滅せよ！ ジリ貧クエスト～悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番（金髪幼女）に!?～

５：大森林観測村ＶＳガムラン町

６２３：大森林探索行、うるせえ!?

「（森もりを脅おびやがす――龍脈りゅうみゃくの゛乱みだれ――幼体ようたいが泣いでいる――約定やくじょうは果だされだ――――）」
　ギィン――ぐわあぁっ！

　いだっだだだだだだだっだだだだっ――――――――!?
　おれは辺あたりを、転ころげまくる！
　痛いだ゛ぃいだっだだだだだだだだだだだだだだだだっ、ぅぎゃあぁぁっ――――――――――――――――!?
　耳みみと頭あたまが――まるで工房長こうぼうちょうの鉄塊てっかいで、殴なぐられたかのようだぜっ！
　ギャガギギィィン――――鋭するどく重おもく、脳天のうてんを貫つらぬく、男おとこの声こえ！

「（ど、どうしたの!?　シガミー!?）」
　タターが寄ってくる。
　どういうこった？
　タターが念話ねんわで、話はなしかけてきやがったぞ!?

　ぃだだだいででぇっ――――――――――――！
　うるせぇし、頭あたまが割れるように――脳天のうてんに響ひびく！
　まさかっ、さっきの男おとこの声こえも――念話ねんわかぁっ!?

「（そんな長物ながものを振り回まわして、近寄ちかよるな！）」
　掌てのひらを突き出した、つもりが――ぐらっ!?

「（あー!?　ぅぃいだだだだっだっ――――――――――――!?）」
　おれは建物まほうぐの屋根うえから、落ちた！

「「（シガミー!?）」」
「（――ニャァ♪）」
　やはり全員ぜんいんの声こえが――念話で聞こえる・・・・・・!?
　んぅぎぎぎぎっ――――喚わめくなっ、うるせぇ！
　あまりの痛いたみで、怖気おぞが収おさまらんし――――ちいぃっ!!

　おれは四つ足ではいつくばり、茂しげみに飛び込んだっ！
　はぁはぁふうふぅ――――ギャギィィィン！
　ぐぅぅ、まだ頭あたまが痛いてぇが――上さっきよか、マシになったぞ!?

　おれは建物たてものから、離はなれながら――
「（やい、お前おまらぁ――――何故なぜ、念話ねんわが使つかえる!?　それに、そこに居る男おとこの姿すがたが見えんのかぁ!?）」

　念話ねんわと――ふぉん♪
『シガミー＞やい、お前らぁ――――何故、念話が使える!?　それに、そこに居る男の姿が見えんのか!?」
　一行表示がめんの両方りょうほうで、居合いあわせた奴やつらに問う！

　大岩おおいわの影かげに飛び込むと――――ガザザザッ！
　物音ものおとまでもが――念話で聞こえている・・・・・・・・・のに、漸ようやくく気づいた！

「――あー？　――一体……――ぐぎゃっ、――痛゛でぇ！」
　不意ふいに出た手前じぶんの声こえまで、頭あたまに響ひびきやがる。
　終しまいには、自分てめえの息いきまで、頭あたまに響ひびくから――
　はーっ、ふぅー。おれは呼吸いきを整ととのえた。

　まったく、あの男おとこは――誰だれだぜ!?
　おれは大岩の影いわかげから、様子ようすを覗うかがう。

　ニゲルや村長ジュークとは違ちがう――精悍せいかんな顔かおつき。
　五百乃大角いおのはらなら――
　「へっぇー？　イケメンじゃんかぉー？　まるで興味きょうみは無いけどぉー？」と言うであろう、良い見た目。

　大おおきな木の葉や、編んだ草くさで出来できた服ふくを身に纏まとう、そんなのが・・・・・――
　上うえから『( Θ_ゝΘのっそり)』と、おれを見下みおろすと――

「（森もりを脅おびやがす――龍脈りゅうみゃくの゛乱みだれ――幼体ようたいが泣いでいる――約定やくじょうは果だされだ――――）」
　また、さっきの声こえが聞こえ――『Θけだもの』の瞳めと、目が合った！

「（我われは゛ファローモ゛。森もりの主ぬしど、呼ばれる゛者ものだ――――）」
　ギャガギギィィン――――ぐぅわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!
　いつだか前世ぜんせで、病やまいに伏したときでさえ――

「ぎゃゅひっ――――ぐゆひっ――――痛いでぇ!?」
　――ここまで酷ひでぇことには、ならんかったぞ!?
　おれは頭あたまを抱かかえて倒たおれるしか、出来できなかった！