儚き願い

I&Rin

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第1話 ダブルデート

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  私の名前は吉井美里10月7日の午前6時32分にこの世に生を受け、現在は高校3年生

 身長165㎝で血液型はA型

 部活はソフトテニス部


 そして私の愛する人の名前は伊藤弘10月7日の午前6時58分にこの世に生を受け、現在は私と同じ高校に通う同級生

 身長は175㎝で血液型はO型

 部活はサッカー部


 この時はまだ知らなかった

 私達の運命的な出会いは既に生まれた時から始まっていた事を!


 同じ所で生まれ、同じ新生児室に寝かされ隣同士であった事を!


 その事実を知ったのも私とヒロちゃんが付き合い始めた後だった!


 私のクラスは女だけしかいない女クラでいつも一緒にいる親友が2人いて馬鹿話しばっかりしていた

 そんな私達の次なる接点は高校2年の冬に私の親友である1人の田中真由美(マユ)に、ヒロちゃんを紹介された事だった

 しかしその後、付き合う訳でもなく友達になる訳でもなく、ただ時間だけが過ぎる


 高校3年の最後の夏

 それはとても暑い夏の日の真っ只中での部活の練習をしていた日だった

 その日も授業が終わり友達と部室に行き練習着に着替えてからコートに向かいソフトテニスの練習を始める

  隣のグラウンドではいつもの様にサッカー部が練習している


 そのサッカー部員の中に私が苦手な奴が1人いて、いつも私にちょっかいを出して来ていた

 そう、高2の冬に田中真由美(マユ)が紹介してくれた人、ヒロちゃんだ!

 この時の私の中のヒロちゃんはちょっとウザいやつで苦手意識を持っていてしまってたのだ


 その馬鹿はいつもサッカーの練習中にゴールポストを大きく外し高いフェンスを越してソフトテニスの練習をしている私達のコートにサッカーボールが飛び込んできていたのだ

 その都度、私達はプレイを一時中断してサッカーボールを拾ってフェンスを越しにサッカー部のマネージャーに投げ返していた


 そのボールをいつも返す相手は私の親友である田中真由美(マユ)だった


 マユは5人いるサッカー部のマネージャーの1人で当時副キャプテンで生徒会長をしていた奥田剛と付き合っていたのだ

 


 「ごめんね美里!あの下手糞がまた入れ込んだんよ!!」


  「いい加減にしときんさい……って言うとって!」

  「うん、分かったぁー」

 

 ソフトテニス部には私のもう1人の親友である斉藤和美(カズ)がいて、私達3人は高校に入ってからずっとクラスも一緒の為、めちゃくちゃ仲のいいマブダチなのだ!!

 


 ある日の休み時間に田中真由美(マユ)が私に今度ダブルデートをしようよと唐突に話を持ちかけられる

 「馬鹿じゃないの!!私は彼氏いません」

 「そやった、そやった!」

 「そしたらさ、剛に伊藤君を誘ってもらうから、一度ちゃんと会ってみたらいいやぁーん!私達があの時、紹介してから何も進展ないやん」

 「何でそこで伊藤君が出てくるとよっ⁉︎」

 「だって伊藤君は毎日1日1回は美里の所にわざとボールば入れようじゃん」
 
 「はぁ、あれ、わざとなん⁉︎アッタマくる!!」

 「お願い!美里!」

 「食堂の焼きそばパン3個!!」

 「さ、3個ぉー!!あんた太るよ」

 「うちは別に太ってもいいとっ!!」

 「ハイハイ!じゃあ今度の日曜日の朝9時に浦田駅の南口に集合ね」


 「今度の日曜って、明後日じゃん!」

 「何か用事でもあった?」

 「ないっ!!」

 笑笑

 「じゃ、決定ねぇー」

 「マジか!」

 「チョーマジー」

 
 それから2日間、マユに言われた事が頭から離れずヤツの事を意識してしまうが、ヤツもまた意識させられたのか私の練習しているコートに2日間ボールが飛び込んで来なかった


 ヤツもそれなりに意識していたんだろうが何故か互いに目を合わせる事は出来なかった


 んっ?

 と言う事は今までにボールを撃ち込んで来たのは本当にわざとだったのか?

 今度会った時に絶対聴いてやる!

 
 

 
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