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第3章 第3章:呪われ(てない)男装騎士は拳で運命を切り拓く
第11話 城下町視察という名の?
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天気の良い昼下がり。
室内の公務を片付けたフェルナン陛下と私は、二人で城下町に出かけていた。
残念ながらデートではない。城下町をお忍びで視察するために、デートのような雰囲気を醸し出しているだけだ。
正体がバレないように、フェルナン陛下は護衛の騎士という設定の衣装に身を包んでいる。国民全員に素顔を知られている陛下は、髪型を七三分けに、そして眼鏡をかけるという圧倒的「陽」のイメージを半減させるスタイルだ。
しかし、まあ、どんな見た目でもフェルナン陛下はかっこいいので、眼福であることには変わりない。もちろん、網膜映写機にその御姿は刻ませていただいた。
一方、私はというと。
「い……、いかがですか。私、貴族の娘っぽいでしょうか。……いや~、私男なので流行りのドレスやアクセサリーなんて分からないんですけど、ちょっと頑張って選んでみたというか……」
普段のミニスカの騎士装束や、夜会の時にもドレスは着たものの、自分でコーディネートするというのは、こっ恥ずかしくてたまらない。
入学した年から男女共学になった騎士学校でさえ、私はスカートの制服を選ばなかったのだ。男を演じていると、「自分で」女性ものを選ぶということが、軽く拷問なのである。
そんな精神状態の中で私が選んだものは、瞳の色に合わせたグリーンを基調にした爽やかなドレスに、同じ色の宝石の付いたチョーカーとイヤリング、そして上品なデザインの日傘。華美過ぎず、地味過ぎずの路線をいったつもりだ。
(アルヴァロは男設定だし、あまりガチめな服だと引かれるかもしれない。でも、ダサショボい装いは、隣を歩く陛下に不快な思いをさせてしまうかもしれないし、これくらいのラインが最適解だと思うんだけど……)
ドキドキしながら、チラッとフェルナン陛下の表情を伺うと――。
「うぅ……。俺のボディアーマーが……。絶対領域が……!」
陛下、めちゃくちゃ悔しそうな顔でこっちを見てた。
どんだけ好きなんだ、あの恰好!
「陛下。私はいいですけど、そのリアクションを他のご令嬢に対して取ってはいけませんからね!」
「大丈夫だ。どうせ、どの令嬢とも関わる気はない」
「もうっ。お見合いくらいしてみたらどうですか。会って話すだけですよ。普段、私としているじゃないですか」
女体化設定の私に普通に接しているのだから、おそらく女性嫌いも治りつつあるに違いない。私はそう思ってフェルナン陛下に見合いを勧めたのだが、彼はたいそうムッとした顔で――。
「俺とのデート中に他の令嬢だとか、見合いだとか言うのはやめろ。今日、俺とアルヴァロは恋人(設定)なんだぞ」
恋人(設定)なんだぞ……、なんだぞ……、なんだぞ……。
私の脳内でエコーする破壊力抜群のワード。
思わず、「は……、はい……」ともじもじとした態度で応えてしまう。
(危ない、危ない……。従者の私がドキドキしても意味ないんだってば)
これはフェルナン陛下の仕事のための役作りなんだから……と、必死に自分に言い聞かせ、平静を保つ。
お忍びデート設定なのだから、それっぽく振る舞うにとどめなければ。
「どこに連れて行ってくださるんですか、陛下?」
「そうだな。プランには入れていなかったが、まずは衣装店だな!」
「ミニスカニーハイブーツを履かされる気配……!」
この陛下、女嫌いのくせに趣味の癖が強いな。
室内の公務を片付けたフェルナン陛下と私は、二人で城下町に出かけていた。
残念ながらデートではない。城下町をお忍びで視察するために、デートのような雰囲気を醸し出しているだけだ。
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しかし、まあ、どんな見た目でもフェルナン陛下はかっこいいので、眼福であることには変わりない。もちろん、網膜映写機にその御姿は刻ませていただいた。
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ドキドキしながら、チラッとフェルナン陛下の表情を伺うと――。
「うぅ……。俺のボディアーマーが……。絶対領域が……!」
陛下、めちゃくちゃ悔しそうな顔でこっちを見てた。
どんだけ好きなんだ、あの恰好!
「陛下。私はいいですけど、そのリアクションを他のご令嬢に対して取ってはいけませんからね!」
「大丈夫だ。どうせ、どの令嬢とも関わる気はない」
「もうっ。お見合いくらいしてみたらどうですか。会って話すだけですよ。普段、私としているじゃないですか」
女体化設定の私に普通に接しているのだから、おそらく女性嫌いも治りつつあるに違いない。私はそう思ってフェルナン陛下に見合いを勧めたのだが、彼はたいそうムッとした顔で――。
「俺とのデート中に他の令嬢だとか、見合いだとか言うのはやめろ。今日、俺とアルヴァロは恋人(設定)なんだぞ」
恋人(設定)なんだぞ……、なんだぞ……、なんだぞ……。
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思わず、「は……、はい……」ともじもじとした態度で応えてしまう。
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これはフェルナン陛下の仕事のための役作りなんだから……と、必死に自分に言い聞かせ、平静を保つ。
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「どこに連れて行ってくださるんですか、陛下?」
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