純粋すぎるおもちゃを狂愛

後目鯛

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パーティ

第22話

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ラキの長い髪をラモンとヘレンが器用に束ねる。
色とりどりの花や宝石を散りばめながらヘレンが結んでいく。

ラキがハイベルナ家で暮らすようになってからギシギシだった長い髪も艶を取り戻し綺麗な長髪へと変化していた。
今日は例のパーティ当日。
ハイベルナ領はヘイム家からは遠いので何日か前から宿泊している。

ハイベルナ領を離れたと同時にラクレアことラキは女性らしい振る舞いや言葉遣いを強いられていた。
1時間近く鏡と睨めっこをして疲れてしまったが本番はここからだった。


「ラクレア様お疲れ様でした。そちらに鏡がありますので自分の姿をご覧になってください。」


部屋の隅に置いてある全身鏡に近づくとそこには名家の令嬢にしか見えないラクレアが立っていた。


孤児院の誕生日パーティーみたい…小さい子達がお下がりだけど綺麗なドレス着てて…
僕が僕じゃないみたいだ…。


イヴァンが用意したドレスはピンク色だ。
採寸をした時に仕立て屋の持って来た生地見本を見て「ラキにはピンクが似合う」と言い放った。
ドレスのデザインはイヴァンだ。
シンプルなデザインではあるが所々に繊細な銀糸の刺繍やイヴァンなりのラキへの配慮が施されていた。
ラキのあざが隠れるようにハイネックを選び、オーロラのチュールで動いた時にキラキラ光るように細かいところにもこだわっている。

美しいドレスを仕立てて貰ったのに着るのは男なのが勿体ないと思いヘレンに感想を聞いたがヘレンは「素敵です」としか言わなかった。

パーティーが始まる部屋で待っていた。
素材がいいので厚化粧ではないがせっかくの化粧が崩れるといけないので飲み物もストローを使って飲んでいる。部屋の装飾を眺めたり、窓から見えるヘイム家の庭園を見ていた。
辺りはラキが身支度を整えている間にすっかり暗くなり、パーティーに招待された貴族達が続々と車の列を作って門の前に並んでいた。
本当にやりきれるのだろうかと不安が募る中、イヴァンが部屋へと入って来た。


「お待たせ、僕のお姫様。」


キリッとしたスーツに身を包むイヴァンはいつもよりも数倍かっこよく見えた。そんなイヴァンにラキが見惚れているとイヴァンはラキを抱き締めた。


「かわいいっ!すごくよく似合ってる。綺麗だよ。他のどの招待客より綺麗だ。」

「そんなこと言わないでくださいっ、僕は男ですから。」


数日間ラキは信用できる人しかいる場でしか話せず、ヘイム家の人からはイヴァンの恋人として扱われていたがそれでも自分が女になったとは認めたくなかった。


「みんなパーティー会場に揃ってるから僕らも行こうか、ラクレア?」
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