロニアに次ぐ第二の手掛かりを発見したようだ。吾輩はこのアギラという者に接触を図る事にした。
吾輩の名前で解答欄を埋め尽くしたこの者に………
吾輩は魔女族である。名前は気にする必要はない。すぐに忘れてしまうからだ。
吾輩の生まれは少々特殊である。魔女族は本来、女しかいない。そんな中で、吾輩は魔女族の両親を持ち、男として生を受けたのだ。
魔女族の長い歴史でも先例のない事で、吾輩は忌子として扱われた。
吾輩は、生まれながらにして魔力の属性は闇、風、土、雷、水の5属性を操ることができた。その中でも闇の属性が突出しており。魔法に長けた魔女族でさえ恐れるほどだった。
そして、その禍々しい闇の魔力から、6歳の時に魔女の森から追い出される事になった。なんでも大婆様の予言とやらで、このままでは吾輩が魔女の森に厄災をばらまくとお告げがあったからだった。幸運な事に吾輩は、その頃には1人でも森の外で生き抜く力があった。
吾輩は森から出た後は旅をして世界を見て回ることにした。そこで、吾輩は人族の勇者を名乗るものと出会った。
そして、人族の勇者と妖精族の賢者、そして竜とパーティーを組み魔王を討伐する事に成功した。しかし、吾輩の名前が皆の記憶に残ることはなかった。
吾輩は忘却の呪いというものに侵されてしまったからだ。あの一緒に旅をしていたドジな猫が手渡した指輪をはめてしまったのがいけなかったのだ。
忘却の呪いとは、かかった本人の記憶が消えるのではなく、吾輩と関わった者達から吾輩の記憶が欠落してしまうというものだった。
そのため、吾輩は歴史から忘れさられる存在へとなってしまった。それどころか、仲間であった皆にも忘れさられ、指輪を渡してきた猫すらも吾輩のことを忘れてしまっていた。吾輩は怒って猫を責めたが、何に怒ってるのかもわかっていないようだった。
その後、吾輩は1人森に籠り、呪いを解呪するための研究に没頭する事になる。本当は魔女の森にあるという『叡智の図書館』を利用したかった。そこには、魔女たちがその生涯をかけて研究した魔道の神髄が収められていると言われていたので、何か解決の手がかりになるのではないかと思ったからだ。しかし、吾輩は魔女の森に帰ることなどできなかった。
そこで、吾輩1人で研究するのには限界があったので、人族の力を借りることにした。吾輩は魔導士学園と協力関係を築くことにしたのだ。
そして、吾輩の研究機関と手紙でやり取りをして、お互いに情報を交換しあう関係を築き上げることができるようになった。吾輩は魔法の知識を、魔導士学園は呪いの知識を提供し合った。
そんなある日、吾輩は1人の魔女族と出会った。その魔女族は吾輩の研究施設の近くで怪我をして倒れていたのだ。
吾輩は連れ帰って、手当をした。風魔法で治癒を行ったのだ。
その魔女族は吾輩の魔法を見て、弟子にしてほしいと懇願した。吾輩は戸惑った。吾輩に教わらずとも魔女の森で教わればいいことなのだ。それに、吾輩の事を今は覚えていても、すぐに忘れてしまう。つまり、吾輩から離れれば今日の出会った記憶が失われてしまって、ここに戻ってくることはできない。
そんな事情を知らないその魔女族は無言の圧力で、弟子にしてくれなければ帰らないという意思を伝えてきた。
吾輩はその魔女族を魔女の森へと戻すために弟子入りを認めた。ここから帰ってもらうためだった。
その魔女族は「また来るわ。」とだけ言い残して帰っていった。
『来ることはできないだろうが………』
3日後、吾輩のその考えは裏切られることになった。その魔女族は普通に吾輩の研究施設に訪問したのだ。
「風魔法を上手く使いたいの。教えてもらえる?」
「………あ、ああ。よくこの場所を覚えていたな。」
「3日前の事を忘れるわけないわ………」
吾輩は何が何やら分からなかった。もしかして、呪いがもう解けているのか?純粋な魔女族には呪いが通じないのか?いろいろな可能性が私の頭の中に浮かんだ。
その後に分かったのは、吾輩の呪いはまだ解けていなくて、その魔女族にだけ吾輩の忘却の呪いが発動していない事が分かった。長い研究の中で初めて明るい光が差し込んだ気がした。
この魔女族を調べれば、忘却の呪いを解く手がかりになるのではないかと思ったからだ。
それから吾輩はその魔女族の師匠として風魔法を教えることになった。その代わりに、呪いを解く手がかりを探るために協力してほしいことを伝えた。
その提案は受け入れられ、吾輩はその魔女族に風魔法を教える事になった。
その魔女族は口数が少なかったが、長い時間をかけてその魔女族の事がいろいろと分かった。
その魔女族の名前はドロニアという。そして、ドロニアは風の属性の魔法しか操る事ができなかった。魔女族は、魔法の技術に秀でており、最低でも2属性以上の魔力を操れるのが普通だった。
そんな中で、1属性しか操れず、魔女の学校で授業についていけないドロニアはいじめの対象にされているようだった。
初めて会った時、怪我をしていたのは、学校の課外活動の時にクラスメイトにやられて森に置き去りにされていたのだ。
吾輩はその強すぎる魔力と異質な存在(♂)から疎まれていたが、ドロニアはその能力の低さで周りから孤立していた。原因は違うが、魔女の森で孤立しているという状況は似ているものがあり、ドロニアを心の底から何とかしてやりたいと思うようになった。
吾輩は、妖精族の賢者と竜の2人と魔法の研鑽に励んだ時期もあった。その時学んだ知識をドロニアにも授けてやろうと思った。無詠唱の技術は複数の魔力が必須だから、ドロニアには無理だった。だから、吾輩の知る風魔法の全てを教える事にした。
時間はかかったが、1年もすると学校ではいじめられないくらいには強くなった。そして、3年目に吾輩が知る風魔法は全て伝え終わった。一部魔力量の関係で使えないものもあったが、それでも教えた9割の魔法を扱える事ができるようになっていた。
その間、呪いの方はというと、進展はあったものの解呪には至らなかった。
ドロニアの血液や体を調べたり、ドロニアに頼んで魔女の森にある『叡智の図書館』で呪いを調べてもらったりした。それでも吾輩の忘却の呪いを解くことはできなかった。
そんな時、魔導士学園から手紙が来た。呪術研究会が来年には人数が不足するために、なくなってしまうかもしれない。との事だった。
それを知ったドロニアは、呪術研究会を存続させるために魔導士学園に入学すると言い出した。丁度、魔女の学校も卒業するので、種族問わず応募している特別クラスに入学するという事だった。
吾輩としては、そこまでしてもらわなくてもいいがと思った。しかし、魔導士学園でドロニアが楽しい学園生活を送ることができるなら、魔女の学校でのつらい思い出を上書きすることができるのではと考えた。
今のドロニアの力ならまたいじめられるような事にはならないだろう。
試験が終わり、無事ドロニアは特別クラスに受かったようだった。
そして、少し経って1通の封筒が魔導士学園から吾輩の研究施設に届いた。
そこには、手紙と一緒にアギラという名前の書かれた答案用紙とその問題用紙が同封されていた。
手紙にはこう書かれていた。
この者は全属性の魔法を我々の知らない詠唱で放っていた。そして我々では、この詠唱では魔法は発動しなかった。この詠唱について何か分かったら、教えていただきたい。
吾輩は手紙を読んだ後、その答案用紙に目をやった。そして、その答案用紙を見て驚いた。その詠唱はよくわからないものばかりだったが、そんな事はどうでもよかった。
問題なのは問2に書かれた名前だった。
そこに書かれている名前を持つ魔法使いなどただ1人を除いて聞いたことがなかった。このアギラというものは、その名前が魔法使いであり何かを成したと思っているからこそ、その名前で解答欄を埋め尽くしたのだろう。
しかし、その名前は本来魔法使いとして認識しているのであれば答案用紙に書くことはできないはずだった。その名前は魔法使いとして認識することは不可能なのだ。
ドロニアのように呪いに耐性を持っていないかぎり………
どうやら、吾輩はドロニアに次ぐ第二の手掛かりを発見したようだ。吾輩はこのアギラという者に接触を図る事にした。
吾輩の名前で解答欄を埋め尽くしたこの者に………
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