81 / 123
第二章 魔導士学園 編
会議は踊る、されど進まず
しおりを挟む
~十二柱の一人・ベルゼブブの視点~
「どういう事なのよ。」
アスタロスは怒りながら私に訴えた。
アスタロスが怒っているのは、前よりも十二柱の集まりが悪かったからだ。
私は部下を通じて十二柱たちに、魔王の降臨を確認した事とその力が常軌を逸したものである事を伝えた。その魔力は下級悪魔の精神を崩壊させるほどだった。そして、その下級悪魔は報酬も受け取らずどこかへと消え去ってしまったのだ。
報告に向かった部下の話ではそれを聞いた十二柱たちは必ず行くという返事をしていたという事だった。
しかし、集まったのは私を含め6人しか集まらなかった。前に来ていなかった4人に加えてサタンとダンタリオンも今回は来ていなかったのだ。
「やる気のないやつは放っておけばいいんじゃないかしら。」
エリゴスは言った。エリゴスは魔王をやる事に前向きになっていた。しかし、今回の魔王を倒すには全員の力が必要に思えた。
「今回の魔王の魔力は今まで以上のものだと聞きました。私たちが総力戦で挑むのが無難かと………」
フォルネウスは私と同じ意見のようだった。
「そんでさー、メドゥーサの彼氏が俺に問い詰めるわけよ。お前のせいだって。いやいや、俺のせいじゃないっしょ。俺は言ってやったわけさ。何か証拠があるのかって、そしたら………」
まだその話続いていたのか………そういえばメドゥーサの事を忘れていたな………ベリアルは誰も聞いていない話を永遠と続けていた。
「私にいい考えがあるわ。まず、私が1人で行ってくるわ。」
アスタロスが唐突に提案した。
「いや、今回の魔王の魔力は尋常ではない。複数で襲撃する方が得策だろう。」
アスタロスの力を疑うわけではない。彼女の見た目は子供のようだが、得意とする水魔法でその昔1つの島国を海に沈めたことがあると聞く。
それでもだ。あの魔王はそれを上回る畏怖を感じさせるものがあるのだ。
「分かってるわ。十分気をつけるし。何も私が魔王を仕留めようってわけじゃないのよ。私の固有呪術を使えば弱点くらいは探れるはずだわ。だから、3カ月間私に時間を頂戴。その間に必ず魔王の弱点を見つけ出してくるわ。」
弱点だと・・・。悪魔族は基本お互いの固有呪術を教え合ったりはしない。だから、アスタロスがどんな能力を持つかを私は知らないのだ。
「お前にそんな能力があるなんて、YO! 初earだ、YO! 俺が探られるのはイヤーだYO、YO!」
私達はお互いに呪いをかけないという不文律があった。だが、破って呪いをかけるという事もありえる話なのだ。
「そんな事はしないわ。私は約束はちゃんと守るもの。そういうあんたは私に呪いをかけてないでしょうね。」
「大丈夫だYO! お嬢さん! 常識的に 情報は 開放するYO! 破れば 杖刑、処刑、オーケイYO!」
バルベリスはリズムを刻んで否定した。
「ふん。どうだかね………そういうわけだから、ひとまず私1人を南の大陸へと転移させて頂戴。転移したらあんたはこっちに戻ってきた方がいいわ。あんたが万が一魔王に操られたら、こちらの大陸に渡って来られて、一瞬で皆が支配されてしまうわ。もし3か月後に指定の場所に私が戻らなければ、私は死んだと思って行動してくれて構わないわ。」
アスタロスの決意が私に伝わってきた。アスタロスは死を覚悟して、先鋒に名乗りを上げてくれいるのだ。私はアスタロスに感謝した。
「………そうか。すまないな。では慎重を期してくれ。くれぐれも無茶はするなよ。」
「私に任せといて。魔王の弱点は必ず暴いて見せるわ。」
「そうか、では頼んだぞ。」
私はアスタロスに任せることにした。
魔王の特徴を私の知る限り伝えて、私の転移魔法でメガラニカ王国内部へと送り出した。
~十二柱の一人・アスタロスの視点~
なーんてね。私がそんな面倒くさい事するはずがないじゃない。
南の大陸にちょっと用事があったから、ベルゼブブの転移魔法を利用したかったのよね。頼むの嫌だったけど、頼まれたんなら遠慮なく利用させてもらうわ。本当に丁度良かったわ。
私は笑いが止まらなかった。
そもそも私の固有呪術『 司書室の少女 』は、実は魔王の弱点を探るのに何の効果も発揮しないもの。
私の固有呪術は建物にかけることができるのよね。その呪いのかかった建物で殺人事件の発生率があがるという呪いなの。私とその呪いのかかった建物との距離で発生確率が変動するわ。私が建物内にいれば、ほぼ間違いなく事件が起きるわ。
まー、メガラニカ王国の魔導士学園に魔王がいるらしいから、その学園の建物に呪いをかければワンチャンで魔王を殺れるかもしれないけど、ほぼ無理でしょうね。
私の呪いは、殺したいという気持ちを増幅して、殺人事件を起こしやすくしているのよね。だから、ランダムでしか殺すことができないのよ。生徒たちがあんなに集まっていたら、特定のものを殺すのは難しいのよね。それに、そういった事を考えているものにしか効果がないから、建物内に、そういった気持ちを持つものがいなければ意味ないのよね。もしいなければ、外部からその建物へと事件を起こしそうな集団を誘因する作用があるものなのよ。
だから、魔王を殺したいとか思うものが建物内にいなければ、意味のないものよ。それに、魔王に向かっていったとしても返り討ちにあうのが目にみえているわ。
そもそも、私が魔王のいるような危険なところへ1人で行くわけがないじゃない。
下級悪魔とはいえ、その魔力に触れただけで狂ってしまうなんて、考えただけでも恐ろしいわ。
私が今回南の大陸へ来たかった理由は、お肌にいい温泉というものに入ってみたかったからなのよね。前々から噂は聞いていたんだけど、南の大陸まで行くのは本当にめんどくさくて諦めてたのよ。今回は本当にラッキーだったわ。
思えば、ずっと前にあった最初の会議の時にベルゼブブが南の大陸へ行こうと行っていた時に、その話を聞いていれば、その時に南の大陸へと行けたのに。
あの時は面倒くさくて、つい会議に欠席してしまったのよね。そしたら、いつの間にかベルゼブブとフルーレティが南の大陸へ行ったというじゃない。私は後悔していたのよ。
だから、今回は2回も連続して会議に参加して、南の大陸へと転移させてもらう機会を伺ってたってわけ。
まっ、3か月後には適当に報告しておけば大丈夫でしょう。
『くっ、今回の魔王に弱点は見当たらないわ。』
こんなところでいいかしら。
まー、3カ月間ゆっくり温泉ライフを楽しみながら、考えればいいわ。
私はカイエン王国にある噂の温泉宿『アバロン』に向かったわ。
「1名なんだけど。大丈夫?」
私は受付に聞いた。
「お嬢ちゃん。1人かい?」
私はこう見えて4000歳を超えている。しかし、そんなことは言わなかった。
「私はもう成人してるわ。失礼ね。」
私は南の大陸で使われている金貨10枚を出した。人族の世界では金がものを言うのはいつの時代も一緒なのよね。ホント単純だわ。
「これは失礼しました。………しかし、当宿はただいま満室でして、ご予約頂かなければ泊まることはできません。」
「そう、いいわ。予約を取ったら、いつから利用できるの?」
私は争うようなことはしないわ。1週間くらいなら気長に待つわ。
「非常に申し訳ありませんが、半年後になります。本当にすみません。」
受付は頭を下げて謝った。
半年? それはいくらなんでも待てないわ。3カ月しかこちらにいられないもの。それに、私は東の大陸からわざわざやって来てるっていうのに。
仕方ないわね………
『 司書室の少女 』
私は固有呪術を発動した。
「分かったわ。また来るわ。」
私は受付にそう告げて、宿の入り口付近で時間をつぶした。3時間くらいはそこでボーっとしていただろうか。宿の中は何やら騒がしくなっていた。
どうやら成功したようね。
私はひとまずそこを離れて、1週間後に再び宿を訪れた。
「また近くに来たんだけど、やっぱり空いてる部屋はないのよね?」
私は前と同じ受付に質問した。
「そ、それが、あれから少し色々とありまして……予約が何件かキャンセルになったんです。ですから、ご利用していただくことは可能になっております。」
予想していた答えが返ってきた。
「そうなの。運が良かったわ。じゃあ、これで2カ月ちょっとの間泊まることはできる?多い分はチップとして取っておいてくれて構わないわ。」
私は金貨10枚を出した。
「えっ、あっ、ありがとうございます。では、こちらに。」
受付は私を部屋へと案内してくれた。
私は早速美容にいいという温泉へと向かった。
『本当にいいお湯ね。お肌がすべすべになるのを実感できるわ。東の大陸のお湯とは全然違うわ。ただ、少し客が多いのが落ち着かないわね。』
私はお湯に浸かりながら考えた。
『 司書室の少女 』
私は再び固有呪術を発動した。一度、事件が起きると私の呪いはリセットされるの。
これで、もう少し客足が減るわね………
「どういう事なのよ。」
アスタロスは怒りながら私に訴えた。
アスタロスが怒っているのは、前よりも十二柱の集まりが悪かったからだ。
私は部下を通じて十二柱たちに、魔王の降臨を確認した事とその力が常軌を逸したものである事を伝えた。その魔力は下級悪魔の精神を崩壊させるほどだった。そして、その下級悪魔は報酬も受け取らずどこかへと消え去ってしまったのだ。
報告に向かった部下の話ではそれを聞いた十二柱たちは必ず行くという返事をしていたという事だった。
しかし、集まったのは私を含め6人しか集まらなかった。前に来ていなかった4人に加えてサタンとダンタリオンも今回は来ていなかったのだ。
「やる気のないやつは放っておけばいいんじゃないかしら。」
エリゴスは言った。エリゴスは魔王をやる事に前向きになっていた。しかし、今回の魔王を倒すには全員の力が必要に思えた。
「今回の魔王の魔力は今まで以上のものだと聞きました。私たちが総力戦で挑むのが無難かと………」
フォルネウスは私と同じ意見のようだった。
「そんでさー、メドゥーサの彼氏が俺に問い詰めるわけよ。お前のせいだって。いやいや、俺のせいじゃないっしょ。俺は言ってやったわけさ。何か証拠があるのかって、そしたら………」
まだその話続いていたのか………そういえばメドゥーサの事を忘れていたな………ベリアルは誰も聞いていない話を永遠と続けていた。
「私にいい考えがあるわ。まず、私が1人で行ってくるわ。」
アスタロスが唐突に提案した。
「いや、今回の魔王の魔力は尋常ではない。複数で襲撃する方が得策だろう。」
アスタロスの力を疑うわけではない。彼女の見た目は子供のようだが、得意とする水魔法でその昔1つの島国を海に沈めたことがあると聞く。
それでもだ。あの魔王はそれを上回る畏怖を感じさせるものがあるのだ。
「分かってるわ。十分気をつけるし。何も私が魔王を仕留めようってわけじゃないのよ。私の固有呪術を使えば弱点くらいは探れるはずだわ。だから、3カ月間私に時間を頂戴。その間に必ず魔王の弱点を見つけ出してくるわ。」
弱点だと・・・。悪魔族は基本お互いの固有呪術を教え合ったりはしない。だから、アスタロスがどんな能力を持つかを私は知らないのだ。
「お前にそんな能力があるなんて、YO! 初earだ、YO! 俺が探られるのはイヤーだYO、YO!」
私達はお互いに呪いをかけないという不文律があった。だが、破って呪いをかけるという事もありえる話なのだ。
「そんな事はしないわ。私は約束はちゃんと守るもの。そういうあんたは私に呪いをかけてないでしょうね。」
「大丈夫だYO! お嬢さん! 常識的に 情報は 開放するYO! 破れば 杖刑、処刑、オーケイYO!」
バルベリスはリズムを刻んで否定した。
「ふん。どうだかね………そういうわけだから、ひとまず私1人を南の大陸へと転移させて頂戴。転移したらあんたはこっちに戻ってきた方がいいわ。あんたが万が一魔王に操られたら、こちらの大陸に渡って来られて、一瞬で皆が支配されてしまうわ。もし3か月後に指定の場所に私が戻らなければ、私は死んだと思って行動してくれて構わないわ。」
アスタロスの決意が私に伝わってきた。アスタロスは死を覚悟して、先鋒に名乗りを上げてくれいるのだ。私はアスタロスに感謝した。
「………そうか。すまないな。では慎重を期してくれ。くれぐれも無茶はするなよ。」
「私に任せといて。魔王の弱点は必ず暴いて見せるわ。」
「そうか、では頼んだぞ。」
私はアスタロスに任せることにした。
魔王の特徴を私の知る限り伝えて、私の転移魔法でメガラニカ王国内部へと送り出した。
~十二柱の一人・アスタロスの視点~
なーんてね。私がそんな面倒くさい事するはずがないじゃない。
南の大陸にちょっと用事があったから、ベルゼブブの転移魔法を利用したかったのよね。頼むの嫌だったけど、頼まれたんなら遠慮なく利用させてもらうわ。本当に丁度良かったわ。
私は笑いが止まらなかった。
そもそも私の固有呪術『 司書室の少女 』は、実は魔王の弱点を探るのに何の効果も発揮しないもの。
私の固有呪術は建物にかけることができるのよね。その呪いのかかった建物で殺人事件の発生率があがるという呪いなの。私とその呪いのかかった建物との距離で発生確率が変動するわ。私が建物内にいれば、ほぼ間違いなく事件が起きるわ。
まー、メガラニカ王国の魔導士学園に魔王がいるらしいから、その学園の建物に呪いをかければワンチャンで魔王を殺れるかもしれないけど、ほぼ無理でしょうね。
私の呪いは、殺したいという気持ちを増幅して、殺人事件を起こしやすくしているのよね。だから、ランダムでしか殺すことができないのよ。生徒たちがあんなに集まっていたら、特定のものを殺すのは難しいのよね。それに、そういった事を考えているものにしか効果がないから、建物内に、そういった気持ちを持つものがいなければ意味ないのよね。もしいなければ、外部からその建物へと事件を起こしそうな集団を誘因する作用があるものなのよ。
だから、魔王を殺したいとか思うものが建物内にいなければ、意味のないものよ。それに、魔王に向かっていったとしても返り討ちにあうのが目にみえているわ。
そもそも、私が魔王のいるような危険なところへ1人で行くわけがないじゃない。
下級悪魔とはいえ、その魔力に触れただけで狂ってしまうなんて、考えただけでも恐ろしいわ。
私が今回南の大陸へ来たかった理由は、お肌にいい温泉というものに入ってみたかったからなのよね。前々から噂は聞いていたんだけど、南の大陸まで行くのは本当にめんどくさくて諦めてたのよ。今回は本当にラッキーだったわ。
思えば、ずっと前にあった最初の会議の時にベルゼブブが南の大陸へ行こうと行っていた時に、その話を聞いていれば、その時に南の大陸へと行けたのに。
あの時は面倒くさくて、つい会議に欠席してしまったのよね。そしたら、いつの間にかベルゼブブとフルーレティが南の大陸へ行ったというじゃない。私は後悔していたのよ。
だから、今回は2回も連続して会議に参加して、南の大陸へと転移させてもらう機会を伺ってたってわけ。
まっ、3か月後には適当に報告しておけば大丈夫でしょう。
『くっ、今回の魔王に弱点は見当たらないわ。』
こんなところでいいかしら。
まー、3カ月間ゆっくり温泉ライフを楽しみながら、考えればいいわ。
私はカイエン王国にある噂の温泉宿『アバロン』に向かったわ。
「1名なんだけど。大丈夫?」
私は受付に聞いた。
「お嬢ちゃん。1人かい?」
私はこう見えて4000歳を超えている。しかし、そんなことは言わなかった。
「私はもう成人してるわ。失礼ね。」
私は南の大陸で使われている金貨10枚を出した。人族の世界では金がものを言うのはいつの時代も一緒なのよね。ホント単純だわ。
「これは失礼しました。………しかし、当宿はただいま満室でして、ご予約頂かなければ泊まることはできません。」
「そう、いいわ。予約を取ったら、いつから利用できるの?」
私は争うようなことはしないわ。1週間くらいなら気長に待つわ。
「非常に申し訳ありませんが、半年後になります。本当にすみません。」
受付は頭を下げて謝った。
半年? それはいくらなんでも待てないわ。3カ月しかこちらにいられないもの。それに、私は東の大陸からわざわざやって来てるっていうのに。
仕方ないわね………
『 司書室の少女 』
私は固有呪術を発動した。
「分かったわ。また来るわ。」
私は受付にそう告げて、宿の入り口付近で時間をつぶした。3時間くらいはそこでボーっとしていただろうか。宿の中は何やら騒がしくなっていた。
どうやら成功したようね。
私はひとまずそこを離れて、1週間後に再び宿を訪れた。
「また近くに来たんだけど、やっぱり空いてる部屋はないのよね?」
私は前と同じ受付に質問した。
「そ、それが、あれから少し色々とありまして……予約が何件かキャンセルになったんです。ですから、ご利用していただくことは可能になっております。」
予想していた答えが返ってきた。
「そうなの。運が良かったわ。じゃあ、これで2カ月ちょっとの間泊まることはできる?多い分はチップとして取っておいてくれて構わないわ。」
私は金貨10枚を出した。
「えっ、あっ、ありがとうございます。では、こちらに。」
受付は私を部屋へと案内してくれた。
私は早速美容にいいという温泉へと向かった。
『本当にいいお湯ね。お肌がすべすべになるのを実感できるわ。東の大陸のお湯とは全然違うわ。ただ、少し客が多いのが落ち着かないわね。』
私はお湯に浸かりながら考えた。
『 司書室の少女 』
私は再び固有呪術を発動した。一度、事件が起きると私の呪いはリセットされるの。
これで、もう少し客足が減るわね………
0
あなたにおすすめの小説
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる