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ソラとカイ

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 「ところで嶺、私たちの名前ってどういう意味があるの?」
 ソラが顔を覗き込んでくる。
 私はソラを外に連れ出した。
 
 さっきカイに寝室に連れられてきたときにちらりと見えた景色。
 城から見える空と海。
 「ソラはあの青空から。カイは大きな海から取った名前だよ。見て!あの空も海もいつも一緒!その境が水平線になってるんだ!私はどっちも大好きなんだ!」
 そう言うと二人とも真っ赤になった。

 「カイ、ソラ、よろしくね★」

 
 私は二人を振り返る。
 

 ★

 カイは右側に、空は左側にそれぞれ片翼を持っていた。
 
 1つの魂が2つに割れたからそうなったのかどうかはわからない。

 2人の性格も正反対だ。

 ソラは優しくて面倒見がいいお姉さん。
 カイは怒りっぽいけどめっぽう強いお姉さん。

 2人は顔はそっくりなのに‥。

 でもお互いを大事に思う気持ちは一緒のようだ。

 ★

 2人に連れられて城を見て回る。
 
 最初は玉座。

 骸骨を模った大きな玉座だ。
 「でもねぇ‥私には大分大きい。」

 次は牢屋。
 たくさんの部屋に鎖やら拷問器具まで置いてある。
 「拷問‥痛そう。」
 
 大広間にはシャンデリアやら絵画やらソファーが置いてある。
 「私踊れないよ。」
 そう言うとソラが私の手を取る。
 「私が教えますよ。嶺、その時は練習しましょう」
 そう言って微笑んだ。
 ソラもカイも綺麗だ。
 
 あちこち2人に案内されるうちに気づいた事がある。

 「この城って他に誰かいるの?」

 そう言うと2人は顔を見合わせる。
 「いませんよ。これから貴女が増やしていくのだから。」
 そう言われた。

 ‥そうなのか‥。
 私に誰かを集める力なんてあるのだろうか‥。

 「ゆっくりやりましょう。きっと嶺にはできますよ。」




 その晩は3人で城の地下に湧く温泉に入った。

 ソラもカイもおっぱいが大きい。
 とても綺麗だ。

 私は胸の小ささに嘆いてると、
 「可愛らしいですね」
 とソラが。
 「まあ、悪くないんじゃないか。」
 とカイが。
 2人に慰められた。
 
 悔しくなり、とりあえず2人のおっぱいを揉んでおいた。

 地下には楽しげな声が響き渡る。
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