並(なみ)プロちゃんとわたボコる、原子回路設計(QCD)アライアンス

スサノワ

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くえすと

じゅうさん/1621879200.dat

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 現在、なみプロちゃんシリーズには8個の量子ノードが存在している。
 それぞれが有する特化した物理機能は、〝人造脳ブレインマシン〟構成上の重要な因子ファクターをになっている。

 シリーズ全てに我が社の客員であるさよりふつう嬢の、たぐいまれなるプログラミング技術が投入された結果、その脳構造の精度はとても高く、一個の人格をもつかどうかのテストにも合格済みだ。

 つまり、まばらな歩行者を華麗にスラロームする〝自走式電動カート〟は、あきらかに自発的に・・・・――逃亡を図ったのだ。
 ――――キョキョキョキョッ♪
 横から飛び出してきたピザ屋の〝電動バイクデリバリー〟を、華麗なドリフトで回避する。
 なみプロちゃんの自動走行うんてんプログラムの出来しあがりは上々だった。

 地味子ふつうの個人企業としての全て。プログラムと人造脳に関する技術ノウハウ。
 そのウソみたいな規格外性能の基軸となるのは、俺の人造原子模型型量子コンピュータ。

 業務提携おれたちの全てがギッシリと詰まった〝並列プロジェクト一式・・〟が――――30メートルくらい先の曲がり角を曲がって、視界から消え去ろうとしていた。

 ――――――――キュルロラララッ♪
 地味子ふつうが最適化した自走式電動カートの足回り性能は相当高く、ここに来るまでに体力を使い果たした俺と地味子ふつうには到底追いつけない。

なみプロちゃん! 緊急停止コード――――」
 俺はバックドアを使う!
 今日は晴れの日だから無理強いをしたくないってのは、人命やなみプロちゃんシリーズに危害が及ばない範囲の話だ。

「ヴォッ♪ 本日開店、大回転ぇーん♪ アナタの町の――」
 突然、街頭スピーカーからのCMソングが大音量になった。

「〝ボスケテISO13850〟――!」
 緊急停止コードバックドアは機能せず――――ヴロロロォォォォーーッ!
 自走式電動カートなみプロちゃんは、俺たちの視界まえから消えた。

「きゃーきゃーきゃーっ!」
 いつも冷静な地味子ふつうが取り乱してる。
 あの業務締結アライアンス号泣事件、以来の取り乱しようだ。

「ふつう先輩! 乗ってください!」
 台車に乗って違崎ちがさきに押されてた大剣使いが、飛び降りた。
 地味子ふつうの腕をつかんで半回転クルリ

 台車に乗せられた天才ロボット工学博士が加速していく。
 ぜぇはぁ――――それイイナ、俺も乗せてくれっ!
 ここ一年、ジムにも通ってない俺が、若い連中について行けるはずもなく。

「せんぱーい、どうかご無事でー」
 ぜぇはぁ――――ハンカチを振るな。
 なみプロちゃん一式に続いて、違崎ちがさき地味子ふつうコンピが視界から消えた。

 俺は息を整え、遮光ゴーグルを掛け、輝度最大にみやすくした。
 台車組と連絡するなら、使い慣れたコイツが手っ取り早い――あれ?。

「どうしました? 大先輩も急がないと!」
 大剣使いが、立ち止まった俺の袖を引っ張る。

「ここんとこなみプロちゃんをランチャー代わりに使ってたから、通信アプリが自動で立ち上がらなくて一瞬あせった」
「だめですねー。コレだから現代人はー」
 なら、君はいつの時代の生まれだってんだよ……ヘッドドレスだけはヴィクトリア朝時代か。

 プププッ――――ガチャ♪
「はい俺。今どこだ? ああ、映像来た。この画像処理はなみプロちゃんのか?」
 地味子ふつうからの通話には、全権限を譲渡してある。
 ビデオフォンだろうが共通鍵暗号通信だろうが、帯域が許す限り、すべて直通。

 映像は解像度が高すぎて、すこし遅延しラグッてた。
 なみプロちゃん無しの俺のスマホだけだと、当然こうなる。
 通信元が、地味子ふつうのハイスペックスマホなら、なおさらだ。
 ヴュヴッ――コッチの受信環境に向こうが会わせてくれたのか、最大解像度が必要最低限に絞られた。

 視界の半分の半分くらいを占める映像は、上下二つにわかれている。
 上がそこそこの速度で走行中の『パノラマ映像』。
 周囲の状況が数値化され、縁取られた輪郭がCG映像のように貼り付けられていく。
 同時に分類カテゴライズされた項目名アイテムネームが、リアルタイムに入力される。

 そして下の映像は、次々に切り替わる『定点カメラ映像』。
 コッチは、最寄りの公開定点カメラからの受信映像だ。なみプロちゃん一式カートの高機動の要でも有る。
 この映像のお陰で、ブラインドコーナーの先に障害物がないことを前もって確認できているからだ。
 上の開発中のゲーム画面みたいなので分類された項目カテゴリに、なんらかの数値が記録マークされていく。

『おじさん→1・2m/s』『しょうねん↓1・8m/s』
『おんなのこ←1・1m/s』『おーえるさん→0・9m/s』
『ごみはこ_0m/s』『かんようしょくぶる↓0・1m/s』『たてかぶばふ↑0・2m/s』
 上から見たトップビュー矢印ベクトル……移動速度の平均か。

「はい。なみプロちゃんファイル入出力APIⓇからの、リアルタイム処理映像です」
 内部処理がひらがなベースなのはAI処理的に珍しいけど、地味子ふつうの人柄が見て取れる。

 ――――キュキキーッ♪
 映像が路肩に停止した。

「ん、止まったぞ? そこは、さっき通ってきた家電量販店のあたりだろ? やっぱりさっきの『盛りポイント』に向かってるのか?」
「そのようですね。停止中の今なら安全に、私か代表の強制コード入力が可能ですが――」
 映像の中を運ばれていく大型家電。
 なみプロちゃんは、ソレをよけて一時停止しているようだ。超かしこい。

『――――うごくもの_ぜろ░』
 状況変化を知らせるステータスが変化。
 定点カメラ映像内の全ての数値が端数切り捨て、つまり補正さまるめられ――――『きけんど_0%』という緑色の算出結果をはじき出す。

 キュロラロララッ――再び軽快に走り出す、パノラマ映像。
 なみプロちゃんは、倉庫で運用される配送ロボット程度の判断力を身につけていた。

「いや、行き先がわかってるなら、ムリしなくてイイ。今んとこ、ちゃんと通行人をよけて進んでるみたいだし、下手なことしてひっくり返られでもしたら、目も当てられんしな」
「はーい。じゃ、先に行ってますね。映像はこのままつないでおきますのでー」
 地味子ふつうとの音声通話が途切れた。

 すると、なみプロちゃんが見てる映像せかいの余白。
 つまり、遮光ゴーグルを通して見える現実世界。
 まるで、メイドさんの頭に乗ってるような感じのヒラヒラが、視界の隅をウロチョロウロチョロしてた。

「なんか、面白そうなモノを見てますねぇー」
 この遮光ゴーグルはAR映像が見られる簡易的なVRHMD機能も備えているが、簡易型だから正面から全部見えてしまう。
 ウロチョロしてたのは、好奇心旺盛な副部長ちゃんの頭だった。

「うーん、後学の為だ。ちょっとだけだぞ」
 ハズしたゴーグルを即座に、コスプレ大剣メイド少女にひったくられた。

「うっわ、コレなみプロちゃんの中身・・ですか? 面白っ! コレ録画いただけませんかね? なみプロちゃんお使い途中のハプニング映像として、フィギュアのオマケに付けましょう♪」
 コスプレ大剣メイドがVRグラスを掛け、はしゃいでいる。
 ココがいくら電気と趣味の町とは言え、人通りがなくて良かった。

「コラ後輩。俺はハードだからソウでもねえけど、ソフト担当の地味子ふつうの企業秘密を軽々しく扱おうとするな。減点1だ、忠告しとくぞ」
「あ、そっか。なみプロちゃんはお二人が心血を注いだ〝愛の結晶❤〟でもあるわけっすもんね。すみません。金平かなひら先輩、失言でした」

「まてまて、減点2だ。間違っても地味子ふつうの前で〝愛の結晶〟だなんて言ってくれるなよ? コレは厳命しとく。絶対だからな?」
「えー、じゃあ、なんて言えばいいんですかぁー? 〝製品〟なんて言ったらなみプロちゃんがかわいそうだし……」
「じゃあ、ソイツは君ら模型部への宿題にする。なみプロちゃんたちも了承するような、素敵な呼び名カテゴリを期待する」
 俺は、地味子ふつう達が消えてった突き当たりへ向かわず、その手前の中古OA機器専門店へ進路を変えた。

「先輩、ソッチは道が違うっすよ?」
「近道ついでに探すモンが有る。なんか、いい感じのが置いてりゃいいんだが」
 俺は店内のコピー機とかPCとかが置いてあるあたりを素通りして、有るモノを探し始めた。

      §

「いけるか後輩? 違崎ちがさきも」
「「問題ないっすよ!」」
 君ら息ぴったしだな。
 
 〝並盛り〟メニューが書かれた壁――のはるか上空8メートル程。
 吹き抜けの天井部分にペタリと取り付けられる、全天球カメラ。

 たまたま地味子ふつうのツテが利く、ビルメンテナンス会社が近くにあって助かった。
 この通路の正式な使用許可は申請中なので、〝なみプロちゃん監視システム・・・・・・設置〟に手は貸してくれない。
 それでも、作業用クレーンと命綱ハーネスと必要な道具を即座に手配してくれたのは、とても助かった。

『高性能汎用AI
 なみプロちゃんⓇ
 絶賛稼働中です』
 俺は通路の多少開けた側から、壁際を切り取るように小さな看板を設置していく。
 その中心にはもちろん、〝自走式電動カートなみプロちゃん〟が居座ってる。

 ――――キュロロラッ!
「あぶねっ!」
 うかつに近寄ると、こうして突進してきて危ないから、こういう措置・・・・・・になった。

「はーい、映像来ましたー。電源は私の広域LAN汎用契約IDに切り替えますので、パス送ってくださーい」
 こんな往来で汎用LANから、無申告で無線電源が確保できる地味子こいつは、やはり侮れない。
 そのうちと言わず、スグにでも裏付けを取っておいた方がいいかもしれねーな。
 ボディーガードがついてたりするわけじゃないから、要人ってワケじゃないとはおもうが。

「よし。映ってる映ってる……さすがに画質いいな。並プロちゃんはちごうき程じゃないけど」
 さっき買ったカメラは防犯用の安物じゃない。プロ御用達のリアルタイムVR配信向けの本格的なヤツだ。
 今日は色々とひどい出費だが、いまココで解決しておかないと〝並列プロジェクトⓇ〟の大きな障害に発展しかねないと、代表おれが判断したのだからしかたがない。

 なんせ『あんぜんだいいち』という自衛行動決定の結果、激突の危険を顧みずフルスロットルで接近者おれたちを排除しようとするのだ。この矛盾する挙動は放置できない。

 ちなみに、即時決済可能な手持ちじゃ足りなかったから、副部長ちゃんにもすこし借りた。
 なみプロちゃんに乗っかったままのあのパーツを買うために、急ぎで工面したもんだからいろいろとムリをしたのだ。

 地味子ふつうに言ったら、怒られた。
 そして例の凄い色のカードを認証デバイスごと、よこそうとしたから、やんわりと突き返した。
 ひとまず、部外者である副部長ちゃんへの返済だけ頼んだ。

 ウィウィゥイゥィウィゥィゥイゥィーーン、ガチン。
「いやー、これも記事にしていいっすかね? おっもしろかったぁー!」
 作業クレーンから降りてきた副部長ちゃんは、超ご機嫌だった。

 まあ普通に生きてりゃ、仕事以外で電気街の天井にカメラ取り付ける事なんて、まずないからな。
 俺だってない。正直高いところはあまり得意ではないし、ココの天井は相当高い。
 別に高所恐怖症ではない違崎ちがさきも、へっぴり腰で降りてきてタラップに座り込んでるし。

「バカ言ってんな。タダでさえ無理なお願いしてるってのに、減点3でアウトだ」
 俺たちはビルメンテナンス会社の社員に、ひときわ深く頭を下げた。

 だが、社名入りのツナギを着た社員さんは、
「え? 記事? なんかで出版されるんですか? ならひとまず社名が出なければ全然かまわないですよ。むしろ広報に通したら、コッチから取材させろって言いそうですし」
 なんて言ってくれた。いい人だ。
 そして、ウチ以上のオープンな社風には共感が持てた。
 地味子ふつうのツテも関係してるんだろうけど。
 さっき頂いた名刺に、おきにいりマークを付けとく。

 けど、取材と言っても大学模型部の部誌か、可動フィギュア販促用のオマケ記事だからな。
 あまり、おおやけにお手を煩わせるわけにもいかない。
 説明を始めた副部長に、やんわりと脳天チョップを食らわせ、『なみプロちゃんⓇ可動フィギュア』のチラシを進呈するにとどめさせた。

 帰って行く作業クレーンを全員で見送る。

「通路の使用許可は?」
「はい、父の秘書の方が都心に居たので、直接手配してくれることになりました。……ので多分、30分はかからないと思います」
 なるほど、有能ってことか。

「よーし。映像のコントロールをくれ」
 ソレは違崎ちがさきから手渡された、小さな3Dマウス。

 遮光ゴーグルに移し出されていた上空からの映像が、拡大クローズアップされる。
 ――――ウィィィィィ…………、
 ゴーグルの指向性スピーカーから聞こえていた、カメラ自身が発するモーター音が無音になった・・・・・・
 つまりそれは、映像の中心の音を捉えているということで、指向性マイクが搭載されている証だ。
 本当に性能いいな、このカメラ。

 ――ッキュッ。
 俺と全天カメラの目が合った。
 上空てんじょうを見上げる凸凹デコボコ四名チームと、自律型面白カートオートノマス一台。

 カメラ映像の隅に表示されたデバイスIDを、俺は視界ゴーグルの向こうから指先で摘まみあげた。

 俺の指先から伸びるオレンジ線が、ベリッと音を立ててゴーグルから離れ、天井の全天カメラに繋がった。
地味子ふつう、さっきの入出力API経由で、コノ映像をなみプロちゃんに送ってくれ」

「でも、こんな映像ひとつで、本当になみプロちゃんの脆弱性を解消できるんですか?」
「まだ確証はないが、やってみる。不具合修正デバッグ開始だ!」

      §

『ひかじ:なみプロちゃんへ告ぐ。貴殿のスタック状態を解消するために、定点カメラを用意いたしました。どうぞご査収下さい』
 ――――愛用の旧型軍用コンソール(耐衝撃仕様ノートPC)から打ち込んだチャットに対する返答はない。
 シビれを切らした違崎ちがさきが、僕らはじっとしてても仕方ないから、ちょっとゲームショップ覗いてきていいっすか?
 なんてのんきなことを言うから、10分したら戻ってこいと厳命する。

 途端にすっ飛んでいった後輩1を、うらやましげに見つめる後輩3ふくぶちょう
「あー、いいよいいよ。さっきは俺も言い過ぎたし、そもそも君らだってヒープダインの顧客だ。気兼ねは要らない」
「じゃ、チョット行ってきまーす。あ、大剣かさばるんで置いておきますね。えへへー♪」
 大剣を近くの壁に立てかけ、違崎ちがさき先輩まってぇーとすっ飛んでいくコスプレメイド(大剣無し)。

「あー、地味子ふつうも行きたかったら、行ってきていいぞ?」
 俺だって、こんな状況じゃなかったら折角の都心だ。ゲーム屋くらいのぞきたいトコだし。

「えー、何か言いましたかー?」
 どこかから持ってきたパイプ椅子を並べてる、業務提携アライアンスパートナー
 「よいしょっと」と腰掛け、ノートパソコンと分厚いノートを広げ、コッチを向く。
 その顔には『今日は、どんな出し物を見せてくれるのかしら?』と書いてある。

 だから、何そのブ厚い信頼。ドコから来てんの?
 地味子ふつうの隣に腰掛ける。

 俺たちの視線の先には、カートの上の超高額特注パーツと黒と朱の小箱。
 黒い方が半開きになり、朱い方が天板からカメラ付きの機械腕を伸ばすまで、それほどの時間はかからなかった。
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