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第十四話
第14話 24
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ーアイクsideー
一方、アイク達は命からがら施設から脱出していた。
「ったく、勘弁してくれ。
施設ごと破棄とか、予測もつかなかったわ。」
「獣の親玉も随分とクレイジーなこった。」
年長二人はボロボロになりながらも、割と余裕そうにボヤいた。
アイクがチラリと後ろを見ると、グッタリとしたコーダとジュリがいた。
サヤを見つけられなかったのもあるだろうが、脱出の際にかなり疲労したようでグッタリとした表情をしている。
「疲れている中で悪いが、次に行くぞ。
まだ、間に合わない訳じゃ…。」
「ぁあああああ!」
シンミリした雰囲気を台無しにするような間抜けな絶叫が響いたと思ったら、“それ”はアイクに衝突した。
リーダーっぽい事を言おうとしたら、コレだ。
アイクは呆れ顔になってぶつかって来た者の襟を掴んでネコのように持ち上げる。
「…カナか。
花の乙女が、品位もない雄叫びは止めなさい。」
「おぉ、アイク殿。
ご無沙汰してます。
自分は兵器な…。」
アイクは、話の途中でカナの額を小突いた。
ブフッと、顔立ちの整っているカナに不釣り合いな声をだしてカナは話を止める。
「いい加減、そんな事を言うのは止めろ。
顔立ちが良いからって、それは許されねーぞ。」
「あ、それよりも…先生が!」
カナは、バッとアイクから離れて立ち上がる。
その瞬間に、アイクの姿が消えた。全員が驚くなか、瓦礫のほうからアリエスに肩をかして立ち上がるアイクの姿があった。
「…すまん、カナ。
間抜けな雄叫びでもあったら、助かるわ。」
「いいじゃねーか。
ちょっと痛い思いすれば、ラッキースケベが起こるんだろ?
意識を失った美女の体に触れる役得なんて早々ないぞ。
オッさんがやりたいくらいだ。」
変な言い回しは止めろと溜息をつくアイクを無視したグレーズは、アリエスとアイクに近づくとアリエスの様子を見る。
医者ではないが、応急処置位は難なくできるグレーズは強い衝撃による気絶と断定した。
「とっさにガードはしたんだな。
両手の怪我が酷いな。
しかも沢山攻撃された訳じゃないな…たった一発だけ。
殴られた後だ。
オッさんは、ヤングな頃に喧嘩に明け暮れてたからさ、鉄パイプ、拳、蹴りとかの打撃痕は断定できるさ。」
“心の3段”
グレーズは、アリエスの両手を右手で握るとアリエスの腕全体に光を灯した。
光が消えるのと一緒にアリエスの怪我も治っていった。
「ジュリ。
アリエス教授を比較的安全な場所、ニース様のいる拠点にまで運んでくれ。
ここで、アリエス教授を失う訳にはいかない。
カナも、ジュリの護衛を頼めないか?」
“体の1段”
ジュリは、静かに頷くと肉体強化をかけて拠点にまで向かう。
カナは、元気良く手を上げると肉体強化したカナに負けない速度で走り出した。
一方、アイク達は命からがら施設から脱出していた。
「ったく、勘弁してくれ。
施設ごと破棄とか、予測もつかなかったわ。」
「獣の親玉も随分とクレイジーなこった。」
年長二人はボロボロになりながらも、割と余裕そうにボヤいた。
アイクがチラリと後ろを見ると、グッタリとしたコーダとジュリがいた。
サヤを見つけられなかったのもあるだろうが、脱出の際にかなり疲労したようでグッタリとした表情をしている。
「疲れている中で悪いが、次に行くぞ。
まだ、間に合わない訳じゃ…。」
「ぁあああああ!」
シンミリした雰囲気を台無しにするような間抜けな絶叫が響いたと思ったら、“それ”はアイクに衝突した。
リーダーっぽい事を言おうとしたら、コレだ。
アイクは呆れ顔になってぶつかって来た者の襟を掴んでネコのように持ち上げる。
「…カナか。
花の乙女が、品位もない雄叫びは止めなさい。」
「おぉ、アイク殿。
ご無沙汰してます。
自分は兵器な…。」
アイクは、話の途中でカナの額を小突いた。
ブフッと、顔立ちの整っているカナに不釣り合いな声をだしてカナは話を止める。
「いい加減、そんな事を言うのは止めろ。
顔立ちが良いからって、それは許されねーぞ。」
「あ、それよりも…先生が!」
カナは、バッとアイクから離れて立ち上がる。
その瞬間に、アイクの姿が消えた。全員が驚くなか、瓦礫のほうからアリエスに肩をかして立ち上がるアイクの姿があった。
「…すまん、カナ。
間抜けな雄叫びでもあったら、助かるわ。」
「いいじゃねーか。
ちょっと痛い思いすれば、ラッキースケベが起こるんだろ?
意識を失った美女の体に触れる役得なんて早々ないぞ。
オッさんがやりたいくらいだ。」
変な言い回しは止めろと溜息をつくアイクを無視したグレーズは、アリエスとアイクに近づくとアリエスの様子を見る。
医者ではないが、応急処置位は難なくできるグレーズは強い衝撃による気絶と断定した。
「とっさにガードはしたんだな。
両手の怪我が酷いな。
しかも沢山攻撃された訳じゃないな…たった一発だけ。
殴られた後だ。
オッさんは、ヤングな頃に喧嘩に明け暮れてたからさ、鉄パイプ、拳、蹴りとかの打撃痕は断定できるさ。」
“心の3段”
グレーズは、アリエスの両手を右手で握るとアリエスの腕全体に光を灯した。
光が消えるのと一緒にアリエスの怪我も治っていった。
「ジュリ。
アリエス教授を比較的安全な場所、ニース様のいる拠点にまで運んでくれ。
ここで、アリエス教授を失う訳にはいかない。
カナも、ジュリの護衛を頼めないか?」
“体の1段”
ジュリは、静かに頷くと肉体強化をかけて拠点にまで向かう。
カナは、元気良く手を上げると肉体強化したカナに負けない速度で走り出した。
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