207 / 744
2:カブキーフェスタへの道
207:神域探訪、乳牛とニゲルの災難
しおりを挟む
「じゃあ、いま集めた分で、それなりの鍋になるんだな?」
「はい、強化服一号を発見次第、イオノファラー像まで戻りましょう」
ふぉん♪
『▼――ピピピッ♪』
なんかきたぞ!?
「一号でス」
茂みの向こうを見る。
なんかすごい土煙が。
あの勢いは、まずい。
「タター、つかまれ。ココに居るとあぶない」
貸していた錫杖を格納して――すぽん♪
しがみつく華奢な体……身長的に尻のあたりをガシリとつかんだ。
「にゃひゃぁぁぁっ――シシガミーちゃん、ちょっと待っ――――!?」
トトトォォォッォン――――!
大木の天辺へ、降り立った。
ジタバタするタターに「足場がないから暴れると落ちるよ」とささやく。
スゴイ顔で睨まれたけど、一号のようすを確認しないと――下を見た。
ブゥウモンォォォッォヲ――――♪
どかどか、ぱかぱか、ぽきゅぽきゅぽきゅぽきゅ――――むん♪
暴れ牛に乗ってご登場の、おにぎり一号さん。
かなりでかい角の片方が、ポッキリと折れている。
「大方、出会いがシらに頭突きでモ喰らっテ、ヤり返したとおもわれマす」
ヴヴッヴッ――――ルガ蜂のうごき。
目の前にジンライ鋼製の格子があらわれ――――ひゅぅーーーーーんと落ちていく。
どずごーん!
モォォォォォォォォォォ――!
「よくやった、また食材が増えた!」
牛……タターよりも背のたかい、大きな牛を捕まえた。
ガッシャァァァァァァンッ!
閉じこめられた牛が、檻に激突する。
ぽきゅむん♪
ガチャガチャガチャ!
一緒に捕まった一号が、鉄の棒をつかんでガタガタ揺らしてる。
「にゃぁみゃぁーごぉぉう?」
オマエは檻の隙間から、余裕で抜けだせるだろうが。
トォン――
「きゃぁぁぁっ――!?」
――すたり。
タターを降ろし、檻に近寄る。
「ンモーゥ♪」
すぐに脱出をあきらめ、大人しくなる牛。
「こうしてみると、なんか愛嬌があるなー」
ヴ――じゃりぃん♪
錫杖を出して、かるく傾けて足で踏む。
棒一本でも、十数年修行を積めば、足場に出来る。
檻の外から、牛の頭を撫でてやる。
しきりに服の又のあたりを直してたタターも、ソッと手をのばす。
「かわいい……♡」
牛の目はとても綺麗だった。
おれ……ボク……あたし?
――やタターの姿が、ちゃんと映りこんでいる。
ガムラン周辺の変梃なつくりの動物や魔物達とはちがって、見ているだけでも心が洗われるようだ。
なんせ、よーく見ると、波打つ黒目(色は濃い赤)に渦まく白目(色は濃い青)みたいなのばかりだからな。
「じゃあ、無事合流したし、戻るか」
おれは小太刀を取りだした。
「ちょっとまって、シガミーちゃん! 何を……するの?」
袖を発止とつかまれた。
「なにって、絞めるんだよ。そうしなきゃ収納魔法に入らねぇし――」
涙目になったタターが、檻を背にして立ちふさがる。
おれたちの真似をしてるのか、一号が牛の頭を撫でる。
一号、お前……足伸ばしたり出来るんだな。
まあ、金剛力も普段から使えてたか。
さて――ちらり。少女と目が合う。
「だって、この子は魔物と全然ちがうでしょぉー!?」
ふつうの牛(大きさは倍だけど)を見たのは、初めてか。
「んーっと、姫さんトコで侍女をしてりゃ、毎日のように獲物くらい運びこまれてるだろう?」
「にゃみゃにゃにゃごー♪」
タターの隣に立つ一号。
足は長いままで、コッチを見下ろしてくる。
「ああモー、モー一匹増えやがった」
気持ちはわかる。あの澄んだ瞳を見てると、心が洗われる気がする。
「わかったよ。どうせ今日は肉鍋じゃねぇしな。迅雷、逃がしてやれ」
§
「ふぅん、それでぇーそのゴーレム子ちゃんがぁ――昼夜問わずぅ、熱烈なアタックおー……物理的に仕掛けてーきたと?」
「アタックなんて生やさしいもんじゃないんだよ――――借りてた宿屋の離れに、森の木の洞。逃げこんだ廃屋に地下ダンジョンにまで追いかけてきて、全部壊していくんだっ!」
「それじゃぁ、ゆっくりごはんも食べられないわね――キリッ」
真剣な顔つき。
「しまいには神聖な祭壇でも有るはずの、〝召喚の塔〟を倒壊させても――一切のおとがめなしでさ!」
青年にしてはめずらしく、大声を張りあげている。
「けどそれは魔王を倒すための、訓練だったんでしょ?」
「たしかに命まで取ろうとはしてこなかったけど、毎日毎日いろんな姿の人型ロボットみたいなのに追いかけられて――いつだかは屋台で食べてたら、大通りを歩く人が全員ゴーレムに変えられてたしさっ!」
涙目の青年。
「……それで西計君わぁ、どぉーしたのぉー?」
「ぐすっ、仕方ないから全部斬ったよ。そうすると翌日には、その攻撃を避けるように、改良されたのがくるんだよ!? ――まったく忌々しい!」
「ドルイドである王女さまの作りだしたゴーレムに……連日追われつづけたと――――んー、それたぶんだけどぉ、君を当て馬にした〝兵器開発プロジェクト〟よねぇ?」
「兵器開発プロジェクト? 言われてみればそういうことか。やっぱり、なんかおかしいと思ったんだよ。持ってた魔導書の表紙に、ドクロマークとか書いてあったしさっ!」
「そもそも、君がこの世界に来た時点で、とっくに魔王は斬られちゃってるわよね?」
「つ、通信機みたいな物があって、最前線の状況を王女が知ってたってことは、ガムラン町に来て知ったよ――」
「つまり、〝騙されていた〟と――」
タブレットPCに何かを書きこんでいく、イオノファラー所長。
「うあぁぁぁ――思い出すと腹がたつ! に、逃げてきて本当に良かった!」
「央都NGの件は、よぉーっくわかったけど……君の身体能力が、〝シガミー越え〟らしいっていうのは本当? 一体どんなスキルぉー、隠し持ってるのかしらぁねぇー?」
核心に迫るイオノファラー。
「隠すもなにもギルドカードを見れば、書いてあるけど?」
革製ベストのポケットから取りだした、銀色のカード。
ソレをぽすっと、テーブルに置くニゲル。
イオノファラー(映像)の目が、見開かれる!
ニゲルの神速は敏捷性系のブーストや、コントゥル家御用達の先制攻撃とは一線を画していた。
§
「おーい、もどった……もどりましたでござりますわ♪」
窓の外に、牛の手綱をひく少女があらわれた。
「戻りましたわ――さんはい♪」
牛にまたがる給仕服。
「みゃやうー♪」
ゴロゴロと喉を鳴らす強化服。
同じく牛にまたがり、タターが落ちないようにうしろから抱きついている。
目を細め抱えた給仕服に額をこすりつける様は――
「戻りましたでごぜぇますわ……なんだか、随分と懐いたもんだなー」
キィィ――あけられる出窓。
顔を出したのは、どこかお疲れ気味の美の女神。
「おかえり~……なぁにそれ牛? モー、どこで見つけてきたのよ。あっ、牛スキもいいわねぇぇ――じゅるり♡」
よだれを垂らす女神からの、熱い視線に怯える牛。
すとんと地面に降り、間に立ちふさがる侍女、一号、空飛ぶ棒。
「オ待ちくだサい、イオノファラー。コの乳牛かラは牛乳が取レ、様々ナ食品に加工出来まス」
「はい、強化服一号を発見次第、イオノファラー像まで戻りましょう」
ふぉん♪
『▼――ピピピッ♪』
なんかきたぞ!?
「一号でス」
茂みの向こうを見る。
なんかすごい土煙が。
あの勢いは、まずい。
「タター、つかまれ。ココに居るとあぶない」
貸していた錫杖を格納して――すぽん♪
しがみつく華奢な体……身長的に尻のあたりをガシリとつかんだ。
「にゃひゃぁぁぁっ――シシガミーちゃん、ちょっと待っ――――!?」
トトトォォォッォン――――!
大木の天辺へ、降り立った。
ジタバタするタターに「足場がないから暴れると落ちるよ」とささやく。
スゴイ顔で睨まれたけど、一号のようすを確認しないと――下を見た。
ブゥウモンォォォッォヲ――――♪
どかどか、ぱかぱか、ぽきゅぽきゅぽきゅぽきゅ――――むん♪
暴れ牛に乗ってご登場の、おにぎり一号さん。
かなりでかい角の片方が、ポッキリと折れている。
「大方、出会いがシらに頭突きでモ喰らっテ、ヤり返したとおもわれマす」
ヴヴッヴッ――――ルガ蜂のうごき。
目の前にジンライ鋼製の格子があらわれ――――ひゅぅーーーーーんと落ちていく。
どずごーん!
モォォォォォォォォォォ――!
「よくやった、また食材が増えた!」
牛……タターよりも背のたかい、大きな牛を捕まえた。
ガッシャァァァァァァンッ!
閉じこめられた牛が、檻に激突する。
ぽきゅむん♪
ガチャガチャガチャ!
一緒に捕まった一号が、鉄の棒をつかんでガタガタ揺らしてる。
「にゃぁみゃぁーごぉぉう?」
オマエは檻の隙間から、余裕で抜けだせるだろうが。
トォン――
「きゃぁぁぁっ――!?」
――すたり。
タターを降ろし、檻に近寄る。
「ンモーゥ♪」
すぐに脱出をあきらめ、大人しくなる牛。
「こうしてみると、なんか愛嬌があるなー」
ヴ――じゃりぃん♪
錫杖を出して、かるく傾けて足で踏む。
棒一本でも、十数年修行を積めば、足場に出来る。
檻の外から、牛の頭を撫でてやる。
しきりに服の又のあたりを直してたタターも、ソッと手をのばす。
「かわいい……♡」
牛の目はとても綺麗だった。
おれ……ボク……あたし?
――やタターの姿が、ちゃんと映りこんでいる。
ガムラン周辺の変梃なつくりの動物や魔物達とはちがって、見ているだけでも心が洗われるようだ。
なんせ、よーく見ると、波打つ黒目(色は濃い赤)に渦まく白目(色は濃い青)みたいなのばかりだからな。
「じゃあ、無事合流したし、戻るか」
おれは小太刀を取りだした。
「ちょっとまって、シガミーちゃん! 何を……するの?」
袖を発止とつかまれた。
「なにって、絞めるんだよ。そうしなきゃ収納魔法に入らねぇし――」
涙目になったタターが、檻を背にして立ちふさがる。
おれたちの真似をしてるのか、一号が牛の頭を撫でる。
一号、お前……足伸ばしたり出来るんだな。
まあ、金剛力も普段から使えてたか。
さて――ちらり。少女と目が合う。
「だって、この子は魔物と全然ちがうでしょぉー!?」
ふつうの牛(大きさは倍だけど)を見たのは、初めてか。
「んーっと、姫さんトコで侍女をしてりゃ、毎日のように獲物くらい運びこまれてるだろう?」
「にゃみゃにゃにゃごー♪」
タターの隣に立つ一号。
足は長いままで、コッチを見下ろしてくる。
「ああモー、モー一匹増えやがった」
気持ちはわかる。あの澄んだ瞳を見てると、心が洗われる気がする。
「わかったよ。どうせ今日は肉鍋じゃねぇしな。迅雷、逃がしてやれ」
§
「ふぅん、それでぇーそのゴーレム子ちゃんがぁ――昼夜問わずぅ、熱烈なアタックおー……物理的に仕掛けてーきたと?」
「アタックなんて生やさしいもんじゃないんだよ――――借りてた宿屋の離れに、森の木の洞。逃げこんだ廃屋に地下ダンジョンにまで追いかけてきて、全部壊していくんだっ!」
「それじゃぁ、ゆっくりごはんも食べられないわね――キリッ」
真剣な顔つき。
「しまいには神聖な祭壇でも有るはずの、〝召喚の塔〟を倒壊させても――一切のおとがめなしでさ!」
青年にしてはめずらしく、大声を張りあげている。
「けどそれは魔王を倒すための、訓練だったんでしょ?」
「たしかに命まで取ろうとはしてこなかったけど、毎日毎日いろんな姿の人型ロボットみたいなのに追いかけられて――いつだかは屋台で食べてたら、大通りを歩く人が全員ゴーレムに変えられてたしさっ!」
涙目の青年。
「……それで西計君わぁ、どぉーしたのぉー?」
「ぐすっ、仕方ないから全部斬ったよ。そうすると翌日には、その攻撃を避けるように、改良されたのがくるんだよ!? ――まったく忌々しい!」
「ドルイドである王女さまの作りだしたゴーレムに……連日追われつづけたと――――んー、それたぶんだけどぉ、君を当て馬にした〝兵器開発プロジェクト〟よねぇ?」
「兵器開発プロジェクト? 言われてみればそういうことか。やっぱり、なんかおかしいと思ったんだよ。持ってた魔導書の表紙に、ドクロマークとか書いてあったしさっ!」
「そもそも、君がこの世界に来た時点で、とっくに魔王は斬られちゃってるわよね?」
「つ、通信機みたいな物があって、最前線の状況を王女が知ってたってことは、ガムラン町に来て知ったよ――」
「つまり、〝騙されていた〟と――」
タブレットPCに何かを書きこんでいく、イオノファラー所長。
「うあぁぁぁ――思い出すと腹がたつ! に、逃げてきて本当に良かった!」
「央都NGの件は、よぉーっくわかったけど……君の身体能力が、〝シガミー越え〟らしいっていうのは本当? 一体どんなスキルぉー、隠し持ってるのかしらぁねぇー?」
核心に迫るイオノファラー。
「隠すもなにもギルドカードを見れば、書いてあるけど?」
革製ベストのポケットから取りだした、銀色のカード。
ソレをぽすっと、テーブルに置くニゲル。
イオノファラー(映像)の目が、見開かれる!
ニゲルの神速は敏捷性系のブーストや、コントゥル家御用達の先制攻撃とは一線を画していた。
§
「おーい、もどった……もどりましたでござりますわ♪」
窓の外に、牛の手綱をひく少女があらわれた。
「戻りましたわ――さんはい♪」
牛にまたがる給仕服。
「みゃやうー♪」
ゴロゴロと喉を鳴らす強化服。
同じく牛にまたがり、タターが落ちないようにうしろから抱きついている。
目を細め抱えた給仕服に額をこすりつける様は――
「戻りましたでごぜぇますわ……なんだか、随分と懐いたもんだなー」
キィィ――あけられる出窓。
顔を出したのは、どこかお疲れ気味の美の女神。
「おかえり~……なぁにそれ牛? モー、どこで見つけてきたのよ。あっ、牛スキもいいわねぇぇ――じゅるり♡」
よだれを垂らす女神からの、熱い視線に怯える牛。
すとんと地面に降り、間に立ちふさがる侍女、一号、空飛ぶ棒。
「オ待ちくだサい、イオノファラー。コの乳牛かラは牛乳が取レ、様々ナ食品に加工出来まス」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
『悪魔クロとやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は秘密の力で人間の頂点を狙う』
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました
月神世一
ファンタジー
「命を捨てて勝つな。生きて勝て」
50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する!
海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は――
「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」
途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。
子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。
規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。
「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」
坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。
呼び出すのは、自衛隊の補給物資。
高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。
魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。
これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる