クールで一途な白雪さん

SAKADO

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四十七話 お祭り騒ぎ?

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 めんどくさいナンパ野郎に絡まれていた俺たちだが、そんな最中に現れた人物がいた。彼は好透こうすけさんと言うらしい。
 そういえば、さっき小春こはるさんからもその名前が出てきていたような……

「さっき小春お姉ちゃんと会ったよ。この後デートなんでしょ?」

「まぁね。冬夏とうかちゃんもデート?にしては大所帯だな……」

 噂の好透さんはそう言ってチラリと皆を見たが、すぐに冬夏へと視線を戻す。
 それにしても、随分と身体がしっかりしてるな、肩幅が広い。腕も太いし、かなり鍛えているのであろうことが見て取れる。

「みんなアタシの友達……それにしても、好透さんってば、また筋肉付いた?前よりゴツくなったけど……」

「まぁ鍛えてるしそりゃあね……っと、そろそろ行くよ。じゃあまたね」

「はーい!それと、ありがとね!」

 きっと人を待たせているんだろう、彼は片手を振りながら行ってしまった。どうやらあの人か小春さんの想い人のようだが、確かにイケメンだし落ち着きもあってそりゃモテるだろう。
 頼り甲斐もあるだろうし、俺とは大違いだ。

「随分と仲良しなのね、冬夏」

「まぁ、なんだかんだもう会って四、五年は経ってるしそんなもんじゃない?まぁウチの従姉妹のおかげなんだけどさ」

 冬夏の答えに繭奈は そう…と返す。まぁ、俺たちとは直接的な関係はないので、これ以上掘り下げる事はなにもなかった。
 というか、冬夏が話を終わらせたのだが。


 そんな悶着あれこれが終わり、今は繭奈と二人きりで祭りを回っている。彼女は強くギュッと俺の腕を抱きながら幸せそうにしている。
 本当は一番俺と一緒にいたかっただろうに、一番後回しになってしまった。だからこそ、沢山イチャイチャしたいね。

「やっと一緒にいられるわね、龍彦くん♪」

「ホントだよ。もうなんか色々と疲れた……」

「あの三人の内誰かと何かあったかしら?それとも、みんな?」

 すっかりヘトヘトになってしまっている俺を見て、繭奈がそんな質問をしてきた。聞いてくれて助かるわ、やっぱり繭奈しかいないよなぁ……

「いやその、俺の自意識過剰なら別にいいんだけどさ……告美も麗凪も、俺の事をその……なんていうか……」

「やっと気付いたの?あの二人、とっくの前から龍彦くんのこと好きだったのよ?」

「あー……マジかぁ……」

 みなまで言えない俺の心情を察してか、繭奈がしっかりと答えてくれた。俺の事を好きなのはてなんとなく分かったけど、いったいどれくらい前からなんだろうか……
 それを知るのはあまり気が進まない。

「それに、分かってるとは思うけど、冬夏も割と龍彦くんのこと好きなのよ?あの二人ほどじゃないにしても、それなりには」

「そんな気はしてたよ」

 もはや驚くことはない。むしろ少しうんざりしたくらいだ。ただ、どうして三人とも俺を好きなのだろうか?
 といっても、そこまで深い理由などないだろう。波長とかなんとなくとか、案外そんなものかもしれない。

「とりあえず、今は繭奈と一緒にいたい。大好きだよ、繭奈」

 心労によるものかは分からないが、心の底から繭奈を求めている自分がいる。好きだと言ってしまうのも仕方ないだろう。
 いきなりの俺の言葉に、繭奈は顔を赤くした。なんならデレている。いつもの姿だが、今だけは新鮮に感じてしまう。

「んふふ、そう言ってくれるのはすっごく嬉しいわ♪私もとっても大好きよ♪」

 やっと訪れた二人きりの時間が、幸せで仕方ない。言ってしまえば今は祭りに来ているわけなので、二人きりというのは正確でないが、今は繭奈と二人で回っていることが、とても幸せだ。


 だからこそ、時間が過ぎるのはあまりに早かった。本当に、あっという間だ。
 気が付けば冬夏たちと一緒にいて、もうすぐ花火が上がる時間。皆で少し人混みから離れ、花火が見える場所に移動する。ちらほらと人がいるものの、一番よく見える場所からすれば随分と少ない方だろう。

 俺の右隣には繭奈が、左隣には告美がいる。夜空に打ち上がる花火を眺めながら、その手を繋いでいる。
 いや何これ?繭奈は分かるけど、なんで告美まで俺の手を握ってんだよ。まぁさっきは抱き合ったりしたけどさ、なんか変じゃない?

 そんなことを気にしていたせいで、夜空に上がる花火にまったく集中できなかった祭りであった。

 この地域じゃ有名な祭りなんだけどなぁ……
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