性別多様性

夢遊 優

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#1 小学校前半期(小学1~2年)

#1-4 北海道旅行① 北海道へのグッドフライト

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目の前の大きなドローンに驚いていた「私」(一番)達が、ドローンに乗る時がついに来た。

「11番でお待ちの、『夢町・家中』様ー」
こちらで搭乗手続きをお願いします」 
アナウンスと共に、「私」達は持ってきた
「マイクロチケット」を取り出した。

「ピッピッピッ…。大人4名、子供2名の、搭乗手続きが、完了シマシタ…」
「私」と守、そしてそれぞれの「Lover」、「Sub lover」を合わせて、
合計6人の情報が読み込まれた。

「すごーい。飛んでるー」
「私」たち6人と、何名かの乗客を乗せ、
ドローンは空港へ飛び始めた。
空からの眺めはきれいで、とても気持ちよいものだった。山が多いこの地域では、
自動車や電車よりも、ドローンの方が便利なのだと、「Lover」が教えてくれた。
そして、空港に着いた。
とても静かな着陸だった。

ドローンから降りたら、次は飛行機への
搭乗手続きをして、ロビーで守と待っていた。
「景色がすごくきれいだったね。守」
「うん、すごくいい景色だった。でも今からまた、空を飛ぶんだ。今よりもっと高いところをだよ」

そして、ついに搭乗の時間。
さっきのようにチケットを出し、飛行機に乗り込んだ。
「ウゥウウン…ウウンッ!ウィーン…」
大きな音と共に、飛行機が動き出した。
機体が傾き、「フワッ」っという感覚が
「私」達を包む。
今日2回目の空の旅だ。
「皆様、本日は、こちらの飛行機をご利用いただき、誠にありがとうございマス。
フライト・アテンダントの、「サーバー」と、申します。
ドライバーは、オートパイロットの『ハイパー・ブレイン』です
サブ・ドライバーは、同じくオートパイロットの、『ハイパー・アシスター』で、ございます。何かございましたら、お気軽にお声掛けください。それでは、良い旅をお送り下さいマセ…」
しばらくすると、たくさんのロボット達が、飲み物や朝ごはんを持ってきてくれた。そして、「ワイヤレスイヤホン」を使って、映画を観ることが出来た。守の隣で!

「間も無く、この機体は着陸致しマス。
お席にかけ、シートベルトをして、お待ち下さい」
そして無事、お昼頃、飛行機は北海道に到着した。

北海道は「私」達の住む地域よりずっと寒く、「ペーパージャケット」がとても役立った。いや、なくてはならなかった。
これも新アイテムで、シャツのように薄いのに、中の温度を好きなように保てる。
冷たくも、暖かくもだ。
前に使った「フリーズクーラー」と同じで、ソーラーパネルで電力を作るので、
環境にもとても優しいと聞いた。

ホテルに到着した。ここでも手続きが始まる。ロボットスキー体験は明後日(あさって)だから、今日の夜と明日は、北海道をたくさん散歩するらしい。
ワクワクしながら手続きを終わらせて、荷物を預けた。「クローク・マシン」が、荷物を部屋まで運んでくれているらしい。

雪景色が広がる外を見て、とても感動したのを、今もまだ覚えている。
そしてこの後、「私」達は新しい「友達」を見つけることになるのだが、この時の「私」はやはり、そんなことを知らなかった。

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