230 / 744
2:カブキーフェスタへの道
230:ギルド住まいの聖女(研修中)、寅のとき
しおりを挟む
ここは、第一回カブキーフェスタメイン会場横。
バトルロイヤルおにぎり杯本戦を控えた、本戦出場者控え室のさらに横。
「おっかしぃですわねぇー、ちゃんと揚げ芋をかじってますのに」
高貴な指先が、上級鑑定結果の末尾をなぞる。
ふぉふぉん♪
『鍵剣セキュア【安物】
攻撃力34。参考価格は2ヘクク。
>セキュリティー重視の試作品。
装備条件/揚げ芋』
黒板を青年に押しつけ、「でわ、もう一度♪」と――
揚げ芋を串ごとかじり、大股開きでかがみ込む、ご令嬢。
「この剣は工房長が、いろいろ試しに打った奴の中の一本でさぁ。持ちあげるのにコツが居るんだよぉ~!」
質素な身なりの青年が、意見を陳情するも――
「うゆにゅにゅぬゅ、ぬぅふぅ――!?」
顔を真っ赤にして、あられもない怒声を発する伯爵令嬢。
「「なにやってるんだ、あの二人は……」」
色んな意味で、リオレイニアが居なくて、よかった。
ちなみに彼女は、とんでもない量の串揚げを――ひたすら箱詰めしてる。
すまん、本当に作りすぎた。
けど、五百乃大角――なんだあの『装備条件/揚げ芋』ってのは?
ふぉん♪
『イオノ>やーね! ちょっと、書き間違っただけじゃんかよ!』
オルコトリアをつれて舞台の、階段よこまで来た。
「それで――天狗殿は、いまどちらにぃ――――!?」
ビキビキビキッ――バキッ!
一本角が、串揚げの串よりながく、伸びている。
「て、天狗のことなら、烏天狗……カラテェーの方がくわしいんじゃないかなぁ?」
「カラテェーには本戦たち会い順の、大事な確認をしてもらってるから、邪魔はできないの・よ!」
ゴッ――痛ぇっ!?
とがった爪で、おでこを突かれた。
ぼくはそう言って逃げてたし、シガミーのときは狸寝入りしてたし、もちろん天狗姿のときは、細心の注意をはらって隠れてたからな。
小突かれるくらいは、我慢する――けど。
烏天狗が、控え室の壁に開けた穴から、〝のぼり〟を立てたりして、遊んでるのが見えた。
「(くそう迅雷、隠れてないで出てきて、オルコの相手をしてくれ!)――ほら、そこ、烏天狗が遊んでるぞ!?」
彼女の背後を指さし、裏烏天狗を青鬼に売りわたす。
「なにぃっ――!?」
ぐりん、ふりむいた鬼の目に映るのは――『ガムラン名物揚げ芋』なんて暖簾を壁に掛ける――前掛けすがたの、フォなんとかさん。
迅雷……裏烏天狗の姿が、どっか行った。
ふぉん♪
『>フォチャカ嬢です、シガミー』
あとで、おぼえてろよ迅雷。
ふぉん♪
『>私いまは烏天狗の身、つまり本戦出場者です。
立ち会い順の確認は、シガミーにお任せします』
なんだと、ほんとおぼえてろ迅雷。
「居ないけど? 嘘つくと、ためにならないからね?」
コッチを向いた二の腕が――ごきりっ♪
子供相手にすごむのは、どうかとおもうなぁ。
鬼が見てない間に、手早く売り場を完成させていく――裏烏天狗。
「じゃぁもう、五百乃大角に聞いてくれ!」
そもそも、天狗が出る幕は――今日の午後からだ。
しかも基本的には、全員をおにぎりが伸して有耶無耶にしようってのが、五百乃大角の作戦だった。
そうだアイツだ。五百乃大角が全部悪い!
せまい所でやり合いたくないから、飛び出てきたけど――
大皿が乗ったテーブルは、控え室のなかだ。
「控え室の入り口の、テーブルの上。大皿の中に居るから、そっちで聞いてよ!」
もー、すべて五百乃大角に丸投げしてやる。
ヴォヴォヴォヴォォォォォォゥゥゥンッ――突然の轟音。
身がまえる鬼!
つぎからつぎへと、どいつもこいつも、やかましいぞ。
『現在時刻 03:24』
寅の刻……一番鶏にもはやい時間に、こんなに明るい町中で大騒ぎ。
やっぱり、ガムラン町は地獄――極楽なんじゃねぇかと思うときがある。
次回があるとして、この深夜開催イベントは絶対止めさせよう。
クルクルクルクルクルクルルルッ♪
巨大な山菜束が――おれたちと控え室兼揚げ芋屋の間に、落ちてきた!
奥方さまか――!?
「あら、シガミーちゃん♪ ちょっと女神さまを、借りてくわぁよぉうー♪」
大皿ごと五百乃大角を持ち出す――カブキーフェスタ後援会長。
「あら、シガミーちゃん♪ ちょっとルリーロちゃんに、借りられてくるわねぇん♪」
ヴォヴォヴォッヴォッ――――――――――――!
舞台上へ飛んでくふたり。
取りのこされたのは、おれと鬼の娘。
「あー、もうわかった! 天狗の居場所は、わからねぇ――!」
ヴヴッ――ガタガタン♪
コン――ザァァァッ――椅子を二脚だして、ひとつを蹴って差しだした。
あいだに低めの、長机をひとつ。
その上に、リオレイニアがつくった箱詰めをふたつ置いた。
これは夜食用に、勝手にもらっておいたやつ。
せめて、別の腹の虫だけでも、これで収めてもらおう。
「あとは――澄み酒でも出りゃ、言うことがねぇんだけど――」
いま卵酒につかう分すらなくて、困ってる。ましてや飲む分なんてない。
ヴッ――ごとり、たっぷん♪
お? 駄目元で、今日の分を出してみたけど――音が良いかんじだ。
この酒瓶からは、日替わりでいろんな調味料や酒が出ることになってる。
ひょっとして……ことん、とぷとぷとっぷん♪
瓶にくくりつけた、猪口に注いでみる。
ぐびり――――「かぁーっ、おしいな!」
こりゃ、〝みりん〟だ!
色を見りゃわかるが、正月に飲んだりもするから――つい飲んじまったぜ。
「んっ」
鬼娘が寄こせと言わんばかりに、茶器を突きだしてきた。
バトルロイヤルおにぎり杯本戦を控えた、本戦出場者控え室のさらに横。
「おっかしぃですわねぇー、ちゃんと揚げ芋をかじってますのに」
高貴な指先が、上級鑑定結果の末尾をなぞる。
ふぉふぉん♪
『鍵剣セキュア【安物】
攻撃力34。参考価格は2ヘクク。
>セキュリティー重視の試作品。
装備条件/揚げ芋』
黒板を青年に押しつけ、「でわ、もう一度♪」と――
揚げ芋を串ごとかじり、大股開きでかがみ込む、ご令嬢。
「この剣は工房長が、いろいろ試しに打った奴の中の一本でさぁ。持ちあげるのにコツが居るんだよぉ~!」
質素な身なりの青年が、意見を陳情するも――
「うゆにゅにゅぬゅ、ぬぅふぅ――!?」
顔を真っ赤にして、あられもない怒声を発する伯爵令嬢。
「「なにやってるんだ、あの二人は……」」
色んな意味で、リオレイニアが居なくて、よかった。
ちなみに彼女は、とんでもない量の串揚げを――ひたすら箱詰めしてる。
すまん、本当に作りすぎた。
けど、五百乃大角――なんだあの『装備条件/揚げ芋』ってのは?
ふぉん♪
『イオノ>やーね! ちょっと、書き間違っただけじゃんかよ!』
オルコトリアをつれて舞台の、階段よこまで来た。
「それで――天狗殿は、いまどちらにぃ――――!?」
ビキビキビキッ――バキッ!
一本角が、串揚げの串よりながく、伸びている。
「て、天狗のことなら、烏天狗……カラテェーの方がくわしいんじゃないかなぁ?」
「カラテェーには本戦たち会い順の、大事な確認をしてもらってるから、邪魔はできないの・よ!」
ゴッ――痛ぇっ!?
とがった爪で、おでこを突かれた。
ぼくはそう言って逃げてたし、シガミーのときは狸寝入りしてたし、もちろん天狗姿のときは、細心の注意をはらって隠れてたからな。
小突かれるくらいは、我慢する――けど。
烏天狗が、控え室の壁に開けた穴から、〝のぼり〟を立てたりして、遊んでるのが見えた。
「(くそう迅雷、隠れてないで出てきて、オルコの相手をしてくれ!)――ほら、そこ、烏天狗が遊んでるぞ!?」
彼女の背後を指さし、裏烏天狗を青鬼に売りわたす。
「なにぃっ――!?」
ぐりん、ふりむいた鬼の目に映るのは――『ガムラン名物揚げ芋』なんて暖簾を壁に掛ける――前掛けすがたの、フォなんとかさん。
迅雷……裏烏天狗の姿が、どっか行った。
ふぉん♪
『>フォチャカ嬢です、シガミー』
あとで、おぼえてろよ迅雷。
ふぉん♪
『>私いまは烏天狗の身、つまり本戦出場者です。
立ち会い順の確認は、シガミーにお任せします』
なんだと、ほんとおぼえてろ迅雷。
「居ないけど? 嘘つくと、ためにならないからね?」
コッチを向いた二の腕が――ごきりっ♪
子供相手にすごむのは、どうかとおもうなぁ。
鬼が見てない間に、手早く売り場を完成させていく――裏烏天狗。
「じゃぁもう、五百乃大角に聞いてくれ!」
そもそも、天狗が出る幕は――今日の午後からだ。
しかも基本的には、全員をおにぎりが伸して有耶無耶にしようってのが、五百乃大角の作戦だった。
そうだアイツだ。五百乃大角が全部悪い!
せまい所でやり合いたくないから、飛び出てきたけど――
大皿が乗ったテーブルは、控え室のなかだ。
「控え室の入り口の、テーブルの上。大皿の中に居るから、そっちで聞いてよ!」
もー、すべて五百乃大角に丸投げしてやる。
ヴォヴォヴォヴォォォォォォゥゥゥンッ――突然の轟音。
身がまえる鬼!
つぎからつぎへと、どいつもこいつも、やかましいぞ。
『現在時刻 03:24』
寅の刻……一番鶏にもはやい時間に、こんなに明るい町中で大騒ぎ。
やっぱり、ガムラン町は地獄――極楽なんじゃねぇかと思うときがある。
次回があるとして、この深夜開催イベントは絶対止めさせよう。
クルクルクルクルクルクルルルッ♪
巨大な山菜束が――おれたちと控え室兼揚げ芋屋の間に、落ちてきた!
奥方さまか――!?
「あら、シガミーちゃん♪ ちょっと女神さまを、借りてくわぁよぉうー♪」
大皿ごと五百乃大角を持ち出す――カブキーフェスタ後援会長。
「あら、シガミーちゃん♪ ちょっとルリーロちゃんに、借りられてくるわねぇん♪」
ヴォヴォヴォッヴォッ――――――――――――!
舞台上へ飛んでくふたり。
取りのこされたのは、おれと鬼の娘。
「あー、もうわかった! 天狗の居場所は、わからねぇ――!」
ヴヴッ――ガタガタン♪
コン――ザァァァッ――椅子を二脚だして、ひとつを蹴って差しだした。
あいだに低めの、長机をひとつ。
その上に、リオレイニアがつくった箱詰めをふたつ置いた。
これは夜食用に、勝手にもらっておいたやつ。
せめて、別の腹の虫だけでも、これで収めてもらおう。
「あとは――澄み酒でも出りゃ、言うことがねぇんだけど――」
いま卵酒につかう分すらなくて、困ってる。ましてや飲む分なんてない。
ヴッ――ごとり、たっぷん♪
お? 駄目元で、今日の分を出してみたけど――音が良いかんじだ。
この酒瓶からは、日替わりでいろんな調味料や酒が出ることになってる。
ひょっとして……ことん、とぷとぷとっぷん♪
瓶にくくりつけた、猪口に注いでみる。
ぐびり――――「かぁーっ、おしいな!」
こりゃ、〝みりん〟だ!
色を見りゃわかるが、正月に飲んだりもするから――つい飲んじまったぜ。
「んっ」
鬼娘が寄こせと言わんばかりに、茶器を突きだしてきた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
『悪魔クロとやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は秘密の力で人間の頂点を狙う』
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました
月神世一
ファンタジー
「命を捨てて勝つな。生きて勝て」
50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する!
海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は――
「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」
途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。
子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。
規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。
「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」
坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。
呼び出すのは、自衛隊の補給物資。
高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。
魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。
これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる