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二章 属性魔法学との対峙
41話 その男、研究室を開き弟子を取る。
記憶を取り戻すためにも、魔術の復興に精を出すと決めたその翌日。
俺はさっそく、行動へと出ていた。
新しく研究室を開いたのだから、生徒を集めなければならない。
そう考えたのだ。
授業を行った際、募集の告知を行う。
……といっても、最上級生(18歳)の研究室への加入は必須となっており、それらは期初の段階ですでに決まってしまっている。
そのため募集を行ったのは、15~17歳の三学年の生徒に対してだ。
「あの、アデル先生の指導を直接受けられるってさ」
「正直、面白そうだよね。あの人の授業、他の教授が教科書をただ読むだけなのと違って、説得力あるし惹きつけられるもんね」
……なんて。
一部からはこんな声も聞こえてくる。
中には、細かくどんな内容なのかと質問してくれた生徒もいた。
これは、そこそこの人数が集まるものだと期待していたのだけれど……
「……なんで、君がいるんだ」
「先生が研究室を開くにあたり、なぜ私が来ないと思ったのか知りたいくらいですよ。理事が研究室に所属することを阻む規定はありません」
「リーちゃん、まじじゃん。ま、ルチアはほんとに生徒だから関係ないんだけどさ」
来たのは、顔を知った二人。
しかも、今や理事職であるリーナがそのうちの一人ときた。
「もう少し集まると思ったんだけどな」
「あー、それならルチア、理由知ってるよ。他の教授が『あの研究室には決して行かないように』とかって授業の時に吹聴してたから。単位を与えない、とかは言ってなかったんだけど、みんな怖がっちゃったのかもね」
相変わらず、情けない真似をするものだ。
そういった学問とは関係のないお邪魔行為が品位を落としているということに気付かないのだろうか。
これを聞いたリーナもため息をつく。
「単位を落とす、とはっきり脅迫をしていない以上、裁けないのが厄介ですね」
「あぁ。大方、シモーニらの仕業だろうな」
若干、空気が暗くなる。
だが、ここでルチアが一つ手を叩いた。
「まぁまぁ、ルチアがいるじゃん? ルチア、意外と可愛くて、意外と天才だし一人いれば十分! ね?」
やたらと自信に満ち溢れたコメントであった。
ぱちっと片目を瞑って、笑顔を見せる。
が、無駄にどんよりしているよりはよほどいい。
それに実際、こじんまりと少人数で始められるのは、悪いことばかりじゃない。
「まぁそうだな。期待しているよ、ルチアーノくん。……それからリーナも、来てくれたからには指導させてもらうよ」
細やかに指導する分には、ちょうどいい。
「はーい。これからもっと期待させてあげる。先生の唯一の生徒としてね!」
「……ルチアーノさん。私もいることをお忘れなきよう」
「でも、リーちゃん先生は理事じゃん?」
「先生の前では時に生徒でもあるんですよ、私は」
……だから、リーナさん。本当都合いいね、その考え方。
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