こっち向いて、先輩。

鷹月晶

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第1章

episode2-6

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着替えとか荷物とか取りに帰ってるし、と俺が言うと

それ帰ってるって言わねぇだろ、と先輩が苦笑した。


「え、何、雪先輩達ほんとに今日泊まるつもりなの?」

「えー、だめー?いいじゃん週末だしー、」


こうなったらもう説得するのはほとんど無理だってわかってるから

俺は仕方なくじゃあ俺んちね、と呟いた。


「……いいのか?」

「別に広さ的には問題ないから、」

「そーなんだろうけどさ、」


先輩んちに泊まるのは俺だけで十分でしょ、と俺が言うと

怪訝そうな顔をしていた先輩が

そんなこと誰が決めたんだよ、と苦笑した。
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