優莉 アルバイト中のおしっこ我慢 地獄のような試練

水瀬零次

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第2章

1人での店番

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お店が開店して1時間ほど経った頃、店長の携帯が鳴り出した。
電話を取った店長は少し眉を寄せながら「はい、わかりました」と短く返事をする。
そして電話を切った後、店長が優莉の方を向いて「優莉ちゃん、ごめんね。急に弁護士さんと打ち合わせが入ってしまって。少し店を出るから、留守をお願いできないかな?」と言ってきた。
アルバイトの優莉には詳しい事情は分からないが、最近、お店に関係することで何かトラブルがあったようで、店長はたびたび弁護士さんと連絡を取ったり、会って話をしているようだった。

優莉は「はい、大丈夫です」と笑顔で答えた。でも、内心では一瞬だけ心臓がドキッとした。優莉は店の業務をすべて一通りできるけれど、1人で長い時間店を任されるのは初めてだった。いつもは店長と一緒だから安心して働けるけど、急に1人になると思うと少し心細くなる。
ただそれでも、店長が「優莉なら任せられる」と信じてくれたことが、優莉にとって静かな自信につながっていた。不安な気持ちをそっと脇に置いて、店長に信頼されている嬉しさを感じながら、優莉は引き受けることにした。

店長が出て行って、優莉は1人で店番をすることになった。店長がコートを羽織って「じゃあ、よろしくね」と言い残し、ドアの鈴をチリンと鳴らして出て行くのを見送った後、優莉は少し深呼吸をして気持ちを切り替えた。

店内には数人のお客さんがいて、それぞれが棚の商品を手に取ったり、じっくり見比べたりしている。入口近くでは、年配の女性が小さな手作りの置物を手に持って「これ、素敵ね」と独り言のようにつぶやいていた。優莉はその声に気付き、「ありがとうございます。そちらは地元の作家さんが作ったもので、一点ものなんですよ」と笑顔で声をかけた。お客さんは「そうなの? じゃあこれにしようかしら」と嬉しそうに返し、優莉は丁寧に商品を袋に詰めて渡した。

その後も、店内を歩くお客さんの様子を見ながら、優莉はいつも通りの仕事をこなしていった。棚の奥に少し乱れた商品があればそっと直し、レジ横のカウンターに置かれたメモ帳に、店長が戻ったら伝えるべきことを書き留めたりした。時折、外を走る車の音や、遠くで鳴る踏切の音が店内に響き、静かな時間が流れる。

別の若い女性のお客さんが近づいてきて、「このキャンドルってどれくらい持つんですか?」と質問してきた。優莉は「こちらは約20時間ほど燃焼します。香りも優しくて、リラックスしたい時にぴったりですよ」と説明し、お客さんが「じゃあこれにします」と決めるのを待って、また丁寧に袋に詰めた。

そんな風に接客をしながら、優莉は店内の様子に目を配っていた。いつもなら店長がいて、2人で役割を分担しながら働いているけれど、今日は1人ですべてをこなさなければならない。少し緊張感はあるものの、店長に任された責任を果たそうと、優莉は気持ちを引き締めて対応していた。お客さんが少ない瞬間には、カウンターに立って少しだけ肩を回したり、足を軽く動かしたりして、身体のこわばりをほぐそうとした。それでも、いつも通りの丁寧な接客を心がけながら、優莉は店を守っていた。
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