158 / 744
2:カブキーフェスタへの道
158:龍脈の棟梁(シガミー)、ギ術開発部からのご提案
しおりを挟む
こんな大金は、あっても碌なことにはならねえ。
かといって捨てるのも、忍びない。
どうしたもんかな。
「猪蟹屋ヲ大きくすルための資金としてナら、いくラあっても困らないノでは?」
ずっとうしろ頭に張りついてた便利棒が、空中におどりでた。
切りはなされた細腕が、巻いた髪を留めてくれてるから、もう髪が散けることは無い。
迅雷から離れた細腕は、酢蛸……「――SDK……ソフトウェア開発キットです――」……がないから動かせないけど、簪にはなる。
「おや、君がウワサの迅雷さまにゃ?」
レイダの父上……ガムラン町のギルド長みたいに、宛鋳符悪党をまえにしたら、人が変わりかねない橙色連中。
ミャッドはそんな奴らの親玉だか、お目付役だ。
念のために、迅雷は大人しくさせておいたんだけど――
「――ひとり相手なら、どれほどのスキルや魔術やーティファクトを隠し持っていたとしても制圧可能です。収得したばかりの〝捕縛術〟も、有効であることが証明されましたし――」
かまわねぇけど、あんまり余計なことは言うなよ?
「――了解です、シガミー――」
「初めまシて、ミャニラスてッド・グリごリー。私はINTタレット、形式ナンバーINTTRTT01、迅雷でス。以後、オ見知りおキを」
「ミャッドで良いにゃ、よろしくにゃ♪」
また、眠るように笑う目、ほころぶ口元。
肉球の付いたフサフサの手が、ぺたり。
金貨がつまった大きな袋に、乗せられた。
「ひとつ提案が有るのにゃが、このお金をしまうのは、その話を聞いてからでも良いかにゃ?」
ギルド再建の仕事をまるまるすっぽかして来てるから、急いでガムラン町に戻りたいけど――
「姫さん……いや、リカルルさまはどうしたい? おれ……ぼくは、ギルドの工事をスグにでも始めたいんだけど」
「そうねぇー……ガムラン町に戻るのは大女神像で一瞬だから、少しくらい話を聞いてあげても良いんじゃなくて?」
基本的に、このお姫さまは、優しいし話が分かる。
切った張ったの戦闘狂が……出なければの話だけど。
§
つい立てや本棚をはさんだ反対側には、ひろい待合所みたいなのがあった。
背もたれまでフカフカの長椅子に、足や縁に彫刻が施された平机。
青々と茂る鉢植えに、外に向かって突きでた大きな窓。壁には美の女神の絵画まで掛けられていて――
「五百乃大角の絵はいらないけど、この過ごしやすさは、猪蟹屋づくりの参考になるな」
「はイ、シガミー。調度品だケでなく、建具のすべテに至るまでもが洗練されていマす」
「ほんとうに、さすがは央都ですわねぇー♪」
リカルルの家も、十分立派だったけどな。
「ニャフフフ、気に入ってもらえて何よりにゃ♪」
フサフサの手が、小さな鉢金を叩いた――チィーン♪
ギルドの受付にも、あった奴だ。
あれは猪蟹屋にも欲しいな、たいてい誰かがいるから、必要は無いけど。
さっきの女性が、布に包まれた物をおいて――ぱたん。
部屋から出て行った。
「まずは、コレを見てもらいたいにゃ」
コトリ。
包みから取りだされた物は――なんだろう?
小さめの〝△〟みたいな形。
「こりゃ、なんだろ?」
隣にすわる、高貴な戦闘狂を見る。
肩をすくめる戦闘狂。
こじゃれた置物……では無いらしい。
「迅雷はわかるか?」
「アる種のアーティファクトであルことは、間違いありませンが……経年劣化がみらレます。神代ヨり発掘さレた遺物、まサにオーパーツと呼ぶべキ物でス」
ブブブブ、ヴヴヴヴヴッ――やめろ、そのルガ蜂のうごき。
ギルド長の眼鏡が、脳裏にちらつくから。
「迅雷クン。キミは本当に、女神さまの眷属なんだにゃあ♪」
半開きの目が、迅雷のするどい動きをみつめ――
「ふぎゃぅるるぅ~~♪」
両手でつかみかかる、ミャッド開発部顧問。
あー! 囓られてる、囓られてる。
迅雷はどれだけ切りつけても、削れないから平気だけど――一瞬あせった。
「カジカジカジ――ゴロゴロ♪」
喉が鳴ってる……血か。
猫耳族の血が、濃いのかもしれない。
「ミャッド、失礼しました」
止まる迅雷。
「(だいじょうぶか?)」
「――問題ありませんが、はじめて目にした、特殊な遺物に心を奪われ――物理コンピューティングを試みてしまいました――」
わからんが、無事ならいいや。
「にゃ、にゃふっ!? こ、こちらこそ眷属さまに大変にゃ無礼を――」
「気にしなくて良いよ。普段から、物干しとか棍棒がわりに使ってるから」
「そ、それは気にした方が……いい気もするけど、話をすすめるにゃん♪」
フサフサの手が、小さな鉢金をまた――チィーン♪
きゅらきゅらきゅら♪
三度やってきた女性。
押してきた台には、山積みの箱。
「あらそれっ!?」
立ち上がる高貴な。
「はい。名店〝ロットリンテール〟の各種詰めあわせを、ご用意させていただきました」
かるく首を垂れる、女性。
「お時間を取らせてしまった、せめてものお礼ですにゃ♪」
女性から手渡された、一枚の紙。
それを、そのまま机に置いて――つつつと、コッチへ差しだす猫の手。
「なんだろ?」
「なにかしら?」
ぺらり。
『品代として――1,500パケタ』
「はぁー!? お金取るのかよっ!」
「あらすごい? 大金ですこと」
ぼくたちの、ジットリとした視線にひるむ開発局顧問
「ち、ちがうにゃっ、内訳をよく見るにゃっ!」
『廃棄された古代の女神像から回収した謎の遺物』
って書いてある。
姫さんは、「興味ありませんわ」ていう顔。
「シガみー、コレ買ってくだサい!」
迅雷がまた震えだした。
どーした?
ふぉん♪
『>AOSの反応はありませんが、クリーンインストールすれば再利用できると思われます』
再利用……またあとで使えるって――何にだ?
「――SDK無き今、最優先で必要なのは、それに変わる物です――」
酢蛸!? これがありゃ裏天狗を、また使えるようになるってのか!
「よし、買った!」
その声を聞くなり、女性が長机から、金貨の袋を持ってきた。
100ペケタを一瞬で数える木箱を使って、キッチリ15回分。
アレも便利だな。寸法とか、こっそり計っとけ。了解です。
ごがちゃり♪
革袋の中身が半分になった。
けど酢蛸の手がかりにしちゃ、安いもんだ。
ぺらり――あれ? 受けとった紙がもう一枚重なってた。
『品代として――1,500パケタ徴収しました。
<内訳>廃棄された古代の女神像から回収した謎の遺物』
まるっきり同じだ。
コトリ。
女性が置いたのは、小さめの〝△〟みたいな形。
「シガミー、コレも買ってください!」
迅雷がまた震えだした。
やめろ震えるな、また囓られるぞ。
言われなくても、買ってやるから――
「お買い上げありがとうにゃっ♪」
きゅらきゅらと音を立てて去っていく、台車と女性。
「ぜんぶ無くなってしまいましたわよ? 本当によろしいんですの?」
「かまわね……ないよ。みんなへの土産は、もらった山のような菓子を分けりゃ十分だし」
「にゃっふふふふっ♪」
眠るように笑う目、ほころぶ口元。
いろいろ見透かされてる気もする。
けど迅雷が大喜びしてるし、まあ良いだろ。
かといって捨てるのも、忍びない。
どうしたもんかな。
「猪蟹屋ヲ大きくすルための資金としてナら、いくラあっても困らないノでは?」
ずっとうしろ頭に張りついてた便利棒が、空中におどりでた。
切りはなされた細腕が、巻いた髪を留めてくれてるから、もう髪が散けることは無い。
迅雷から離れた細腕は、酢蛸……「――SDK……ソフトウェア開発キットです――」……がないから動かせないけど、簪にはなる。
「おや、君がウワサの迅雷さまにゃ?」
レイダの父上……ガムラン町のギルド長みたいに、宛鋳符悪党をまえにしたら、人が変わりかねない橙色連中。
ミャッドはそんな奴らの親玉だか、お目付役だ。
念のために、迅雷は大人しくさせておいたんだけど――
「――ひとり相手なら、どれほどのスキルや魔術やーティファクトを隠し持っていたとしても制圧可能です。収得したばかりの〝捕縛術〟も、有効であることが証明されましたし――」
かまわねぇけど、あんまり余計なことは言うなよ?
「――了解です、シガミー――」
「初めまシて、ミャニラスてッド・グリごリー。私はINTタレット、形式ナンバーINTTRTT01、迅雷でス。以後、オ見知りおキを」
「ミャッドで良いにゃ、よろしくにゃ♪」
また、眠るように笑う目、ほころぶ口元。
肉球の付いたフサフサの手が、ぺたり。
金貨がつまった大きな袋に、乗せられた。
「ひとつ提案が有るのにゃが、このお金をしまうのは、その話を聞いてからでも良いかにゃ?」
ギルド再建の仕事をまるまるすっぽかして来てるから、急いでガムラン町に戻りたいけど――
「姫さん……いや、リカルルさまはどうしたい? おれ……ぼくは、ギルドの工事をスグにでも始めたいんだけど」
「そうねぇー……ガムラン町に戻るのは大女神像で一瞬だから、少しくらい話を聞いてあげても良いんじゃなくて?」
基本的に、このお姫さまは、優しいし話が分かる。
切った張ったの戦闘狂が……出なければの話だけど。
§
つい立てや本棚をはさんだ反対側には、ひろい待合所みたいなのがあった。
背もたれまでフカフカの長椅子に、足や縁に彫刻が施された平机。
青々と茂る鉢植えに、外に向かって突きでた大きな窓。壁には美の女神の絵画まで掛けられていて――
「五百乃大角の絵はいらないけど、この過ごしやすさは、猪蟹屋づくりの参考になるな」
「はイ、シガミー。調度品だケでなく、建具のすべテに至るまでもが洗練されていマす」
「ほんとうに、さすがは央都ですわねぇー♪」
リカルルの家も、十分立派だったけどな。
「ニャフフフ、気に入ってもらえて何よりにゃ♪」
フサフサの手が、小さな鉢金を叩いた――チィーン♪
ギルドの受付にも、あった奴だ。
あれは猪蟹屋にも欲しいな、たいてい誰かがいるから、必要は無いけど。
さっきの女性が、布に包まれた物をおいて――ぱたん。
部屋から出て行った。
「まずは、コレを見てもらいたいにゃ」
コトリ。
包みから取りだされた物は――なんだろう?
小さめの〝△〟みたいな形。
「こりゃ、なんだろ?」
隣にすわる、高貴な戦闘狂を見る。
肩をすくめる戦闘狂。
こじゃれた置物……では無いらしい。
「迅雷はわかるか?」
「アる種のアーティファクトであルことは、間違いありませンが……経年劣化がみらレます。神代ヨり発掘さレた遺物、まサにオーパーツと呼ぶべキ物でス」
ブブブブ、ヴヴヴヴヴッ――やめろ、そのルガ蜂のうごき。
ギルド長の眼鏡が、脳裏にちらつくから。
「迅雷クン。キミは本当に、女神さまの眷属なんだにゃあ♪」
半開きの目が、迅雷のするどい動きをみつめ――
「ふぎゃぅるるぅ~~♪」
両手でつかみかかる、ミャッド開発部顧問。
あー! 囓られてる、囓られてる。
迅雷はどれだけ切りつけても、削れないから平気だけど――一瞬あせった。
「カジカジカジ――ゴロゴロ♪」
喉が鳴ってる……血か。
猫耳族の血が、濃いのかもしれない。
「ミャッド、失礼しました」
止まる迅雷。
「(だいじょうぶか?)」
「――問題ありませんが、はじめて目にした、特殊な遺物に心を奪われ――物理コンピューティングを試みてしまいました――」
わからんが、無事ならいいや。
「にゃ、にゃふっ!? こ、こちらこそ眷属さまに大変にゃ無礼を――」
「気にしなくて良いよ。普段から、物干しとか棍棒がわりに使ってるから」
「そ、それは気にした方が……いい気もするけど、話をすすめるにゃん♪」
フサフサの手が、小さな鉢金をまた――チィーン♪
きゅらきゅらきゅら♪
三度やってきた女性。
押してきた台には、山積みの箱。
「あらそれっ!?」
立ち上がる高貴な。
「はい。名店〝ロットリンテール〟の各種詰めあわせを、ご用意させていただきました」
かるく首を垂れる、女性。
「お時間を取らせてしまった、せめてものお礼ですにゃ♪」
女性から手渡された、一枚の紙。
それを、そのまま机に置いて――つつつと、コッチへ差しだす猫の手。
「なんだろ?」
「なにかしら?」
ぺらり。
『品代として――1,500パケタ』
「はぁー!? お金取るのかよっ!」
「あらすごい? 大金ですこと」
ぼくたちの、ジットリとした視線にひるむ開発局顧問
「ち、ちがうにゃっ、内訳をよく見るにゃっ!」
『廃棄された古代の女神像から回収した謎の遺物』
って書いてある。
姫さんは、「興味ありませんわ」ていう顔。
「シガみー、コレ買ってくだサい!」
迅雷がまた震えだした。
どーした?
ふぉん♪
『>AOSの反応はありませんが、クリーンインストールすれば再利用できると思われます』
再利用……またあとで使えるって――何にだ?
「――SDK無き今、最優先で必要なのは、それに変わる物です――」
酢蛸!? これがありゃ裏天狗を、また使えるようになるってのか!
「よし、買った!」
その声を聞くなり、女性が長机から、金貨の袋を持ってきた。
100ペケタを一瞬で数える木箱を使って、キッチリ15回分。
アレも便利だな。寸法とか、こっそり計っとけ。了解です。
ごがちゃり♪
革袋の中身が半分になった。
けど酢蛸の手がかりにしちゃ、安いもんだ。
ぺらり――あれ? 受けとった紙がもう一枚重なってた。
『品代として――1,500パケタ徴収しました。
<内訳>廃棄された古代の女神像から回収した謎の遺物』
まるっきり同じだ。
コトリ。
女性が置いたのは、小さめの〝△〟みたいな形。
「シガミー、コレも買ってください!」
迅雷がまた震えだした。
やめろ震えるな、また囓られるぞ。
言われなくても、買ってやるから――
「お買い上げありがとうにゃっ♪」
きゅらきゅらと音を立てて去っていく、台車と女性。
「ぜんぶ無くなってしまいましたわよ? 本当によろしいんですの?」
「かまわね……ないよ。みんなへの土産は、もらった山のような菓子を分けりゃ十分だし」
「にゃっふふふふっ♪」
眠るように笑う目、ほころぶ口元。
いろいろ見透かされてる気もする。
けど迅雷が大喜びしてるし、まあ良いだろ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
『悪魔クロとやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は秘密の力で人間の頂点を狙う』
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました
月神世一
ファンタジー
「命を捨てて勝つな。生きて勝て」
50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する!
海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は――
「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」
途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。
子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。
規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。
「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」
坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。
呼び出すのは、自衛隊の補給物資。
高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。
魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。
これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる