1 / 5
1
しおりを挟む(憂鬱だわ。今日も、どうせ着いて来る気よね。どうにかならないものかしら)
ゼフィリーヌは、婚約者のシザンサスに会うことになっているのだが、数日前から既に気が滅入っていた。
その理由が、シザンサスの妹のルティエだ。兄妹の仲がいいのは悪いことではないのだが、出掛けると知るや一緒に連れて行ってくれと必ずわがままを言って来るのだ。
そして、着いて来たルティエが大人しくしていることなど一度としてなかった。ルティエは兄に好きな物を買ってもらうのが出掛けた時の恒例だと宣い、シザンサスもそれを咎めることなく、好きにさせているのだ。
彼らの両親は娘がシザンサスとゼフィリーヌと一緒に出掛けていることも知らないようで、毎回着いて回っていることも聞かされていないようだ。
それこそ、ゼフィリーヌがシザンサスにわがままを言って買わせていると思っていて、いくら何でも度が過ぎるから控えさせてほしいとゼフィリーヌの母親にお茶会で会った時にシザンサスの母親が、散々言ったらしく、機嫌を悪くした母にゼフィリーヌは説教されてしまったのだ。
よほど、腹正しい思いをしたのか母は、ゼフィリーヌの話を聞こうとしてくれずに父が帰宅して間に入ってくれて、ようやく事の詳細を話せたほどだ。
(とばっちりもいいところよね。あんなに怒ってるのを見たこともなかったけど。話しすら聞いてくれなかったのも初めてだったわ。よほど余裕がなかったのでしょうけど、娘のことを信用してくれても良いところよね)
ゼフィリーヌは、母とのことを思い出して眉を顰めていた。
887
あなたにおすすめの小説
気絶した婚約者を置き去りにする男の踏み台になんてならない!
ひづき
恋愛
ヒロインにタックルされて気絶した。しかも婚約者は気絶した私を放置してヒロインと共に去りやがった。
え、コイツらを幸せにする為に私が悪役令嬢!?やってられるか!!
それより気絶した私を運んでくれた恩人は誰だろう?
お姉ちゃん今回も我慢してくれる?
あんころもちです
恋愛
「マリィはお姉ちゃんだろ! 妹のリリィにそのおもちゃ譲りなさい!」
「マリィ君は双子の姉なんだろ? 妹のリリィが困っているなら手伝ってやれよ」
「マリィ? いやいや無理だよ。妹のリリィの方が断然可愛いから結婚するならリリィだろ〜」
私が欲しいものをお姉ちゃんが持っていたら全部貰っていた。
代わりにいらないものは全部押し付けて、お姉ちゃんにプレゼントしてあげていた。
お姉ちゃんの婚約者様も貰ったけど、お姉ちゃんは更に位の高い公爵様との婚約が決まったらしい。
ねぇねぇお姉ちゃん公爵様も私にちょうだい?
お姉ちゃんなんだから何でも譲ってくれるよね?
【完結】騙された? 貴方の仰る通りにしただけですが
ユユ
恋愛
10歳の時に婚約した彼は
今 更私に婚約破棄を告げる。
ふ〜ん。
いいわ。破棄ね。
喜んで破棄を受け入れる令嬢は
本来の姿を取り戻す。
* 作り話です。
* 完結済みの作品を一話ずつ掲載します。
* 暇つぶしにどうぞ。
身勝手だったのは、誰なのでしょうか。
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢になるはずの子が、潔く(?)身を引いたらこうなりました。なんで?
聖女様が現れた。聖女の力は確かにあるのになかなか開花せず封じられたままだけど、予言を的中させみんなの心を掴んだ。ルーチェは、そんな聖女様に心惹かれる婚約者を繋ぎ止める気は起きなかった。
小説家になろう様でも投稿しています。
初めまして婚約者様
まる
恋愛
「まあ!貴方が私の婚約者でしたのね!」
緊迫する場での明るいのんびりとした声。
その言葉を聞いてある一点に非難の視線が集中する。
○○○○○○○○○○
※物語の背景はふんわりしています。スルッと読んでいただければ幸いです。
目を止めて読んで下さった方、お気に入り、しおりの登録ありがとう御座いました!少しでも楽しんで読んでいただけたなら幸いです(^人^)
隣国の王子に求愛されているところへ実妹と自称婚約者が現れて茶番が始まりました
歌龍吟伶
恋愛
伯爵令嬢リアラは、国王主催のパーティーに参加していた。
招かれていた隣国の王子に求愛され戸惑っていると、実妹と侯爵令息が純白の衣装に身を包み現れ「リアラ!お前との婚約を破棄してルリナと結婚する!」「残念でしたわねお姉様!」と言い出したのだ。
国王含めて唖然とする会場で始まった茶番劇。
「…ええと、貴方と婚約した覚えがないのですが?」
婚約破棄された公爵令嬢は心を閉ざして生きていく
お面屋 おいど
恋愛
「アメリアには申し訳ないが…婚約を破棄させてほしい」
私はグランシエール公爵家の令嬢、アメリア・グランシエール。
決して誰かを恨んだり、憎んだりしてはいけない。
苦しみを胸の奥に閉じ込めて生きるアメリアの前に、元婚約者の従兄、レオナールが現れる。
「俺は、アメリアの味方だ」
「では、残された私は何のためにいるのですか!?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる