603 / 744
5:大森林観測村VSガムラン町
603:ファンキー・フカフ村、演目は悪逆令嬢
しおりを挟む
「みゃにゃぎゃぎゃぁぁぁぁあ゛ぁぁぁあ゛ぁぁぁぁあ゛ぁぁぁん♪」
「ひひひひひひひぃぃぃぃん?」
おにぎり騎馬一式が、うるせぇ。
ファンキー・フカフ村の村人たちから、大層かわいがられて――
木にくくりつけた重い音がする太鼓や、踊りを教わったりしてやがるぜ。
ふぉん♪
『シガミー>やい、おにぎり。五百乃大角と話はできんのか?』
精霊さまと話が出来るし、しかも作りとしたら女神御神体に近い。
ぐりんとこっちを向き、ぽきゅりと首を傾げる猫の魔物風。
だめか。例の「猫の魔物!?」の件が殆どなく、村人たちと即、打ち解けたのは良かったが。
「ぎゃっ!? 魔物っ!?」
魔物がらみで――
「ぎゃあぁぁっ!?」
驚かされたのは、此方だった。
「「「「「「「「わきゃーい!?」」」」」」」」
大森林開拓村は大小様々な魔物で、あふれていたのだ。
カララン、コロロン♪
首に大きな鈴を付けた、捻れた角の四つ足の魔物。
「シガミー! 女将さんが向こうで、呼んでたよ♪」
そんなのに乗ってやってきたレイダが、村中央のとんでもなく大きな切り株を指さした。
「どれ、大小様々な話をー、付けてくるとするかぁ!」
おれは立ち上がると、級友や教師の様子を覗う。
皆楽しそうにしているし、飯も旨い。
出かける前に、とんでもねぇ未開の地だと、脅されてきたが。
特に心配はいらなそうで、安心すらぁ。
偽の道は詰まるところ、城下町と同じだった。
本丸であるファンキー・フカフ村を、守るために――
ミスロットとジュークが張った、罠。
〝野伏せ〟を仕掛けるための〝囮役〟。
特撃型改に抱えられた、子供らの見た目が――
偽の強化服どもの異様な姿を、生み出しまった。
みたいなことを……迅雷が言ってた気がする。
おれは生きているし、おっさんも神官女性も無事だった。
もうそこまで用心することも、あるまい。
強いて気をつけるなら――
大食らいのビステッカが腹を壊さんよう、見張っててやるくらいか。
この辺りの獲物の様子を見がてら、胆の薬になる薬草を取ってきてやっても良い。
縦だか横だかわからないほど、分厚い焼いた肉。
「おかわり……もっぎゅもぎゅりっ……いただけますかしら♪」
ビステッカが食べ終えた鉄板皿は、今のところまだ二枚だが。
まだまだ増えそうだ。
何せ出された肉が、相当なもんだったからな。
あとで女将さんに、この味を出す秘訣を教わりたい。
これは覚えて帰らんと、五百乃大角に必ずどやされる。
木さじ食堂では食ったことが無い、タレが掛かってたから――
この土地でだけ採れる薬味を、使ってるのかもしれない。
「でわ、おれっちもぉ、お供致しますぞふぉ――♪」
「では、私も是非」
うるせぇ二人も、釣れちまったぜ。
「別に構わんが、えーっとリオレイニア――子供らのことを頼め……ぁりゃ、居ねぇ?」
「レーニアおばさんなら、さっき女将さんと一緒に、あの切り株に入っていったよ?」
ビビビーが、(えっと確か7番の)特撃型改に揺られて、やってきた。
カララン、コロロン♪
レイダが乗る四つ足の魔物に付いてたのと同じ、大きな鈴が軽やかな音色を奏でた。
この村にもノヴァド並みに腕の立つ、鍛冶職人がいるらしい。
そんなのを〝7番〟の首に提げ、後ろに数匹の特撃型改を引き連れてる。
「わかった。けどお前さん、その後ろに並んでる奴ら――邪魔にならんよう、気をつけろよ?」
「大丈夫だよ、おにぎりちゃんと違って、この子たちは叩かれても、やり返してこないし――」
「ふふ♪ それに分散型ですので、数を揃えていないと、止まってしまうのですわ、プププクス♪」
茅野姫も特撃型に揺られて、寄ってきた。
それぞれ、引き連れてるのは7、8匹。
最低でもそれくらいの頭数が、必要らしい。
§
「僕はじゃなかった……儂ゃジューク・ジオサイトじゃ。ここ大森林観測村、通称〝ファンキー・フカフ村〟の村長……じゃよ、ふぉっふぉっふぉぉ♪ では若いの、あとを頼むかのぉ?」
だから、なんで年寄り風に言い直すんだぜ?
この若くもない衆は見た所、せいぜいが三十路だろぉ。
「――ではここからは私が、MCを担当させていただきます♪」
進行する壇上。縮れ髪が膨らんだ若い衆が――
声を張るための魔法具を、村長から受け取った。
「では早速、本日の主役に、登場していただきましょう!」
巨大な切り株の中は、すり鉢型に刳り貫かれており――
奥に壇が有り、それを囲む段々があった。
大講堂に似た間取りを、してやがるぜ。
「あんたたち、まだソレやってるのかい?」
なぜか呆れ顔の、女将さん。
「――ルシランツェル家の反逆者にして――」
「――破落戸まがいの傍若無人!」
急に何だぜ、どうした?
「「「「「「おおおおぉー!」」」」」」
妙に湧く、村人たち。
「――口を開けば罵詈雑言!」
「「「「「「おそろしー!」」」」」」
「――立てば癇癪、座れば愚鈍!」
「「「「「「やめてー!」」」」」」
「――歩く姿は毒の花とまでいわれ、とうとう断罪さ――――」
「「「「「「いやぁぁぁ!」」」」」」
村人が一緒になって、壇上を盛り上げている。
「あっしもでさぁ♪」
山道で見た、盗賊たちも居た。
なんだぜ、この小芝居。
おれは何を、見せられているんだぁ!?
壇上に『ガムラン町並びに央都のみなさま歓迎会』なんて、書かれてなかったら――
あまりの不気味さに、逃げ出してるところだ。
「ちょっと! ソコまで言わなくても、よろしいのでわなくて!?」
カツコツカツコツッ――――♪
あ、飛び出してきたぞ。大申の人が。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
女将さんそっくりな――凄腕の喧嘩師。
おれをのした大申女厘手を、軽く捻る――
やや大柄で、絢爛豪華な体格。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
何だその絹を裂くような童声わぁ!?
レイダかと思ったぜ!
「出・た・わー! 吸血鬼・ロッ・ト・リ・ン・デ・よぉうー! ――よいしょっと」
何故か取り出された、丸太のような魔法杖。
あんた素手の方が、強いだろうが?
「――――フフフフフフッ、さ・す・が・は・宮廷魔導師、バレちゃぁ仕方が有りませんわっ! そうよ私が、かの悪名高い〝悪逆令嬢・吸血姫ロットリンデ〟よーー!」
ミスロット・リンデの口調はやっぱり、どこか芝居じみてるって言うか――――あ?
そういうことか――「こりゃ芝居だ!」
ようやく合点がいったぜ。
――――ボムボムボボボボボボォム、ボボボムッワン!
彼女の手から、噴き出す大爆煙。
しかも、指の間から出る爆煙には、ひとつひとつ違った色が付いていた。
カラフルな8色……芸が細かいぜ。
さすがは、上流階級。
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ――――――――!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
大歓声、そして割れんばかりの拍手。
謎の歓迎会は、大好評のウチに閉幕――――しなかった。
「では、みなさま。お手元の資料の、1枚目をご覧下さい」
村人から渡された紙束を、おれとリオが見つめていると――ぐりぐり、すぽん♪
間にレイダが、首を突っ込んできた。
「なぁに? この〝ファロコ捜索の、お願い〟って?」
「うむ。知らん」
知らんが、〝尋ね人〟の人相書きってこと位は、見当が付く。
ただその片方の米噛みから、立派な角が生えているのは――
皆目、見当が付かなかった。
「ひひひひひひひぃぃぃぃん?」
おにぎり騎馬一式が、うるせぇ。
ファンキー・フカフ村の村人たちから、大層かわいがられて――
木にくくりつけた重い音がする太鼓や、踊りを教わったりしてやがるぜ。
ふぉん♪
『シガミー>やい、おにぎり。五百乃大角と話はできんのか?』
精霊さまと話が出来るし、しかも作りとしたら女神御神体に近い。
ぐりんとこっちを向き、ぽきゅりと首を傾げる猫の魔物風。
だめか。例の「猫の魔物!?」の件が殆どなく、村人たちと即、打ち解けたのは良かったが。
「ぎゃっ!? 魔物っ!?」
魔物がらみで――
「ぎゃあぁぁっ!?」
驚かされたのは、此方だった。
「「「「「「「「わきゃーい!?」」」」」」」」
大森林開拓村は大小様々な魔物で、あふれていたのだ。
カララン、コロロン♪
首に大きな鈴を付けた、捻れた角の四つ足の魔物。
「シガミー! 女将さんが向こうで、呼んでたよ♪」
そんなのに乗ってやってきたレイダが、村中央のとんでもなく大きな切り株を指さした。
「どれ、大小様々な話をー、付けてくるとするかぁ!」
おれは立ち上がると、級友や教師の様子を覗う。
皆楽しそうにしているし、飯も旨い。
出かける前に、とんでもねぇ未開の地だと、脅されてきたが。
特に心配はいらなそうで、安心すらぁ。
偽の道は詰まるところ、城下町と同じだった。
本丸であるファンキー・フカフ村を、守るために――
ミスロットとジュークが張った、罠。
〝野伏せ〟を仕掛けるための〝囮役〟。
特撃型改に抱えられた、子供らの見た目が――
偽の強化服どもの異様な姿を、生み出しまった。
みたいなことを……迅雷が言ってた気がする。
おれは生きているし、おっさんも神官女性も無事だった。
もうそこまで用心することも、あるまい。
強いて気をつけるなら――
大食らいのビステッカが腹を壊さんよう、見張っててやるくらいか。
この辺りの獲物の様子を見がてら、胆の薬になる薬草を取ってきてやっても良い。
縦だか横だかわからないほど、分厚い焼いた肉。
「おかわり……もっぎゅもぎゅりっ……いただけますかしら♪」
ビステッカが食べ終えた鉄板皿は、今のところまだ二枚だが。
まだまだ増えそうだ。
何せ出された肉が、相当なもんだったからな。
あとで女将さんに、この味を出す秘訣を教わりたい。
これは覚えて帰らんと、五百乃大角に必ずどやされる。
木さじ食堂では食ったことが無い、タレが掛かってたから――
この土地でだけ採れる薬味を、使ってるのかもしれない。
「でわ、おれっちもぉ、お供致しますぞふぉ――♪」
「では、私も是非」
うるせぇ二人も、釣れちまったぜ。
「別に構わんが、えーっとリオレイニア――子供らのことを頼め……ぁりゃ、居ねぇ?」
「レーニアおばさんなら、さっき女将さんと一緒に、あの切り株に入っていったよ?」
ビビビーが、(えっと確か7番の)特撃型改に揺られて、やってきた。
カララン、コロロン♪
レイダが乗る四つ足の魔物に付いてたのと同じ、大きな鈴が軽やかな音色を奏でた。
この村にもノヴァド並みに腕の立つ、鍛冶職人がいるらしい。
そんなのを〝7番〟の首に提げ、後ろに数匹の特撃型改を引き連れてる。
「わかった。けどお前さん、その後ろに並んでる奴ら――邪魔にならんよう、気をつけろよ?」
「大丈夫だよ、おにぎりちゃんと違って、この子たちは叩かれても、やり返してこないし――」
「ふふ♪ それに分散型ですので、数を揃えていないと、止まってしまうのですわ、プププクス♪」
茅野姫も特撃型に揺られて、寄ってきた。
それぞれ、引き連れてるのは7、8匹。
最低でもそれくらいの頭数が、必要らしい。
§
「僕はじゃなかった……儂ゃジューク・ジオサイトじゃ。ここ大森林観測村、通称〝ファンキー・フカフ村〟の村長……じゃよ、ふぉっふぉっふぉぉ♪ では若いの、あとを頼むかのぉ?」
だから、なんで年寄り風に言い直すんだぜ?
この若くもない衆は見た所、せいぜいが三十路だろぉ。
「――ではここからは私が、MCを担当させていただきます♪」
進行する壇上。縮れ髪が膨らんだ若い衆が――
声を張るための魔法具を、村長から受け取った。
「では早速、本日の主役に、登場していただきましょう!」
巨大な切り株の中は、すり鉢型に刳り貫かれており――
奥に壇が有り、それを囲む段々があった。
大講堂に似た間取りを、してやがるぜ。
「あんたたち、まだソレやってるのかい?」
なぜか呆れ顔の、女将さん。
「――ルシランツェル家の反逆者にして――」
「――破落戸まがいの傍若無人!」
急に何だぜ、どうした?
「「「「「「おおおおぉー!」」」」」」
妙に湧く、村人たち。
「――口を開けば罵詈雑言!」
「「「「「「おそろしー!」」」」」」
「――立てば癇癪、座れば愚鈍!」
「「「「「「やめてー!」」」」」」
「――歩く姿は毒の花とまでいわれ、とうとう断罪さ――――」
「「「「「「いやぁぁぁ!」」」」」」
村人が一緒になって、壇上を盛り上げている。
「あっしもでさぁ♪」
山道で見た、盗賊たちも居た。
なんだぜ、この小芝居。
おれは何を、見せられているんだぁ!?
壇上に『ガムラン町並びに央都のみなさま歓迎会』なんて、書かれてなかったら――
あまりの不気味さに、逃げ出してるところだ。
「ちょっと! ソコまで言わなくても、よろしいのでわなくて!?」
カツコツカツコツッ――――♪
あ、飛び出してきたぞ。大申の人が。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
女将さんそっくりな――凄腕の喧嘩師。
おれをのした大申女厘手を、軽く捻る――
やや大柄で、絢爛豪華な体格。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
何だその絹を裂くような童声わぁ!?
レイダかと思ったぜ!
「出・た・わー! 吸血鬼・ロッ・ト・リ・ン・デ・よぉうー! ――よいしょっと」
何故か取り出された、丸太のような魔法杖。
あんた素手の方が、強いだろうが?
「――――フフフフフフッ、さ・す・が・は・宮廷魔導師、バレちゃぁ仕方が有りませんわっ! そうよ私が、かの悪名高い〝悪逆令嬢・吸血姫ロットリンデ〟よーー!」
ミスロット・リンデの口調はやっぱり、どこか芝居じみてるって言うか――――あ?
そういうことか――「こりゃ芝居だ!」
ようやく合点がいったぜ。
――――ボムボムボボボボボボォム、ボボボムッワン!
彼女の手から、噴き出す大爆煙。
しかも、指の間から出る爆煙には、ひとつひとつ違った色が付いていた。
カラフルな8色……芸が細かいぜ。
さすがは、上流階級。
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ――――――――!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
大歓声、そして割れんばかりの拍手。
謎の歓迎会は、大好評のウチに閉幕――――しなかった。
「では、みなさま。お手元の資料の、1枚目をご覧下さい」
村人から渡された紙束を、おれとリオが見つめていると――ぐりぐり、すぽん♪
間にレイダが、首を突っ込んできた。
「なぁに? この〝ファロコ捜索の、お願い〟って?」
「うむ。知らん」
知らんが、〝尋ね人〟の人相書きってこと位は、見当が付く。
ただその片方の米噛みから、立派な角が生えているのは――
皆目、見当が付かなかった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
俺、何しに異世界に来たんだっけ?
右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」
主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。
気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。
「あなたに、お願いがあります。どうか…」
そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。
「やべ…失敗した。」
女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!
『悪魔クロとやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は秘密の力で人間の頂点を狙う』
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました
月神世一
ファンタジー
「命を捨てて勝つな。生きて勝て」
50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する!
海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は――
「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」
途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。
子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。
規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。
「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」
坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。
呼び出すのは、自衛隊の補給物資。
高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。
魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。
これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。
クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」
気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。
しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。
「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。
だが……一人きりになったとき、俺は気づく。
唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。
出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。
雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。
これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。
裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか――
運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。
毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります!
期間限定で10時と17時と21時も投稿予定
※表紙のイラストはAIによるイメージです
【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。
もる
ファンタジー
剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる