こっち向いて、先輩。

鷹月晶

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第1章

episode2-3

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「あっ、実咲ー!」

「まーた一ノ瀬くんにからんでるー。」

「一緒に帰ってるだけじゃーん、」


実咲先輩はやっほー、と俺に手を振って笑った。


「実咲先輩も帰り?」

「そー。一ノ瀬くんは今日も廣木の家なの?」

「ん、ここ最近はずっと先輩んち。」

「えー、なんか楽しそー。私も行こっかなお泊まりー。」


先輩んちそこまでは広くないよ、と俺が言うと

人のいないとこで勝手に話進めんな、と先輩が俺の頭を小突いた。


「ちょっと先輩痛い、」

「嘘つけそんなに強く叩いてねーよ。」
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