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プロローグ
プロローグ21
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砦内部は、薄暗く灯りは壁にかけてある松明だけが頼りだった。
とはいえ真っ暗なわけではないので、途中で地図を見るながら進むのも問題はない。
暗闇に松明の明かりだと、鉱山や東野の地下通路と似たような場所に感じる。
「こう、似た雰囲気の場所だと道を間違えそうで怖いのう。」
蓮はそう呟きながら、地図の確認を怠らないに砦を進む。
辺りを警戒しながら前進すると、何やら怒鳴り声が聞こえる。
おそらくは、護達が戦っているのだろう。
こちらに敵がいない事から、護達が囮の役目をしっかりとしているようだ。
山賊の切羽詰まった怒号を聞く限りだと、順調そうで助太刀はいらなさそうだ。
蓮はそのまま、先程の女の人に教えてもらった長の部屋に向かう。
途中、山賊の1人が大慌てで砦の奥に向かっている事から道はあっているようだ。
方向音痴の蓮は、道があっていることに胸を撫で下ろしながら山賊の後をついていく。
よほどピンチだったのだろう。
バレバレの尾行の蓮に気づきもしていない。
豪華な装飾の扉でピタッと止まり息を整え始めた事からここがゴールなのだろう。
蓮は、呼吸を整えている山賊を無理やり自分の方に体を向けさせると先程と同じように山賊の顎を殴る。
「案内ご苦労。」
スコーンと心地よい音と共に山賊は床に倒れる。
そして、すうっと息を大きく吸った後に豪華な装飾の扉を無造作に蹴り破った。
脚力に自信のある蓮の蹴りは、扉を山賊の長のまでで飛ばす。
どれどれ、ご尊顔でもみてみるかのぅ。
そんな軽い気持ちで、部屋の中に進み山賊の長の顔を見る。
「穏やかではないのぅ。
マロの城の平和を脅かす者は誰じゃぁ?」
砦でみた山賊達は、獣の毛皮で作った衣類を見にまとったお手本のような荒くれ者だったがこの男は違った。
護と同じように髷を結っており、それなりに良い着物を着ている。
そして顔は、女性が化粧したように真っ白だった
キャラ的な意味で嫌な予感を感じる蓮を他所に、山賊の長はゆっくりと座っていた椅子から立ち上がり刀を握った。
「たのもーぉ。
急な訪問に失礼致す、お前さんがここの主人でまちがいないな?」
「無礼者!
マロが〝矢島(やじま)〟と知っての行いか。
この地を収める領主であるぞ!」
蓮の問いに矢島は、ねっとりとした怒声で話す。
昔の貴族のようなマロマロしい話し方でもしたいのだろうか?
そもそも、矢島って誰やねん。
そんな諸々に困惑する蓮だったが、一つだけ頭に強く残った言葉があった。
〝領主〟。
この地を収めている者の話など聞いた事がなかった。
しっているのであれば、東の行動もこんなに早く行えるわけもない。
それに領土の境目があるわけでもなかっし…先日の襲撃の際に自分の名を名乗った宣戦布告もない。
何処かの武士が落ちぶれて、山賊の頭に成り下がったというところだろう。
「…どう言う理由であれお主を捕縛する。
大人しくしていれば、命は奪わないし手荒な真似もせん。」
「…やってみるがよい。」
抵抗する意思を見せた為に、蓮は矢島に向かって走り出す。
とはいえ真っ暗なわけではないので、途中で地図を見るながら進むのも問題はない。
暗闇に松明の明かりだと、鉱山や東野の地下通路と似たような場所に感じる。
「こう、似た雰囲気の場所だと道を間違えそうで怖いのう。」
蓮はそう呟きながら、地図の確認を怠らないに砦を進む。
辺りを警戒しながら前進すると、何やら怒鳴り声が聞こえる。
おそらくは、護達が戦っているのだろう。
こちらに敵がいない事から、護達が囮の役目をしっかりとしているようだ。
山賊の切羽詰まった怒号を聞く限りだと、順調そうで助太刀はいらなさそうだ。
蓮はそのまま、先程の女の人に教えてもらった長の部屋に向かう。
途中、山賊の1人が大慌てで砦の奥に向かっている事から道はあっているようだ。
方向音痴の蓮は、道があっていることに胸を撫で下ろしながら山賊の後をついていく。
よほどピンチだったのだろう。
バレバレの尾行の蓮に気づきもしていない。
豪華な装飾の扉でピタッと止まり息を整え始めた事からここがゴールなのだろう。
蓮は、呼吸を整えている山賊を無理やり自分の方に体を向けさせると先程と同じように山賊の顎を殴る。
「案内ご苦労。」
スコーンと心地よい音と共に山賊は床に倒れる。
そして、すうっと息を大きく吸った後に豪華な装飾の扉を無造作に蹴り破った。
脚力に自信のある蓮の蹴りは、扉を山賊の長のまでで飛ばす。
どれどれ、ご尊顔でもみてみるかのぅ。
そんな軽い気持ちで、部屋の中に進み山賊の長の顔を見る。
「穏やかではないのぅ。
マロの城の平和を脅かす者は誰じゃぁ?」
砦でみた山賊達は、獣の毛皮で作った衣類を見にまとったお手本のような荒くれ者だったがこの男は違った。
護と同じように髷を結っており、それなりに良い着物を着ている。
そして顔は、女性が化粧したように真っ白だった
キャラ的な意味で嫌な予感を感じる蓮を他所に、山賊の長はゆっくりと座っていた椅子から立ち上がり刀を握った。
「たのもーぉ。
急な訪問に失礼致す、お前さんがここの主人でまちがいないな?」
「無礼者!
マロが〝矢島(やじま)〟と知っての行いか。
この地を収める領主であるぞ!」
蓮の問いに矢島は、ねっとりとした怒声で話す。
昔の貴族のようなマロマロしい話し方でもしたいのだろうか?
そもそも、矢島って誰やねん。
そんな諸々に困惑する蓮だったが、一つだけ頭に強く残った言葉があった。
〝領主〟。
この地を収めている者の話など聞いた事がなかった。
しっているのであれば、東の行動もこんなに早く行えるわけもない。
それに領土の境目があるわけでもなかっし…先日の襲撃の際に自分の名を名乗った宣戦布告もない。
何処かの武士が落ちぶれて、山賊の頭に成り下がったというところだろう。
「…どう言う理由であれお主を捕縛する。
大人しくしていれば、命は奪わないし手荒な真似もせん。」
「…やってみるがよい。」
抵抗する意思を見せた為に、蓮は矢島に向かって走り出す。
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