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日本編

バトルロイヤル 予選【壱】

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「こんにちは、最上拓磨くん」

 街中の中心のアリーナ付近まで来た。周りは人でごった返しで俺の正体は意外とバレない。そして、俺の目の前に現れたのは赤と金の洋風で神秘的な服を着た黄色の髪の男が迎えてきた。身長は俺よりも少し高い。

「誰だ?」

 なぜ俺の名前を知っているかは聞かなくても何となくわかる。しかし、何故会いにきた?

「アポロンさ、君が世界を破壊すると予言した予言の神だよ」

「そうか……」

 こいつが事の発端か。

「おっと! 戦いにきたんじゃないよ。招待状を渡しにきたんだ」

 名乗るを聴きながら臨戦態勢に入ると慌てたように紙を俺に差し出してきた。

 紙には招待状とだけ書かれている。どうやら本当に渡しにきたらしい。

「そこで勝ち続け、優勝したら。 僕とゆっくり話す権利をあげよう」

「……参加しなかったら?」

「拒否権はないよ?」パチン!

 アポロンが手を叩く。すると、
周りの人全員が俺に魔法、銃、剣を一斉に向けてきた。

 抵抗してもいいが、この人数は深手を負う。壁外で戦った野獣とは違い科学と魔法と頭脳を持ち約1万人は無事ではいられない。

「わかった、受けよう」

「うん、いい返事だ。 ご褒美にアリーナの事について教えよう。 まずは四ブロックで予選を行い一ブロック十人が本線へ行ける。あとはトーナメントを行い優勝を決める。 簡単だろう?」

「で、予選は何をするんだ? いつやるんだ?」

「質問が多いよ……それに、もう始まってるよ」

 アポロンがそう言うと一瞬にして街が四つに分かれるように壁が出現。
 周りの人全員が俺に向かってくる。

「がんばってね? 君は狙われると思うから」

 そう言い残しアポロンは消えていった。

「なるほど」
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