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⑯月の人間全員集合
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東の魔女王国に月の王族が、全員集合していた。
魔法水槽の前に全員が立っていた。
月の王女が、どこにいるのか、分かったかもしれないと連絡があったからだ。
「最初に言っておくが、この映像は、悪魔族に念写して、撮ってもらったものだ。」
水が入った超巨大な水槽に映像が流れ始めている。
全員があっと驚いた。
「これは、なんだ?ここは、どこだ? え?あれ?ラーラ?」
「この町は、なんなんだ?」
「どういうことでしょうか?女王陛下」
月の王、長男、三男と立て続けに困惑している。
次男は、じっと映像を見つめていた。
「なぜか分からないが、悪魔族でもいくのがなかなか困難な地球という星にいるらしい。
この建物の2階の左から3番目の部屋に住んでいるらしい。
見ての通り、王女が着ているものも、この星の物のようだ。
誰かの手はずで、ここに住んでいるようなのだ。
一人でここに住むのは無理なはずだからな。
どうやってここへ行くのか、悪魔王も今、模索してくれいているのだが、なかなか困難な場所にあるようだ。
そして、この星の住人は、獣人族のように魔法等の能力がないらしい。
人間は、非力で、何の力もないらしい」
「どこにこの星があるのかさえ、教えてくれたら、今すぐに出立するのだが。
大切な妹なんだ。心配で、どうにかなりそうだ」
次男が言葉を選びながら、冷静に話し始めた。
ラーラが生れるまで、月の王族の仲は、最悪であった。
4人が4人とも、罵りあうようなそんな日々だったのだ。
ラーラが生れた途端、彼女の前では、嘘のように仲むつまじい家族になった。
今までの亀裂が、まるでなかったかのように穏やかな時間が流れていた。
ラーラも母親が亡くなるまで、ふっくらとした体形の娘であった。
母親が亡くなって、心労で、かなり痩せてしまったのだと次男以外は、思っていた。
原因は、別のところにあるなんて、思いもよらなかったのである。
「まぁ、待て。落ち着いておくれ。行くのは、本当に困難な場所にあるらしい。
地球には、月は、一つしかないらしい。
今日は、北の魔女王国のギルドの受付嬢に来て貰ったから。入っておくれ」
ウサギの獣人族で、ギルド所属のサヤーカ嬢は、突然、東の魔女王国の女王に呼び出されて困惑していた。
緊張感あふれる雰囲気の中で、この水槽の前に呼びだされたのだ。
「東の魔女王様にご挨拶申し上げます。本日は、どのようなご用件でございましょうか。」
こないだ、儀式で見たばかりの、東の魔女王に頭を下げて、緊張しながら、なんとか質問をした。
「仕事中なのに急に呼び出して本当に申し訳ないな。
そなたの評判は聞いている。
この映像を観て、文字がもし読めたら、教えてほしいのだ」
「分かりました」
そして、映し出された映像に息を呑んだ。
これは、日本だ。
しかも、彩の国だよね。
私の住んでた彩の国だ。
ちょっと泣きそうになりながら、じっと見てみる。
ここは、何駅だろう?
カメムシ引っ越しセンターの車だ。
これは、彩の国発祥の引っ越し屋さんだよね。
コンビニ三社も映ってる。スイーツ食べたくなってきたなぁ。
山本うどん店、うん、間違いない、
「何か読めたか?」
「はい。読めました。これから、なんて書いてあるのかを言います」
ああ、私が居なくなった日本でも、こんなに穏やかな日常が続いてくれている。。。
本当に嬉しい。。
帰ったら、マユとナナにも伝えよう。
3人とも寿命が尽きて、日本から消えてしまったとはいえ、私達は日本人だったのだ。
日本は、どうなっただろう?って、この間も3人で話していたのだ。
地震、雷、火事、竜巻、津波、噴火、台風と自然災害の絶えない日本、
それでも秩序があって、なんとか支えあって生きぬいてきたのだ。
大切な大切な私たちの国だ。
継続してくれていた。なんて有難いことだろう。
魔法水槽の前に全員が立っていた。
月の王女が、どこにいるのか、分かったかもしれないと連絡があったからだ。
「最初に言っておくが、この映像は、悪魔族に念写して、撮ってもらったものだ。」
水が入った超巨大な水槽に映像が流れ始めている。
全員があっと驚いた。
「これは、なんだ?ここは、どこだ? え?あれ?ラーラ?」
「この町は、なんなんだ?」
「どういうことでしょうか?女王陛下」
月の王、長男、三男と立て続けに困惑している。
次男は、じっと映像を見つめていた。
「なぜか分からないが、悪魔族でもいくのがなかなか困難な地球という星にいるらしい。
この建物の2階の左から3番目の部屋に住んでいるらしい。
見ての通り、王女が着ているものも、この星の物のようだ。
誰かの手はずで、ここに住んでいるようなのだ。
一人でここに住むのは無理なはずだからな。
どうやってここへ行くのか、悪魔王も今、模索してくれいているのだが、なかなか困難な場所にあるようだ。
そして、この星の住人は、獣人族のように魔法等の能力がないらしい。
人間は、非力で、何の力もないらしい」
「どこにこの星があるのかさえ、教えてくれたら、今すぐに出立するのだが。
大切な妹なんだ。心配で、どうにかなりそうだ」
次男が言葉を選びながら、冷静に話し始めた。
ラーラが生れるまで、月の王族の仲は、最悪であった。
4人が4人とも、罵りあうようなそんな日々だったのだ。
ラーラが生れた途端、彼女の前では、嘘のように仲むつまじい家族になった。
今までの亀裂が、まるでなかったかのように穏やかな時間が流れていた。
ラーラも母親が亡くなるまで、ふっくらとした体形の娘であった。
母親が亡くなって、心労で、かなり痩せてしまったのだと次男以外は、思っていた。
原因は、別のところにあるなんて、思いもよらなかったのである。
「まぁ、待て。落ち着いておくれ。行くのは、本当に困難な場所にあるらしい。
地球には、月は、一つしかないらしい。
今日は、北の魔女王国のギルドの受付嬢に来て貰ったから。入っておくれ」
ウサギの獣人族で、ギルド所属のサヤーカ嬢は、突然、東の魔女王国の女王に呼び出されて困惑していた。
緊張感あふれる雰囲気の中で、この水槽の前に呼びだされたのだ。
「東の魔女王様にご挨拶申し上げます。本日は、どのようなご用件でございましょうか。」
こないだ、儀式で見たばかりの、東の魔女王に頭を下げて、緊張しながら、なんとか質問をした。
「仕事中なのに急に呼び出して本当に申し訳ないな。
そなたの評判は聞いている。
この映像を観て、文字がもし読めたら、教えてほしいのだ」
「分かりました」
そして、映し出された映像に息を呑んだ。
これは、日本だ。
しかも、彩の国だよね。
私の住んでた彩の国だ。
ちょっと泣きそうになりながら、じっと見てみる。
ここは、何駅だろう?
カメムシ引っ越しセンターの車だ。
これは、彩の国発祥の引っ越し屋さんだよね。
コンビニ三社も映ってる。スイーツ食べたくなってきたなぁ。
山本うどん店、うん、間違いない、
「何か読めたか?」
「はい。読めました。これから、なんて書いてあるのかを言います」
ああ、私が居なくなった日本でも、こんなに穏やかな日常が続いてくれている。。。
本当に嬉しい。。
帰ったら、マユとナナにも伝えよう。
3人とも寿命が尽きて、日本から消えてしまったとはいえ、私達は日本人だったのだ。
日本は、どうなっただろう?って、この間も3人で話していたのだ。
地震、雷、火事、竜巻、津波、噴火、台風と自然災害の絶えない日本、
それでも秩序があって、なんとか支えあって生きぬいてきたのだ。
大切な大切な私たちの国だ。
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