439 / 744
4:龍撃の学院
439:烏天狗(シガミー)、コントゥル伯爵さま
しおりを挟む
「貴殿がカラテェー殿か! まことに、急なことではあるのだが――我が全兵力の装備点検を、お頼みしたい!」
手紙の最後に書かれていた、文言とおなじ台詞。
それは、殿様からの要請だった。
§
まえにおれ、いや烏天狗がガムランの隣町で捕縛され――
城塞都市で冒険者たちの装備を一手に、修繕させられたときのことを思い出す。
あのときは一晩で済んだけど。
この大軍勢は、城塞都市の高位の冒険者たちの――
ふぉふぉん♪
『>ざっと見積もっても、約40倍はあるかと』
だよな。これから寝ずに根を詰めても、単純に40晩はかかる。
昼間は学院に、行かなければならないのだ。
しかも、「ふふふふっ、私、名代代理で来ていますので、一式装備を受け取るまでは、帰れませんわねぇー♪」
笑う令嬢の手が、ビードロの水挿しに伸びる。
「シガミー? これ、お代わり頂けるかしらぁー♪」
彼女は傍若無人だが、そこまでタチの悪い者ではない。
むしろ、世界を魔王という生物の脅威から守った英雄の――
振る舞いとしては、ささやかなものだ。
おれ……ぼくだって彼女だけなら、お貴族さまのまがままと思って――
今すぐ一式装備作りを始めただろう。
階段途中の踊り場から、こっちを見下ろす給仕服が目に入る。
彼女の顔が、いつにもまして白い。
青ざめているのだ。
その背に隠れるタター、レイダ、ビビビーたち。
彼女たちは、伯爵令嬢が央都へ滞在するにあたり。
これから滞るであろう、ガムラン町の政に――
思いを馳せ肌で感じ、恐れおののいているのだ。
家に帰ることなど夢と化す、ギルド長を忙殺する仕事量に――
さらには、その後始末を命じられ、一族郎党、年単位の一大事業と化す、その家業に――
というより、おかわりを要求されてるし――
傍観してる場合じゃねぇやな。
渦中に居るのは、おれたちだ。
奥方さまからの依頼に、伯爵さまからの依頼。
たかが辺境の町由来の、軍備に関する保全。
されど、そいつが一度に来てしまえば――
折角、面白くなりつつあった央都――学び舎の生活。
星神の社交と――美の女神の食い道楽。
おれたちの本分を、ないがしろにするなら――
ついさっき起きたばかりの――
世界存亡が再び、試されることになる。
ちゃんと話をして、出来ることと出来ないことを――
秤にかけて、誠心誠意――お頼み申す。
そうすりゃ、いつものように。
「カカカッ――誰にだ?」
ひとたびかみ合わねぇことが、こうして起きちまえば――
こうして刃の上を、素足で渡る羽目になる。
解析指南――ぼくとシガミーと天狗、そして迅雷。
ほとんどおれだが総動員して、万事滞りなく――
全仕事を穏便に、終わらせる術はあるか?
ふぉふぉふぉふぉふぉふぉぉぉぉん♪
『解析指南>通常修繕並びに、レア度の低い装備に関する自動化設備の開発。
レア度の高い装備における体系別類型型強化方法確立のための、
『シンシナティック・ニューロネイション超攻略絵巻読本』の開示請求。
この二件の達成により、作業効率を800%上昇させられます』
わからん。
8倍になっても、たかが知れてるだろう。
「グカカカッ――――師よ! イオノハラさまを、呼んでください!」
烏天狗の師(の装束に身を包む)である天狗に、命令する。
ひとまず、おれたちの世界のより所――五百乃大角を喚べ。
ふぉんふぉふぉん♪
『>FATSシステム内線#10286を呼び出しています
>呼び出しています
>呼び出しています
>呼び出しています』
ちっ、判で押したように――用があるときは、必ず出ねぇっ!
じゃぁ星神を、おれが呼ぶ――{>Logon__rpon__Connect>対話型セッション開始 ⚡ 龍脈言語server01.net}
ぼくはクルリと、身をひるがえした。
「私はカヤノヒメ……ではなく、こほん――」
ぼくは咳払いをし、その場に屈み込んだ。
ふぉふぉん♪
『シガミー>おう、さっきの今で、悪いんだがな。
そこに五百乃大角は居るか?
「{はい、お菓子を入れるお皿の中で、お昼寝をされていますわ、くすくす?}」
自分に念話される、奇妙な感覚。
――――ィィィィィイィィィンッ!!
上から殺気が、落ちてくる――――ぼおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぅわぁっ♪
仄暗く熱くはないが、寿命を削ったり爆発したりする、狐火。
それが的確に、ぼくを狙って降ってきた。
ヴッ――体が錫杖を取りだし――ガガン!
「クカカカカッ――――――――コントゥル辺境伯さま。お初にお目に掛かります。ぼくが烏天狗です!」
立てた錫杖の上、高下駄の一本足で立つ。
腕を組み、背筋を伸ばす星神。
そしてその手甲が――傍らに立つ師を、指し示した。
「カカカカカッ――――儂は此奴の師で天狗じゃ。よろしく、お頼みもうす」
背負っていた錫杖を――ガンと突きたてる。
片手を腰のうしろに回し――じゃりぃぃぃんと鉄輪を鳴らす。
お? シャキッとしてくれたな迅雷。
「もーすもーす、もーすでごわす♪」
遠くからそんな、レイダの声が聞こえてくる。
いまゴワスは、言ってねぇだろうが。
「にゃみゃがぁ――――♪」
「ひっひぃぃん――――?」
ぽぽきゅ――♪
ぽっきゅら――♪
あー、おまえらは来るな!
危ねぇから、動くな。
ふぉん♪
『シガミー>大人しくしてたら、
おまえらが欲しいもんも何か、
一個ずつ作ってやるから』
「みゃがぁー♪」
「ひひぃん♪」
がたん、ぺたぽきゅん♪
もといた椅子と地べたに、戻ってくれた。
ふぉん♪
『シガミー>よし迅雷。この大群は何だか、ちゃんと聞いてくれ』
星神に任せてばかりも、居られねぇ。
家宝の納期が遅れて、尻を叩きに来たわけじゃねーだろうしな。
ねぇよな?
「して、殿よ。コレだけの軍勢を動かされたと言うことは、いくさか討ち入りでもあるのでござろうかのぅ?」
目が描かれた顔布の裾を、かすかに揺らす。
うしろ腰に添えられた両手は、微動だにしていない。
「うむ、戦わなければならない危険な魔物は、活発に出現し続けている。だか決して、いくさではない。本日赴いたのは、単に奥さんからの要請もあり、猪蟹屋予定地までの行軍をしてみたかったのだ」
そういうことか。
伯爵の長髪が、ふぁさりと揺れた。
彼、コントゥル辺境伯は、娘に甘い所があるのだ。
おおかた、リカルルが滞在することを知り、その安全確認の為。
もしくは有事の際の予行演習として、コレだけの大群を動かしてしまったのだろう。
ふぉん♪
『シガミー>じゃぁ、この大群全部の装備。
一切合切の修繕と強化を頼まれちまったんだが、
どうすりゃぁよいかな?
猪蟹屋の改装も、学院の勉強も、お前さんの神域食堂だって、
どれひとつも、ないがしろにはしたくねぇ』
一行表示で、そんな現状を訴えると――
ふぉん♪
『ホシガミー>解析指南による指標もありますので、
最大三日での完遂が可能であると判断しました』
一行表示が、即座に返ってきた。
よし、わかった三日だな。
星神がそう言うなら、なんとかなるだろ。
ふぉん♪
『シガミー>五百乃大角を忘れずに持ってきてくれ。
今夜から仕事を始めるぞ』
おれは一行表示に、そう文字を打ち込んだ。
手紙の最後に書かれていた、文言とおなじ台詞。
それは、殿様からの要請だった。
§
まえにおれ、いや烏天狗がガムランの隣町で捕縛され――
城塞都市で冒険者たちの装備を一手に、修繕させられたときのことを思い出す。
あのときは一晩で済んだけど。
この大軍勢は、城塞都市の高位の冒険者たちの――
ふぉふぉん♪
『>ざっと見積もっても、約40倍はあるかと』
だよな。これから寝ずに根を詰めても、単純に40晩はかかる。
昼間は学院に、行かなければならないのだ。
しかも、「ふふふふっ、私、名代代理で来ていますので、一式装備を受け取るまでは、帰れませんわねぇー♪」
笑う令嬢の手が、ビードロの水挿しに伸びる。
「シガミー? これ、お代わり頂けるかしらぁー♪」
彼女は傍若無人だが、そこまでタチの悪い者ではない。
むしろ、世界を魔王という生物の脅威から守った英雄の――
振る舞いとしては、ささやかなものだ。
おれ……ぼくだって彼女だけなら、お貴族さまのまがままと思って――
今すぐ一式装備作りを始めただろう。
階段途中の踊り場から、こっちを見下ろす給仕服が目に入る。
彼女の顔が、いつにもまして白い。
青ざめているのだ。
その背に隠れるタター、レイダ、ビビビーたち。
彼女たちは、伯爵令嬢が央都へ滞在するにあたり。
これから滞るであろう、ガムラン町の政に――
思いを馳せ肌で感じ、恐れおののいているのだ。
家に帰ることなど夢と化す、ギルド長を忙殺する仕事量に――
さらには、その後始末を命じられ、一族郎党、年単位の一大事業と化す、その家業に――
というより、おかわりを要求されてるし――
傍観してる場合じゃねぇやな。
渦中に居るのは、おれたちだ。
奥方さまからの依頼に、伯爵さまからの依頼。
たかが辺境の町由来の、軍備に関する保全。
されど、そいつが一度に来てしまえば――
折角、面白くなりつつあった央都――学び舎の生活。
星神の社交と――美の女神の食い道楽。
おれたちの本分を、ないがしろにするなら――
ついさっき起きたばかりの――
世界存亡が再び、試されることになる。
ちゃんと話をして、出来ることと出来ないことを――
秤にかけて、誠心誠意――お頼み申す。
そうすりゃ、いつものように。
「カカカッ――誰にだ?」
ひとたびかみ合わねぇことが、こうして起きちまえば――
こうして刃の上を、素足で渡る羽目になる。
解析指南――ぼくとシガミーと天狗、そして迅雷。
ほとんどおれだが総動員して、万事滞りなく――
全仕事を穏便に、終わらせる術はあるか?
ふぉふぉふぉふぉふぉふぉぉぉぉん♪
『解析指南>通常修繕並びに、レア度の低い装備に関する自動化設備の開発。
レア度の高い装備における体系別類型型強化方法確立のための、
『シンシナティック・ニューロネイション超攻略絵巻読本』の開示請求。
この二件の達成により、作業効率を800%上昇させられます』
わからん。
8倍になっても、たかが知れてるだろう。
「グカカカッ――――師よ! イオノハラさまを、呼んでください!」
烏天狗の師(の装束に身を包む)である天狗に、命令する。
ひとまず、おれたちの世界のより所――五百乃大角を喚べ。
ふぉんふぉふぉん♪
『>FATSシステム内線#10286を呼び出しています
>呼び出しています
>呼び出しています
>呼び出しています』
ちっ、判で押したように――用があるときは、必ず出ねぇっ!
じゃぁ星神を、おれが呼ぶ――{>Logon__rpon__Connect>対話型セッション開始 ⚡ 龍脈言語server01.net}
ぼくはクルリと、身をひるがえした。
「私はカヤノヒメ……ではなく、こほん――」
ぼくは咳払いをし、その場に屈み込んだ。
ふぉふぉん♪
『シガミー>おう、さっきの今で、悪いんだがな。
そこに五百乃大角は居るか?
「{はい、お菓子を入れるお皿の中で、お昼寝をされていますわ、くすくす?}」
自分に念話される、奇妙な感覚。
――――ィィィィィイィィィンッ!!
上から殺気が、落ちてくる――――ぼおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぅわぁっ♪
仄暗く熱くはないが、寿命を削ったり爆発したりする、狐火。
それが的確に、ぼくを狙って降ってきた。
ヴッ――体が錫杖を取りだし――ガガン!
「クカカカカッ――――――――コントゥル辺境伯さま。お初にお目に掛かります。ぼくが烏天狗です!」
立てた錫杖の上、高下駄の一本足で立つ。
腕を組み、背筋を伸ばす星神。
そしてその手甲が――傍らに立つ師を、指し示した。
「カカカカカッ――――儂は此奴の師で天狗じゃ。よろしく、お頼みもうす」
背負っていた錫杖を――ガンと突きたてる。
片手を腰のうしろに回し――じゃりぃぃぃんと鉄輪を鳴らす。
お? シャキッとしてくれたな迅雷。
「もーすもーす、もーすでごわす♪」
遠くからそんな、レイダの声が聞こえてくる。
いまゴワスは、言ってねぇだろうが。
「にゃみゃがぁ――――♪」
「ひっひぃぃん――――?」
ぽぽきゅ――♪
ぽっきゅら――♪
あー、おまえらは来るな!
危ねぇから、動くな。
ふぉん♪
『シガミー>大人しくしてたら、
おまえらが欲しいもんも何か、
一個ずつ作ってやるから』
「みゃがぁー♪」
「ひひぃん♪」
がたん、ぺたぽきゅん♪
もといた椅子と地べたに、戻ってくれた。
ふぉん♪
『シガミー>よし迅雷。この大群は何だか、ちゃんと聞いてくれ』
星神に任せてばかりも、居られねぇ。
家宝の納期が遅れて、尻を叩きに来たわけじゃねーだろうしな。
ねぇよな?
「して、殿よ。コレだけの軍勢を動かされたと言うことは、いくさか討ち入りでもあるのでござろうかのぅ?」
目が描かれた顔布の裾を、かすかに揺らす。
うしろ腰に添えられた両手は、微動だにしていない。
「うむ、戦わなければならない危険な魔物は、活発に出現し続けている。だか決して、いくさではない。本日赴いたのは、単に奥さんからの要請もあり、猪蟹屋予定地までの行軍をしてみたかったのだ」
そういうことか。
伯爵の長髪が、ふぁさりと揺れた。
彼、コントゥル辺境伯は、娘に甘い所があるのだ。
おおかた、リカルルが滞在することを知り、その安全確認の為。
もしくは有事の際の予行演習として、コレだけの大群を動かしてしまったのだろう。
ふぉん♪
『シガミー>じゃぁ、この大群全部の装備。
一切合切の修繕と強化を頼まれちまったんだが、
どうすりゃぁよいかな?
猪蟹屋の改装も、学院の勉強も、お前さんの神域食堂だって、
どれひとつも、ないがしろにはしたくねぇ』
一行表示で、そんな現状を訴えると――
ふぉん♪
『ホシガミー>解析指南による指標もありますので、
最大三日での完遂が可能であると判断しました』
一行表示が、即座に返ってきた。
よし、わかった三日だな。
星神がそう言うなら、なんとかなるだろ。
ふぉん♪
『シガミー>五百乃大角を忘れずに持ってきてくれ。
今夜から仕事を始めるぞ』
おれは一行表示に、そう文字を打ち込んだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
『悪魔クロとやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は秘密の力で人間の頂点を狙う』
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました
月神世一
ファンタジー
「命を捨てて勝つな。生きて勝て」
50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する!
海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は――
「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」
途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。
子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。
規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。
「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」
坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。
呼び出すのは、自衛隊の補給物資。
高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。
魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。
これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる