探検サークル存続のためにダンジョン配信をはじめたら、人気のJKインフルエンサーを助けてバズってしまった件

橘まさと

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第一章 大岳ダンジョン編

第20話 ダンジョンの奥に謎の神殿が存在した!

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■奥多摩 大岳ダンジョン 71階層

 70階層のセーフエリアで一泊した俺達は出発の準備を整えてる。
 知っている50階層までは一気に来たが、そこからはゆっくり目にモンスターを倒したりしながら進んできていた。
 セーフエリアがしっかり疲れを癒すために一泊しながら潜っているが、だいぶ体が匂ってきたので、風呂に入りたい。
 探検では贅沢な話なのはわかるのだが、30階層の温泉が心地よすぎるのだから、俺のせいではない。

「なんだ……これは……」

 出発準備を整えて、下り階段のある方へ移動した俺達の目の前にあったのは石造りの門だった。
 謎の模様なのか言語なのかが書かれている。

「ふ~む、これは興味深いねぇ~……〈潜在能力:超鑑定〉ユニークスキル:スーパーアナライズで、読めるから読んでみるよ”この先、神の贄になる覚悟あるものだけ進め”だってさ~」

:こっわっ!?
:トーコ先生、冗談じゃなくて?
:71階層からってことは、下手すりゃ100階層まで、やべぇ場所ってこと?
:みんな、命を大事に!

「コメントくれているみんな! ありがとう! 命は大事に頑張っていくね♪ それじゃあ、せっかくなのでコメント読みの時間にするね」

 織香がガッツポーズをグッとカメラに向かって決めた。
 そうして、視聴者の注意を引いてもらっている間に大人である俺とトーコ先生は相談を始める。

「食料は1週間分持ってきていて、これまで4日使っているので、行くまでならできるが帰りの保証はないな」
「ん~、でも、ここまで来たら先に行きたいよねぇ~」
「だが、織香を危険な目に合わせるのは俺の主義に反する」

 トーコ先生の言葉に俺はムッとして返した。
 無茶をさせているように思えて、正直には納得できない。

「キミの主義もいいけれど、織姫チャンの気持ちはどうするんだい~? 若者の夢をかなえるようにするのも大人の役割でしょ~?」
「それを言われると、辛いな……わかった。危なかったら撤退する。それでいいよな?」
「ワタシも、織姫チャンもキミのスパルタ指導のお陰で大分強くなったのだから、あんまり役立たず扱いは困るねぇ~」
 
 ツンツンと俺の頬を突っついてくるトーコ先生に説得されたので先に進むこととした。

「織香、門を開けて進むことにするぞ」
「は~い、それじゃあみんな、この後も見守っていてね♪」

:ねぇ、スコップ師匠。いつの間に織姫ちゃんのこと、織香呼びになったの~?
:ほんとだ! 聞き逃していた!
:まさか、織姫ちゃんとスコップ師匠は一歩進んだ関係に!?
:それはないって、前にスタッフがいってたやん……貴様、ニワカだな?
:な、なんだってー!? くそっ、アーカイブ見てくる!

 コメント欄が俺と織香のことについて探っているが、こういうとき俺がコメントすると炎上するとイカルが言っていたな。
 面倒だが、最悪イカルに任せるとしよう。

「門を開けるぞ」

 俺が重い扉を押して、門を開けた。
 ズゴゴゴゴという音と共に開いた扉の奥は暗い。
 だが、すぐにボボボボと壁についていた松明に勝手に火が付いた。
 明りは青白いものであり、石造りの神殿と言った方がいいものが目の前に広がる。

「この場面だけでも、高視聴率が取れそうなイベントだな」
「サグルさんは余裕ですね……」
「まぁ、虎穴に入らざれば虎子を得ずというからね~いくしかないよね~」
「〈危険感知〉に反応はないから、今のうちに進もう」

 俺の言葉に肩の力が抜けたのか、織香はクスクスと笑った。
 全員で扉の中に入り、神殿風の中を探りながら進む。
 部屋がいくつかあり、中は大体空き部屋だった。

「宝箱があるぞ? これを開けたら、何か手に入るのだろうか……」
「待つんだよ~、それはミミックという宝箱型モンスターだから近づいたら食われるよ~」

:ミミックいた!?
:でも、スコップ師匠なら大丈夫な予感しかない
:それなw
:謎の安心感があるよね

「なら、燃やすか……〈炎の吐息〉」

 ボウっと俺の手から炎が飛び出し、ミミックをそのまま焼却する。

:スコップ師匠、そこは”汚物は消毒だ~”っていわないと
:それなw

 変な突っ込みをコメントから受けているんだが、そんなこといちいち気にしてはいられないだろう。

「探検隊もリアクションとか、興味を持たせる雰囲気出していたよねぇ~」

 前言撤回。今後から気を付けることにしよう。

「ミミックは何も出さないんだな……残念だ」

:師匠、ミミックを食べようとしているw
:この人は食べるほど強くなるからなぁ
:残念がるスコップ師匠がちょっとかわいい

「他の部屋を見に行こうか」

 何もない部屋を後にして、俺達は神殿内部の探索を続けていくのだった。
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