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第一話 ボクらは、「猥罪人」!
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「危ねェ!カオヤァァァーーー!避けろーーー!」
その声で、カオヤはハッと目覚めた。そしてー
〝ギュワァァァーーーン!〟
目を開けた瞬間、唸りを上げ、さらには急旋回する弓矢がカオヤの目の前に飛び込んできたのである。そしてー
「ウッソォォォーーーン!」
思わずバカ叫び、と同時にカオヤは顔を横へとスリップさせた。弓矢は〝ビシュゥッ〟と彼の頬を掠め、後ろの幹に突き刺さったのである。
「何やってんだ、お前!こんな時に居眠りするか、フツーー!」
カオヤの眼前でそう叫んだ男は、長い長い棍棒をその手に、雄叫びを上げ闘っているのだ。ざっとー
ー五百人はいるであろう、武装した兵士達を相手に。
「ふざんけんな、コラァァァーー!オレは姫さんの裸なんぞ覗いちゃいねえよォォォーー!」
・・・何を言ってんだろうね?金色のヘアーをツンツン立たせ、叫び上げるコイツはー。
獣のような鋭い瞳に、口を開けば牙の如き左右の八重歯が除く。漆黒のタンクトップに、メタメタに鋲を打ち込んだレザーチャップスに身を包む、コイツの名は「バギ」。
ー通称「龍逆鱗のバギ」。
「火竜炎禍!武羅剃斗ーーー!」
叫ぶと同時に、バギは両手に握る棍棒を振り回す。同時に、何と!長きその棍棒は燃え盛る火炎を纏い、赤き牙を剥く一匹のドラゴンにへと姿を変えたのだ。・・・少しスマートで、ミニチュアチックなドラゴンちゃんにね。そしてー
〝ボォワァァァァァッーーー!〟
ミニチュアでスマートなファイアードラゴンは、口から炎を吐き吐き、吐きまくるのだ。バギの身体に絡みつく炎の龍を、彼は火炎放射機の如く巧みにその手で操り、迫り来る兵士達を次から次へと燃やしまくる。
「うわちゃァァァァァッ~~~!」
「グギャアアアアアッ~~~!」
「燃えてるよ!燃えてるよ!もっと燃えてくれよ~~!イ~~ヤ~~!」
ケツに火がつき、背中に火がつき、髪がボウボウ燃え上がり、そしてアソコも燃え上がり、兵士達は好き勝手な叫び声を上げ、のたうち回り転げまわってる。と、
「ハハハハハッ~~!バ~~カ!テメーらごときが、この〝龍逆鱗のバギ〟様に敵うと思ってんのか~~!」
金髪野獣バカは、ギラつく八重歯を剥き出しに吠え上げる。コイツの得物はその名も魔混〝龍幻八駆〟。八匹の呪われし龍の魂を封じし、狂魔の棍棒を振り回すー
七人の猥罪人の一人であった。
罪状は「最高級窃視罪」。チョ~~キレイなお姫様の、チョ~~キレイな裸を・・・覗いちゃったんだって。・・・だから
「裸、見てねえってェェェェェーーー!」
叫ぶバギは、燃え盛る豪炎の龍を振り回しに振り回し、さらに
「カオヤーー!さっさと先行け!お前が突破口開けーー!」
吼えるバギに背中を押されるかのように、カオヤは地を蹴り走り出した。
何故だろう?知らない世界に迷い込んだはずなのに、自然とボクの身体は動いていた。ボクの名は「伊郷火雄也」。
このテの話にはよくある、ヒジョ~~にヒジョ~~に、ごくフツ~な高校生である。ただ、少しまわりと違ったのは・・・
・・・ボクには、罪の如く美しい美しい恋人がいた。彼女の名は「黑石麻衣」。
あの日、ボクは初めて、初めて、君とキスをしたんだ。そう、ボクにとっては夢にまで見た・・・ファーストキッス。流れるような黒髪、透き通るような白い肌、光る大きな瞳に高い鼻、そしてピュアピンクのリップに彩られた薄い唇。
・・・ああ、ありきたりな美の表現しかできないよ。麻衣チャン、キミの美しさはホントに〝大罪〟だ。
そして、遂に遂に、ボクの唇とキミの唇が、ゆっくりゆっくり少しずつ少しずつ、触れ合っていったんだ。ああ、ボクはもう・・・明日死んでもいいくらいだ。麻衣チャン、キミの唇、柔らかくてみずみずしくてその〝味〟ときたらー
「・・・・・・てか、ギョーザ食った?」
さらに
「・・・・・・しかもヤニくせェ、タバコ吸ってんだ?」
ギョーザにタバコって・・・麻衣チャン、オッサンやん。そうボクが思った瞬間、彼女のゼロ距離からの強烈な右フックが、ボクの顎を捉えた。そして意識を飛ばされたボクが、再び目を開けた瞬間、そこはー
「奴を逃がしてはならんぞ!奴こそは、一番の大猥罪を犯した逆賊ぞ!何としても捕らえるのだァァァッーー!」
大草原の大空に響き渡る大声で、兵士達の長を務める男がそう吠えたのだ。カオヤは広大なる草原を、一直線に駆け抜け激走す。そして彼の進路を阻むべく、二百人余りの兵士達が、武器を構え立ちはだかるのだ。
しかしカオヤは戦慄を覚えながらも、思うのだ。ー
ー何故だ?こんな訳分かんない超超大ピンチの状況なのに、ボクの身体は喜び踊るかのように、激しく興奮している。きっとアドレナリンが溢れるくらいに出てるんだ。あ~~スゴイ!こんなにイッパイ出てるゥゥゥ!みたいに。
「ウオォォォォォッーーー!」
カオヤは気合の咆哮を上げ、二百の軍勢に一人突っ込むのだ。カオヤは腰に携えた細身の剣を、逆手で握り一気に抜き放つ。柄を握るその感触。絆を分かち合った親友と、久々に出会えたような感情を覚えた。彼は心の中で、剣の名を呼んだー
ーさあ、行くぞ!天無刃村正ーーー!
その声で、カオヤはハッと目覚めた。そしてー
〝ギュワァァァーーーン!〟
目を開けた瞬間、唸りを上げ、さらには急旋回する弓矢がカオヤの目の前に飛び込んできたのである。そしてー
「ウッソォォォーーーン!」
思わずバカ叫び、と同時にカオヤは顔を横へとスリップさせた。弓矢は〝ビシュゥッ〟と彼の頬を掠め、後ろの幹に突き刺さったのである。
「何やってんだ、お前!こんな時に居眠りするか、フツーー!」
カオヤの眼前でそう叫んだ男は、長い長い棍棒をその手に、雄叫びを上げ闘っているのだ。ざっとー
ー五百人はいるであろう、武装した兵士達を相手に。
「ふざんけんな、コラァァァーー!オレは姫さんの裸なんぞ覗いちゃいねえよォォォーー!」
・・・何を言ってんだろうね?金色のヘアーをツンツン立たせ、叫び上げるコイツはー。
獣のような鋭い瞳に、口を開けば牙の如き左右の八重歯が除く。漆黒のタンクトップに、メタメタに鋲を打ち込んだレザーチャップスに身を包む、コイツの名は「バギ」。
ー通称「龍逆鱗のバギ」。
「火竜炎禍!武羅剃斗ーーー!」
叫ぶと同時に、バギは両手に握る棍棒を振り回す。同時に、何と!長きその棍棒は燃え盛る火炎を纏い、赤き牙を剥く一匹のドラゴンにへと姿を変えたのだ。・・・少しスマートで、ミニチュアチックなドラゴンちゃんにね。そしてー
〝ボォワァァァァァッーーー!〟
ミニチュアでスマートなファイアードラゴンは、口から炎を吐き吐き、吐きまくるのだ。バギの身体に絡みつく炎の龍を、彼は火炎放射機の如く巧みにその手で操り、迫り来る兵士達を次から次へと燃やしまくる。
「うわちゃァァァァァッ~~~!」
「グギャアアアアアッ~~~!」
「燃えてるよ!燃えてるよ!もっと燃えてくれよ~~!イ~~ヤ~~!」
ケツに火がつき、背中に火がつき、髪がボウボウ燃え上がり、そしてアソコも燃え上がり、兵士達は好き勝手な叫び声を上げ、のたうち回り転げまわってる。と、
「ハハハハハッ~~!バ~~カ!テメーらごときが、この〝龍逆鱗のバギ〟様に敵うと思ってんのか~~!」
金髪野獣バカは、ギラつく八重歯を剥き出しに吠え上げる。コイツの得物はその名も魔混〝龍幻八駆〟。八匹の呪われし龍の魂を封じし、狂魔の棍棒を振り回すー
七人の猥罪人の一人であった。
罪状は「最高級窃視罪」。チョ~~キレイなお姫様の、チョ~~キレイな裸を・・・覗いちゃったんだって。・・・だから
「裸、見てねえってェェェェェーーー!」
叫ぶバギは、燃え盛る豪炎の龍を振り回しに振り回し、さらに
「カオヤーー!さっさと先行け!お前が突破口開けーー!」
吼えるバギに背中を押されるかのように、カオヤは地を蹴り走り出した。
何故だろう?知らない世界に迷い込んだはずなのに、自然とボクの身体は動いていた。ボクの名は「伊郷火雄也」。
このテの話にはよくある、ヒジョ~~にヒジョ~~に、ごくフツ~な高校生である。ただ、少しまわりと違ったのは・・・
・・・ボクには、罪の如く美しい美しい恋人がいた。彼女の名は「黑石麻衣」。
あの日、ボクは初めて、初めて、君とキスをしたんだ。そう、ボクにとっては夢にまで見た・・・ファーストキッス。流れるような黒髪、透き通るような白い肌、光る大きな瞳に高い鼻、そしてピュアピンクのリップに彩られた薄い唇。
・・・ああ、ありきたりな美の表現しかできないよ。麻衣チャン、キミの美しさはホントに〝大罪〟だ。
そして、遂に遂に、ボクの唇とキミの唇が、ゆっくりゆっくり少しずつ少しずつ、触れ合っていったんだ。ああ、ボクはもう・・・明日死んでもいいくらいだ。麻衣チャン、キミの唇、柔らかくてみずみずしくてその〝味〟ときたらー
「・・・・・・てか、ギョーザ食った?」
さらに
「・・・・・・しかもヤニくせェ、タバコ吸ってんだ?」
ギョーザにタバコって・・・麻衣チャン、オッサンやん。そうボクが思った瞬間、彼女のゼロ距離からの強烈な右フックが、ボクの顎を捉えた。そして意識を飛ばされたボクが、再び目を開けた瞬間、そこはー
「奴を逃がしてはならんぞ!奴こそは、一番の大猥罪を犯した逆賊ぞ!何としても捕らえるのだァァァッーー!」
大草原の大空に響き渡る大声で、兵士達の長を務める男がそう吠えたのだ。カオヤは広大なる草原を、一直線に駆け抜け激走す。そして彼の進路を阻むべく、二百人余りの兵士達が、武器を構え立ちはだかるのだ。
しかしカオヤは戦慄を覚えながらも、思うのだ。ー
ー何故だ?こんな訳分かんない超超大ピンチの状況なのに、ボクの身体は喜び踊るかのように、激しく興奮している。きっとアドレナリンが溢れるくらいに出てるんだ。あ~~スゴイ!こんなにイッパイ出てるゥゥゥ!みたいに。
「ウオォォォォォッーーー!」
カオヤは気合の咆哮を上げ、二百の軍勢に一人突っ込むのだ。カオヤは腰に携えた細身の剣を、逆手で握り一気に抜き放つ。柄を握るその感触。絆を分かち合った親友と、久々に出会えたような感情を覚えた。彼は心の中で、剣の名を呼んだー
ーさあ、行くぞ!天無刃村正ーーー!
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