滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

文字の大きさ
621 / 744
5:大森林観測村VSガムラン町

621:大森林探索行、戦術級強化鎧鬼殻ゴウライおちる

しおりを挟む
 ズズズズズッシィィィィィィインッツ――――――――jlkdfsごふy`$%&IFkl屋下jgf義g尾――――!?!?
 魔法具建物まほうぐたてものはしが、音も無く・・・・踏み抜かれた!

 各種かくしゅ複合ふくごうデータが、地響きノイズで埋まり――
 (ノイズスペクトラムによる、空間電解像くうかんでんかいぞう消失しょうしつ全方位ぜんほういアクティブ電磁でんじシールド機能停止きのうていし。2秒後びょうごにシャットダウン。さようなら、シガ)
 キュゥゥウゥゥゥッ――――ブッツンッ!

「あっ!? 画面モニタ――――消えちまった!」
 またおれのみみに、おれのこえが――聞こえなくなった。

 ふぉん♪
『緊急時戦術プロトコル>戦術級強化鎧鬼殻〝轟雷〟は』
 最後さいごなにか出たが――すぐ消えた!
 (ガッキュ、プススン♪)
 かる振動しんどうのあと――轟雷ごうらいを脱ぐときの鉄鎧よろいおもさが、のし掛かってくる!

 (ガチリ――ギュギュギュギュッ――!)
 〝まんいち轟雷が止まっシステムダウンしちまったときにやれ〟と、迅雷ジンライが言っていたことを必死ひっしおもい出す。
 (ガギガチガチリッ――!)
 〝轟雷・・手甲内側てっこううちがわにある輪っかを3かいくらい、あり得ない方向・・・・・・・回転かいてんさせてから――引っ張る〟
 をやってみたが――(フッシュルルルッ――ぷすん♪)
 (カララッララッ)――なんかが空回からまわりする手触てざわり。

 やい、にせで良いから迅雷ジンライ、出てこい――――――――――――――――――――?
 数瞬待すうしゅんまってみたが、とうとう偽物にせものまで出なくなった。

 子細しさいわからんが、二股角娘ファローモのなの母親かのファローモとやらが――
 巨大きょだいいわなにかで、建物たてもの粉砕ふんさいしたのだ。

 ふぉん♪
『シガミー>誰か居るか!? 返事しろ!』
 暗闇くらやみ静寂せいじゃくなか――耳栓経由イヤホンけいゆ一行文字ティッカーが、出た。
 おれの場合ばあいは、目線めせんだかこえだかをひろえりゃぁ、使つかえるらしい。

 ふぉん♪
『ロォグ>我輩は、お前の鎧頭の上。村長と鬼族の娘たちは、ひっくり返ってるニャ』
 ふぉん♪
『シガミー>建物は? 中に居る女将さんたちは、無事か!?』
 おれは手動しゅどう背部ハッチせなかを、こじ開けようとして――
 はたと気づいた。

――――――おれは阿呆か?」
 折角せっかく腕時計うでどけいを、使つかわねぇ手はねぇだろ!
 うでに手を伸ばそうとして、轟雷よろいうでうごかず――ずぼそっ!
 轟雷ごうらいなか虎型ふ号シシガニャンうでが、すっぽ抜けた。

――だから――――――おれは阿呆か?」
 鉄鎧ゴウライ背中せなかから抜けでねぇと、腕時計あれ使つかえんだろうが!
 しかも迅雷ジンライまかせだったことが、一切出来いっさいできねぇーからぁ――
 轟雷よろいを脱ぐのも、一苦労ひとくろうだぜ!?

 そとから、かなりつよく引っ張ってもらえば――
 止め金具かなぐが、はずれてくれるんだが。

 鬼娘オルコに、こじ開けてもらうか?
 いや待て待て――いま森の主さまファローモとやらが、地響きあるくのを止めてくれてる。
 冷静れいせいになれ。
 こんなときのため……迅雷ジンライが居ねぇときのために、立ち往生おうじょうしねぇよう――
 色々と工夫くふう、してあったはず。

 げんうでに付けた腕時計うでどけいとか腕輪うでわは、強化服シシガニャン夏毛なつげうえからでも使つかえたぞ?
 生活魔法せかつまほうだって、ちゃんと使つかえた。

 夏毛なつげ毛皮越けがわごしに見える・・・腕時計うでどけいちいさな画面モニタ
 その手前てまえにあるふたを開けさえすりゃ、なか牡丹ボタンを押して――
 鉄鎧ゴウライ強化服とらがたを脱げる。

 ならぁ、よぅし。
 ぐぐぐぐっ――ずずぼそっ!
 「――はぁはぁ」――きついな、この野郎やろうっ!

 ふぉん♪
『ロォグ>とんでもなく大きなヒヅメを、四角い形の建物が巻き付くように、取り囲んでるニャ』
 いまはなせるのは、黒板越くろいたごしのお猫さまロォグだけのようだぜ。

 ふぉん♪
『シガミー>巨大な蹄だと? 建物を壊したのは、そんなにでかい四つ足なのか?』
 さっぱりわからん。ちょっと待ってろ――ふぬん!
 いま、轟雷《ごうらい》を脱ぐからよぉ!

――んぎぎっ!」
 ぎゅぎゅぎゅぎちっ!
 ふぅふぅ――せめぇが、どうにか毛皮けがわうでに手がとどいた!

 虎縞とらじま毛皮けがわ越し、つねるように――腕時計うでどけい小扉とびらひらく。
 はし猪蟹屋制服メイドふく牡丹ボタンを押せりゃ、今着いまきてる全部ぜんぶ
 鉄鎧ゴウライ強化服虎型ふ号シシガニャンと、猪蟹屋制服ししがにやせいふくを脱いで――
 もう一度いちど給仕服メイドふくだけになれるはずだ。

――――――んんぎぎぎいっぎっ!」
 迅雷ジンライが居りゃぁ、全部勝手ぜんぶかってにやってくれること。
 今更いまさらながらに、おれの相棒ジンライは、この世界うつつわたっていくのに――
 大事だいじなもんだと、おもいたる。

 勿論もちろん五百乃大角いおのはらだって、世界存続せかいそんぞくのためには必要ひつようだ。
 なんせいま居ねぇ状態・・・・・が、このままつづいたら――
 気づいたときには、この世ごと消えてた――なんてことに、なりかねん。

 彼奴あいつらがなおったら、もうすこやさしくしてやることを、此処ここちかうぜ。

――――――――――んぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎっ――――!」
 こまかかいものをつかみづらい毛皮けがわの手で、牡丹ボタンを――チッ、カカカカッ!
 当てずっぽうで、押し込んでやった!

 真っくらだったあたりが、またたひかりつつまれた!

ーーー
ノイズスペクトラム/ノイズを測定し、分布を割り出したもの。ここでは轟雷に掛かる閾値以上の負荷を、割り出すための演算機構のこと。
空間電解像/電磁波エネルギーをリアルタイム測定し、三次元形状として捉えたもの。ここでは轟雷のシステムを守るために、利用されている。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生先はご近所さん?

フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが… そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。 でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。

『悪魔クロとやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は秘密の力で人間の頂点を狙う』

なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。 スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、 ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。 弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、 満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。 そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは―― 拾ってきた野良の黒猫“クロ”。 だが命の灯が消えかけた夜、 その黒猫は正体を現す。 クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在―― しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。 力を失われ、語ることすら封じられたクロは、 復讐を果たすための契約者を探していた。 クロは瀕死のソラと契約し、 彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。 唯一のスキル《アイテムボックス》。 そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、 弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。 だがその裏で、 クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、 復讐の道を静かに歩み始めていた。 これは―― “最弱”と“最凶”が手を取り合い、 未来をやり直す物語

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

俺、何しに異世界に来たんだっけ?

右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」 主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。 気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。 「あなたに、お願いがあります。どうか…」 そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。 「やべ…失敗した。」 女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!

【完結】剣の世界に憧れて上京した村人だけど兵士にも冒険者にもなれませんでした。

もる
ファンタジー
 剣を扱う職に就こうと田舎から出て来た14歳の少年ユカタは兵役に志願するも断られ、冒険者になろうとするも、15歳の成人になるまでとお預けを食らってしまう。路頭に迷うユカタは生きる為に知恵を絞る。

50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました

月神世一
ファンタジー
​「命を捨てて勝つな。生きて勝て」 50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する! ​海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。 再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は―― 「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」 ​途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。 子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。 規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。 ​「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」 ​坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。 呼び出すのは、自衛隊の補給物資。 高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。 ​魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。 これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。

クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました

髙橋ルイ
ファンタジー
「クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました」 気がつけば、クラスごと異世界に転移していた――。 しかし俺のステータスは“雑魚”と判定され、クラスメイトからは置き去りにされる。 「どうせ役立たずだろ」と笑われ、迫害され、孤独になった俺。 だが……一人きりになったとき、俺は気づく。 唯一与えられた“使役スキル”が 異常すぎる力 を秘めていることに。 出会った人間も、魔物も、精霊すら――すべて俺の配下になってしまう。 雑魚と蔑まれたはずの俺は、気づけば誰よりも強大な軍勢を率いる存在へ。 これは、クラスで孤立していた少年が「異常な使役スキル」で異世界を歩む物語。 裏切ったクラスメイトを見返すのか、それとも新たな仲間とスローライフを選ぶのか―― 運命を決めるのは、すべて“使役”の先にある。 毎朝7時更新中です。⭐お気に入りで応援いただけると励みになります! 期間限定で10時と17時と21時も投稿予定 ※表紙のイラストはAIによるイメージです

卒業パーティーのその後は

あんど もあ
ファンタジー
乙女ゲームの世界で、ヒロインのサンディに転生してくる人たちをいじめて幸せなエンディングへと導いてきた悪役令嬢のアルテミス。  だが、今回転生してきたサンディには匙を投げた。わがままで身勝手で享楽的、そんな人に私にいじめられる資格は無い。   そんなアルテミスだが、卒業パーティで断罪シーンがやってきて…。

処理中です...