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早く、逃げましょう

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レミリアによるレミリアのための、逃走計画~

なんてアホなことを考えている暇ではない。

どうにかしてあの変態から逃げ出せねば。

うわぁーん!

私まだ自由に生きていたかったんだけど...

「人に見られながらトイレする趣味はないのでッ!」

シュッ!

レ ミ リ ア は 逃 げ 出  し  た

逃げ出したのはいいがどこに隠れよう...

あ!

この窓空きそうだ。

ガチャリ。

「空いた...」

ここから外に出よう。

「そっちにトイレはないぞレミリア」

ビクッ。

「ひぃっ!」

「人をお化けみたいに言うなよ」

陛下に見つかった。

私の人生詰んだかもしれない。

「じゃあ鬼ごっこは終了な。」

できれば...いや、絶対に捕まりたくなかった...



「にゃん!シャー!!」

私は再び猫の姿に戻り陛下を威嚇する。

こっちの方が自由が効くし人間の姿で何かされては堪ったもんじゃない。

それ以上近づけば引っ掻くぞと言わんばかりに片手をあげる。

「シャァーー!!」

「くくっ、やっぱり猫のレミリアも可愛い」

そうして笑顔のまま近寄ってくる。

これはあれだ。

子供の無邪気な鬼ごっこなんかじゃなくてR18Gのホラゲーの鬼だよ。

ヒィィィ!

「にゃんにゃぁーーー!!(怖いよぉー!)」

伸ばされた手を猫パンチする。

(ぺち)

そのパンチはあまりにも弱過ぎて音すらもならなかった。

陛下は手のひらをひっくり返す。

「ふっ...お手してるみたい。」

これは...私が犬だったら完全にお手の絵だ。

じゃないわっ!!

(ぺちん)

やっぱり音は鳴らなかった。

「にゃんにゃにゃぁーー!(なんでなのおーーー!)」



そしてそのあと音のならないぺちぺちを4回繰り返したあと、私はついに諦め陛下に抵抗することなくされるがままになっている。

陛下は私を膝に乗せ頭を撫で撫でしている。

「こんだけレミリアと近くにいるのにレミリアにエッチなことするの我慢してる俺ってだいぶ偉いよな。」

「にゃっ、にゃ!?(え、エッチ!?)」

まじか、普通にモフられてると思ってたけど、心の中でそんなこと考えてたのかよ!

やっぱ逃げた方がいいな...

ぎゅっ。

考えてることがさもわかるかのように抱きしめられる。

「逃げるなよ???」

「にゃいっ、(ひぃっ!)」





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