滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

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3:ダンジョンクローラーになろう

328:惑星ヒース神(シガミー)、仮想化シシガニャン起動

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一体何いったいなにをしたのっ――――!?
 かみとしての神格じつりょくを目の当たりにして、ひるむ丸茸めがみ

「くすくす、二号にごうさんの内装ないそうをそっくり、稼働中の十号に・・・・・・・換装かんそうしただけです
「そのこころわぁ――――!?

「シシガニャンの内装ないそうがあれば、シガミーちゃんの様子ようすがわかりますでしょう? くすくす
 説明せつめいする少女カヤノヒメ

十号じゅうごうってぇ吹き飛んだはずじゃ!? どういうことっ!?
 おののく御神体ごしんたい
おどろくべきことデすが、仮想実行かのうじっコう環境かんきょうにテ――特撃型とくげキがた十号じゅうゴう再起動リブートしマし
 一号おにぎりに投げ捨てられたINTタレットアーティファクトが、ヴォヴヴォンともどってくる。

 ふぉふぉふぉぉん♪
『<仮想シシガニャン接続>』
 猫の置物ジュークボックス画面かおながれる文字もじは、とてもおおきく読みやすい。

「では、おにぎりさん。おねがいいたしますわ
 フライングディスクのように――――ジャラララッン♪
 ヒュルリと投げられた、女神像付属品タンバリン
 うしろも見ずに――すぱんっと受けとる、強化服一号おにぎり

 ジャララララッ、タタタタァン――チャリィン♪
 ぽっきゅきゅきゅむ――ぽきゅぽん♪
 複雑ふくざつ演奏えんぞうに、奇怪きっかい舞踏ぶとう

「なんだぁぁっ――!?」
あしながいっ――へんなのっ♪」
「まさか、女将おかみさん直伝じきでん古代魔術こだいまじゅつ!?」
 おどろくギャラリー。

迅雷ジンライクーン、たしか古代魔術こだいまじゅつってさぁ。カブキーフェスタでぇ女将おかみさんがうでを振るった……大道芸だいどうげいよねぇーん
 目をさらのようにする御神体めがみ

「はイ。攻略本こうりゃくボんに寄レば、文様魔術もんようマじゅつト呼ばレる旧式きゅうシき生活魔法せいかつマほうでス――が、魔方陣まほうジん出現しゅつゲんしてイないので……たンにコイン投入後とウにゅうご、ボタンヲ押しただけとおもわレま
 同業他社どうぎょうたしゃであるカヤノヒメの神格じつりょくを、推しはかるのに余念よねんのない、女神の眷属インテリジェンスタレット

 ピロピロピロロロッ――猫の置物ジュークボックスがきらめき。
 黒板かおの真んなかに――ヴォポコォヴン♪
 あらわれたのは――『(^10^)』

ねこかたちぃー? かわいい♪」
「10って書いてありますね?」
「ガハハハハッ――さっぱりわかりゃしねぇ、だれ説明せつめいしてくれや」

 ふぉふぉん♪
『(^10^)>>>』
 ねこマークがふるえ、通話中つうわちゅうをあらわす波模様なみもようが出る。

「みゃにゃにゃぁーご? みゃにゃぁー♪」
 聞こえてきたのは、ねこ共用語きょうようごだった。

   §

「(■■み■さぁん)」
 なんか、聞こえた気がしないでもない。

「だぁかぁらぁ、おれぁ、死神しにがみじゃねぇって言ってんだろうがぁ」
 ぽっきゅぽきゅぽきゅぽきゅ――ぽぎゅぽぎゅ♪
 たちどまると――カカカカカァァァァッ!!!

 化け猫《おれ》の手が、ひかりりだした。
 固結かたむすびにしたほうだ。

 あまりにもまぶしいから――うで背中せなかかくし、目を閉じた!

「おさまったかな?」
 手をもどすと――なんでかしらねぇけど。
 しろうでが、くっ付いてた。
 むすび目もなくなってて、両腕りょううでながさがおなじになった。

「どういうこったぁ!?」
 その手には、文字もじが書かれていて――
 『アナタの名前はシガミー。』とか『美しい女神さま、イオノファラー。』とか、わけのわからねぇことが書いてある。

「けどこれで、はしりやすくなるな♪」
 うでを振ってみる。

「(■■み■さぁん)」
 またなんか、聞こえた気がしないでもない。

 カカカカカカカカッカカカカカァァァァッ!!!
 今度こんどはまえぶれもなく、全身せんしんひかり出した!

 化け猫《おれ》のなかそとも、まばゆいひかりで満たされる!
 からだまでひかられちゃぁ――かくす手だてがない!

 ぐわぁくるしい!
 くるしいくるしい!
 おやま修行しゅぎょうだって、ここまでひどいことはされなかった!

 おやまってのはなんだったか――――まぶしいまぶしい!
「びゃぁっくしょい、へくしょぉーい!」

 耐えられなくなりひざをつく――――あ、あの血のいけのぬかるみに潜れば・・・、このまぶしさ・・・・から逃げられるんじゃねぇか?

 そうおもってはしりだしたら――――フッ!!!!!!
 こんどはぎゃくに、すべてがくろく塗りつぶされた。

 ぷぴぽぽーん♪
「ハッ■閉■へい■■認■■にん、■ッチ■鎖■■さ確■かく■■――気■保持開■き■■ほじかい■し■す」
 耳元みみもとから、すっとぼけたおんなこえがした!?

 ヴュパパパパッ!
 なんかの絵がかおまえにあらわれ――チチチピピッ♪。
 小鳥ことりの鳴きごえがしたと同時どうじ――
 ごごごごおぉぉぉぉごごごごごごごぉぉぉぉぉぉぉうぉおぉっ――――!

「こりゃぁ、そとの風音かざおとか!?」
 そとおとが、よく聞こえるようになった。
 というか――
「みゃにゃにゃぁーご? みゃにゃぁー♪」
 なんだこりゃ、ねここえまでしやがるぞ!?

どーなってやがるみゃにゃやーごにゃ!?」
 けどそれでも、うでさきがくっ付いて――
 そとおと……たとえ風音かざおとでも聞こえるようになったのは――
 なんだかうれしかった。

「シガミー■ーん♪ 聞こ■■すかぁー? わたくしでー■、おはつにお目に掛かりま■ー星の神です。コチラでは、カヤノヒメと呼ばれていますーう
 目のまえに、ひかいたがあらわれ、そのなかちいさなひとが閉じ込められている!

ありゃにゃご?」
 このすずの音のようなこえと、つぶらなひとみおんなわらし姿すがたには――
 見覚えがあった・・・・・・・

   §

 テーブルがふたつ、くっつけられた。
 その片側かたがわならんですわるのは――

 金槌かなづちたずさえた、鍛冶工房かじこうぼう工房長こうぼうちょう

 あたまから立派りっぱな立木たちきを生やした子供こども自称星ししょうほしかみ

 仕立したてての良い給仕服姿メイドふくすがたの、女性じょせい
 その女性じょせいは、とり仮面かめんを付けており――
 ほしかみとはべつ子供こどもを、ひざうえに乗せている。

 そしてもう片側かたがわすわるのは――
 黄緑色きみどりいろかおのない、猫の魔物シシガニャン
 そのかたわらには、猫形の置物ジュークボックス

「シガミー、大丈夫だいじょうぶなのぉ!?」
「ひとまず生きちゃぁ、いるんだろう!?」
 心配しんぱいする少女しょうじょ男性だんせい

「コレを生きてる・・・・ってえぇ、言えるのかしらねぇん
 テーブルのうえ仁王立におうだちの御神体めがみ

 猫の魔物シシガニャン一号おにぎりおなかに浮かぶ――『通話中つうわちゅう』。
 その文字もじによるなら、おにぎりの顔の中・・・を――
 切り取るように・・・・・・・うつし出している――
 まるひかりの向こうがわには――

通話相手つうわアいてでアるシガミーノたまシいが、うツシ出さレているハズで
 ふたたび猫の魔物おにぎりに捕らえられた、女神めがみ眷属棒けんぞくぼう解説かいせつする。

 通話機つうわきと化した猫の魔物おにぎり穴の中かおには、なに見当みあたらない。
 うしろあたまささえる構造こうぞうが、見えているだけだ。

「みゃにゃにゃやーご、みゃにゃやーごにゃ?」
 目に見えない通話相手シガミーが――ねこの鳴きこえはっした。
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