転移失敗!!此処は何処?僕は誰?

I&Rin

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死の大陸編 幼少期

第2話. 目覚め

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 フェンリルにほっぺを舐められことで刺激を受け、子供の意識が戻りうっすらと目が開いた


 「綺麗な毛並みの犬だね。誰かが話しかけてきた気がしたんだけど…………うぅ、頭が痛い!」


 フェンリルは突然、子供が喋った事に驚き思わずその場で〝ピョンピョン〟と飛び跳ねる

 「わぁ、びっくりした!君、喋れるんだねぇ!なんかの変異種なの?」

 僕は急にどこからともなく聴こえて来た声にビックリする

 「え!え!これって君の声なの⁉︎」

 「わぁ、やっぱり話せるんだぁ‼︎すごぉい」

 「いやいやいやいや、君の方が凄いからね!ワンちゃんが喋れるなんて!でも何だろう⁉︎聴こえるっていうより頭に入り込んでくるんだけど」

 「ワンちゃんじゃないよ!僕はそんな名前じゃないもん!それこそ君は何者だよ?」
 
 「ごめんごめん、えぇっと僕の名前は・・・・えぇっと・・・あれっ、何だったかな⁉︎」

 「自分の名前も忘れちゃったのぉ?やっぱり知能が低いホビット族なのぉ?」

 「えっ?何?ホビット族⁉︎・・・ホビット族って何?えっ、じゃあ君の種族って何なの?犬?」

 フェンリルの子供は馬鹿にされたと思い牙を剥き出しにさして僕を威嚇し始める

 「ヴヴヴー‼︎君は今、僕の事を馬鹿にしたの?ヴヴヴー‼︎」

 「ごめんなさい!馬鹿にしたつもりは全然ないんだけど、ここがどこで自分が誰かも分からないんだ!でも僕は人間だよ」

 「人間!!!!……ヒト族!!」
 
 人間と聴いた途端にフェンリルは過敏に反応してバックステップで大きく距離を取る

 「何故ヒト族がここにいる?どうやってここまで来たっ⁉︎」

 言ってる意味が全く理解出来ない僕は状況を確認しようとその場で立ち上がろうしたが、襲いくる倦怠感と痛み、そして頭からの出血と体全体にくる筋肉痛で立つことができず、その場にまた倒れ込んでしまった。

 仰向けの状態で倒れ、そのまま空を見上げると僕の視界に映り込んできたのは朧げに光り輝く幾つかの月がある事にビックリする。

 「えっ、月が3つある⁉︎」

 幻想的に混じりあった月明かりに僕の目が慣れてきたので、なんとか辛うじて上体を起こして周りを見渡す!

 すると僕が左側を向くとそこに大きな蛇の頭がある事に驚く!

 「うわっ!!何これ?蛇?……蛇の頭⁉︎……でかっ!」

 あまりにビックリして大声をだし、そこから離れようと反対の右側を見ると、そこには更に大きな蛇の胴体がある事に驚かされた!

 「うわっ、何これっ?蛇の胴体⁉︎……でかっ‼︎」

 そんな僕の行動を一部始終遠くで観ながら、フェンリルは首を傾けて物珍しくじっと観察していた。
 
 「分からん、何もかもが分からん、ここは一体全体どこで僕は誰なんだ」
 
 「おいっ、お前!僕の聴いたことにそろそろ答えろ!でないと、そこのブラックパイソンのようになるぞ!」

 
 
 「・・・・・・・・・えっ?これって君がやったのぉ⁉︎・・・すごいねぇ!」


 「べ、別に凄くはないよっ。お前を僕から横取りして食べようとしたのでぶった斬ってやったんだ!」

 「えっ、それじゃあ君が僕を助けてくれたんだぁ!ありがとう」

 「べ、別に助けるつもりじゃないけど、ソイツに横取りされるのは嫌だったからね」
  
 「ごめんねっ!それと君からの質問の答えは僕もホントに分からないんだ・・・・逆に僕の方からの質問で悪いんだけど、よかったら教えてくれるかな?」
 
 「うぅーん、何だい?」

 「ありがとう!それじゃあ、まずここはどこなんだい?そしてこの蛇をどうやって斬ったの?あと君のことも教えてくれないかな?」

 「うぅーーん、僕は神獣と呼ばれるフェンリルだよ。で、ここはヒト族が立ち入る事が出来ない死の大陸って呼ばれている所。そして最後にお前の近くに転がってるブラックパイソンは僕がこうやって斬ったよぉ!」

 そう言ってフェンリルは先程と同じように蛇の胴体目掛けて右前脚を〝クィッ〟と振り下ろした直後に風の刃が放たれ、既に無惨に横たわっていた蛇を更に斬り裂き、風の刃の勢いは衰えず、そのまま森の奥深くにある木々を斬り刻みながら消えて行った!

 「・・・・・・・・・えっ!!」
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