80 / 744
1:輪廻転生、おいでませガムラン町
80:天狗(シガミー)、惡神と飯のしたく
しおりを挟む
「人の子らよ、よく聞けぇい! このなかで炊事ができる者はおらんかぁーーっ?」
それは迫真の様子だっただろう。
化けウサギの口をこじ開け、転がり出た黒焦げ。
もとから黒いから、わかりずれえが、纏ってる物がぜんぶ煤けてる。
「テ、テェーング! よ、よくぞ無事で――炊事?」
一個大隊同等とウワサされる、S級冒険者パーティー(二名除く)。
それが苦戦し、とうとう倒せなかった強敵――角ウサギ変異種を、身を挺して屠った黒ずくめ。
勝ち誇るでもなく、安堵の息をつくでもなく――――開口一番、飯の支度の催促だ。
唖然とした顔に、取りかこまれるのも致しかたねぇ。
敵はすでに、たおれた。
安堵からか、その場の全員(約一名除く)が笑いだした。
「……まずは、落ち着きなさいな。くすくす――いったい何ごとですの?」
理解が及ばねえのは、もっともだし――わかる。
だがなぁー、笑ってる場合じゃねーんだよ!
「カカカッ――――つ、つられて笑ってる場合ではないのじゃぁ――――め、飯の支度をせねば、世界が――――!?」
その取り乱しようは、尋常ではなく。
「まさか、まだ何か居るんですの?」
周囲を警戒する一同。
「リカルルー、どういうこと? この黒い人は誰?」
合流した一本角の鬼娘が、不審がる。
姫さんたちの態度も、鬼娘の警戒も――わかる。
けど、こりゃもう、理屈じゃねぇーんだ。
そう、こりゃ暴力だ。
暴力的なまでの、飽くなき食の――――いや違うな。
五百乃大角の腹ん中に棲まう――――白虎(仮)との戦いだ。
だってよぉう――――あんたらにゃ、感じ取れねえだろうが――――すぐそこで、この世界の神であらせられる、下っ腹さまがよぉー――――
§
「ぷんすか、ぷかすか、ぽっぽこぽん♪」
「ぴんすか、ぺんすか、ぽっこぺけっ♪」
見たことのねえ、舞い。
聞いたこととのねえ、調べ。
「でっででででっででぇーーーー♪」
なんか脅かすような声色を、口ずさんだと思えば――
「兎角この世は、お名残おしいものでござ――だれだよゴリオって!」
神々の世界の物は、なにひとつわからねえ。
美の女神なりの様式っつうか――頭を叩いて舌を出すと、どこからともなく聞こえる〝誰かの笑い声〟。
ふざけてる事だけは、わかる。でも、気楽にかまえてはいられねえ。
あっちが、どれだけ楽しそうでも――こっちは無事で済むわけじゃねぇからだ。
「あぁー、そこの天狗ちゃんさぁー。ね、これ見て、見てってぇー?」
きたぞ、始まった!
よぉいぃしょぉっ!
どがっ、ごどん。
とつぜん何かを机に、積みあげた。
『救出クエスト/残り時間 2時間6分』
『討伐クエスト/残り時間 27秒』
びーどろに描かれてた、五百乃大角印のクエスト。
それと同じ文言。
それを書いた板が吊された、細長い箱……か?
「(時計です、シガミー。)」
そりゃ、わかる。
刻をはかる絡繰りだろ。
なんで、そんなもんを今ここで出して来たんだってこったよ――おれが知りてぇのは。
ぱたぱたぱたん――数字が書かれた板はひとりでにめくられ続け、どんどん減っていく。
下の『変異種発見【角ウサギ】 討伐クエスト 残り時間 00:00:27』てのが止まってんのは――たぶん、おれが角ウサギを倒したからだ。
その上に詰まれた『遠征部隊を救出せよ! 救出クエスト 残り時間 02:06:53』てのが、いま止まったのは――おそらくだが、合流した冒険者の最後尾が無事到着したからだろうな。
パパパパパパパパパパララァァァァァァァァン――――♪
いきなり騒ぎ出す時計。
「(パーフェクト達成。おめでとうございます。)」
「(あー、いま板きれにガタガタされても、面倒だから切っといてくれ)」
「(了解しました)」
パパァァァン――――グサリ、グワッシャン!
騒ぎ出した箱に、小刀を突き刺して粉砕する女神。
美の女神である、五百乃大角が、椅子から立ち上がった!
「どんがったぁんどんがったぁん、うぁうぅぉおぉわぉおぉわぉわぁぁーー♪」
どがっ、ごどん。
がしゃ、ぐしゃん。
がちゃん、ごわっちゃん。
ごっぴゅーん、ぽりょぺーん♪
何もねえ空中からつかみ出した時計を、どんどん積み上げていく。
『角ウサギの丸焼き/残り時間 2秒』
『角ウサギのステーキ/残り時間 1分』
『角ウサギの串揚げ/残り時間 10分』
『角ウサギのドラゴーラ焼き/残り時間 15分』
『角ウサギのカレー/残り時間 30分』
『角ウサギのガムラン町 残り時間 1時間』
『角ウサギのトッカータ大陸 残り時間 1時間30分』
『角ウサギの惑星ヒース 残り時間 2時間』
積みあげられたのは、8個の時計。
上にある程、刻が切れるまでの猶予が短え。
即座に『丸焼き』がピピピピ――――グサッ、ぼがぁん!
一本箸で突き刺され、粉砕される時計。
「(こりゃ、何のまねでぇい?)」
「(イオノファラーは空腹を、こじらせたようです。)」
はぁ? どーいう意味でぇい?
「これだけあたしを待たせたんだから――――おいしい物じゃなかったら、わかってるわね?」
五百乃大角が心の内を、説明してくれた。
こういうところは、惡神にしちゃ気だてが良いとおもう。
「(迅雷よぅ――)」「(はい、シガミー。)」
「(――ようするに、この〝お品書き〟の時間までは、待ってくれるって事でいーんだな?)」
「(前回の寿司を考えれば、まだ時間がある方です。)」
そうだな――
「(しかしこの、いちばん下の……惑う星てぇのはなんだ?)
「(イオノファラー流の脅し……上位権限により、非公開です。)」
ガムラン町なんかもある。
上位権限により、非公開です。
§
「(迅雷、カレーてのも飯か?)」
「(香辛料を大量に使った煮込みです。)」
「(じゃあ、それで良いだろ)」
「(手持ちの香辛料では味が作れません。)」
駄目か……ドラゴーラはここに来るまで、一本も見なかったから無理だろ?
じゃあ、その上の『角ウサギの串揚げ/残り時間 10分』一択だ。
それは迫真の様子だっただろう。
化けウサギの口をこじ開け、転がり出た黒焦げ。
もとから黒いから、わかりずれえが、纏ってる物がぜんぶ煤けてる。
「テ、テェーング! よ、よくぞ無事で――炊事?」
一個大隊同等とウワサされる、S級冒険者パーティー(二名除く)。
それが苦戦し、とうとう倒せなかった強敵――角ウサギ変異種を、身を挺して屠った黒ずくめ。
勝ち誇るでもなく、安堵の息をつくでもなく――――開口一番、飯の支度の催促だ。
唖然とした顔に、取りかこまれるのも致しかたねぇ。
敵はすでに、たおれた。
安堵からか、その場の全員(約一名除く)が笑いだした。
「……まずは、落ち着きなさいな。くすくす――いったい何ごとですの?」
理解が及ばねえのは、もっともだし――わかる。
だがなぁー、笑ってる場合じゃねーんだよ!
「カカカッ――――つ、つられて笑ってる場合ではないのじゃぁ――――め、飯の支度をせねば、世界が――――!?」
その取り乱しようは、尋常ではなく。
「まさか、まだ何か居るんですの?」
周囲を警戒する一同。
「リカルルー、どういうこと? この黒い人は誰?」
合流した一本角の鬼娘が、不審がる。
姫さんたちの態度も、鬼娘の警戒も――わかる。
けど、こりゃもう、理屈じゃねぇーんだ。
そう、こりゃ暴力だ。
暴力的なまでの、飽くなき食の――――いや違うな。
五百乃大角の腹ん中に棲まう――――白虎(仮)との戦いだ。
だってよぉう――――あんたらにゃ、感じ取れねえだろうが――――すぐそこで、この世界の神であらせられる、下っ腹さまがよぉー――――
§
「ぷんすか、ぷかすか、ぽっぽこぽん♪」
「ぴんすか、ぺんすか、ぽっこぺけっ♪」
見たことのねえ、舞い。
聞いたこととのねえ、調べ。
「でっででででっででぇーーーー♪」
なんか脅かすような声色を、口ずさんだと思えば――
「兎角この世は、お名残おしいものでござ――だれだよゴリオって!」
神々の世界の物は、なにひとつわからねえ。
美の女神なりの様式っつうか――頭を叩いて舌を出すと、どこからともなく聞こえる〝誰かの笑い声〟。
ふざけてる事だけは、わかる。でも、気楽にかまえてはいられねえ。
あっちが、どれだけ楽しそうでも――こっちは無事で済むわけじゃねぇからだ。
「あぁー、そこの天狗ちゃんさぁー。ね、これ見て、見てってぇー?」
きたぞ、始まった!
よぉいぃしょぉっ!
どがっ、ごどん。
とつぜん何かを机に、積みあげた。
『救出クエスト/残り時間 2時間6分』
『討伐クエスト/残り時間 27秒』
びーどろに描かれてた、五百乃大角印のクエスト。
それと同じ文言。
それを書いた板が吊された、細長い箱……か?
「(時計です、シガミー。)」
そりゃ、わかる。
刻をはかる絡繰りだろ。
なんで、そんなもんを今ここで出して来たんだってこったよ――おれが知りてぇのは。
ぱたぱたぱたん――数字が書かれた板はひとりでにめくられ続け、どんどん減っていく。
下の『変異種発見【角ウサギ】 討伐クエスト 残り時間 00:00:27』てのが止まってんのは――たぶん、おれが角ウサギを倒したからだ。
その上に詰まれた『遠征部隊を救出せよ! 救出クエスト 残り時間 02:06:53』てのが、いま止まったのは――おそらくだが、合流した冒険者の最後尾が無事到着したからだろうな。
パパパパパパパパパパララァァァァァァァァン――――♪
いきなり騒ぎ出す時計。
「(パーフェクト達成。おめでとうございます。)」
「(あー、いま板きれにガタガタされても、面倒だから切っといてくれ)」
「(了解しました)」
パパァァァン――――グサリ、グワッシャン!
騒ぎ出した箱に、小刀を突き刺して粉砕する女神。
美の女神である、五百乃大角が、椅子から立ち上がった!
「どんがったぁんどんがったぁん、うぁうぅぉおぉわぉおぉわぉわぁぁーー♪」
どがっ、ごどん。
がしゃ、ぐしゃん。
がちゃん、ごわっちゃん。
ごっぴゅーん、ぽりょぺーん♪
何もねえ空中からつかみ出した時計を、どんどん積み上げていく。
『角ウサギの丸焼き/残り時間 2秒』
『角ウサギのステーキ/残り時間 1分』
『角ウサギの串揚げ/残り時間 10分』
『角ウサギのドラゴーラ焼き/残り時間 15分』
『角ウサギのカレー/残り時間 30分』
『角ウサギのガムラン町 残り時間 1時間』
『角ウサギのトッカータ大陸 残り時間 1時間30分』
『角ウサギの惑星ヒース 残り時間 2時間』
積みあげられたのは、8個の時計。
上にある程、刻が切れるまでの猶予が短え。
即座に『丸焼き』がピピピピ――――グサッ、ぼがぁん!
一本箸で突き刺され、粉砕される時計。
「(こりゃ、何のまねでぇい?)」
「(イオノファラーは空腹を、こじらせたようです。)」
はぁ? どーいう意味でぇい?
「これだけあたしを待たせたんだから――――おいしい物じゃなかったら、わかってるわね?」
五百乃大角が心の内を、説明してくれた。
こういうところは、惡神にしちゃ気だてが良いとおもう。
「(迅雷よぅ――)」「(はい、シガミー。)」
「(――ようするに、この〝お品書き〟の時間までは、待ってくれるって事でいーんだな?)」
「(前回の寿司を考えれば、まだ時間がある方です。)」
そうだな――
「(しかしこの、いちばん下の……惑う星てぇのはなんだ?)
「(イオノファラー流の脅し……上位権限により、非公開です。)」
ガムラン町なんかもある。
上位権限により、非公開です。
§
「(迅雷、カレーてのも飯か?)」
「(香辛料を大量に使った煮込みです。)」
「(じゃあ、それで良いだろ)」
「(手持ちの香辛料では味が作れません。)」
駄目か……ドラゴーラはここに来るまで、一本も見なかったから無理だろ?
じゃあ、その上の『角ウサギの串揚げ/残り時間 10分』一択だ。
0
あなたにおすすめの小説
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
『悪魔クロとやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は秘密の力で人間の頂点を狙う』
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました
月神世一
ファンタジー
「命を捨てて勝つな。生きて勝て」
50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する!
海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は――
「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」
途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。
子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。
規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。
「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」
坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。
呼び出すのは、自衛隊の補給物資。
高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。
魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。
これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる