「異端者だ」と追放された三十路男、実は転生最強【魔術師】!〜魔術の廃れた千年後を、美少女教え子とともにやり直す〜

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二章 属性魔法学との対峙

51話 魔力回復もお手のもの。

「先生は本当に一流の魔術師ですね。ここまで巨大化したアーマヅラすらも、赤子の手をひねるように倒してしまわれるなんて」
「アデル先生、ほんとすごすぎ!」

アーマヅラを倒し終え、後ろを振り返ると、リーナ、ルチアの二人がこちらへ駆け寄ってくる。

【吸収】の壁による防御もうまくいっていたらしい。
怪我などはなく、無事であることを確認して、俺はほっと息をつく。

それと同時に、治療すべき人間の存在を思い出した。

アーマヅラが暴れ散らしたせいで、辺りには瓦礫の山ができあがっていた。
その中から俺は【探知】で教師2人の居場所をさがす。

そうして見つけたのは、ぐったりと地面に倒れ込む彼らの姿だった。

屈んで確かめたところ、息はある。2人ともを失っているだけのようだ。
たぶん急激に魔力を吸われたことによるショック症状だろう。

「すぐに街の回復所まで連れて行きましょう」
「いや。運ぶのも簡単なことじゃないし、急いだ方がいい。ここは、ビアンコに任せよう」

俺は再び召喚の術式を書き、白の精霊を召喚する。

「あ、ご主人。また呼んでくれましたね。嬉しいかも♪」

と、歌うようにしながら現れた彼女だったが、その場にルチアを見つけてだろう。その長く白い髪の毛を逆立てた。

「あー、小娘! また、ご主人の隣にいるのですか」
「相変わらず口悪いなぁ。小さいのに。ろくな大人にならないよ」
「あなたにだけは言われたくありません……!」

ルチアとは、完全に水と油の関係だ。
すぐに言い争いが始まってしまった。

「……これが、先生のおっしゃっていた精霊。貴重な存在を見ました」

それをよそに、リーナがぼそりとつぶやく。
彼女には、精霊召喚に成功した旨だけを伝えていた。

ビアンコを見るのは、これが初めてのことだ。
しげしげと眺めた末に、

「ですが、彼女が本当に精霊なのですか。見た目はそれらしいですが、これではただの少女にしか思えません」

彼女らしく、正論でばっさり切り捨てる。

このままでは、ビアンコvsリーナという新たな火種を産んでしまいそうであった。

俺はビアンコとルチアを制して、さっそく白の魔素を提供してもらうこととする。
それを錠の形に固めて作ったのは、『魔力回復』錠。

アーマヅラに吸われた魔力を補うには、これが手っ取り早かった。自然と空気中から自分の属性の魔素を吸収できる。
まぁ魔力を持たない俺自身には使えない代物だが。

「とっても有益な精霊であるわたしにかかれば、易いことですよ」
「本当頼りっぱなしで悪いね」
「いえいえ、もらうものはもらってますよ。今日も素晴らしい血でした♡」

彼女の存在は、身内以外には極秘事項である。
俺はビアンコの召喚を解いてから、倒れている講師と教授の口元に錠剤を落としていく。

さすがの即効性だ。
先に錠剤を飲ませた講師の方がもう目を覚まして身体を起こした。
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