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夢遊 優

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#1 小学校前半期(小学1~2年)

#1-7 北海道旅行終了! そして2学期の始まり

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お弁当を食べながら、守(まもる)と喋(しゃべ)っているうちに、リニアは駅に着いた。

「行くよー。一番(いちは)」「行くよー。守」
「Lover」たちが「私」たち2人を呼び、「私」たちはそれに応えるように駆けていく。そして駅を出て、「家中・夢町・射手・東堂(いえなか・ゆめまち・いるて・あずまどう)ファミリー」は、それぞれ家路(いえじ)についた。
今、「家中・夢町ファミリー」で、家に向かって歩いている。
「2人とも、旅行は楽しかった?」と、「私」の「Lover」が言った。「うん。楽しかった。」「僕も楽しかった。やっぱりロボットがすごかったなー」「うん。スキー、楽しかった。また、行きたい」「あら、一番、今帰ってきたばかりじゃないの」「でも、また行きたい。楽しかったから」「ふふっ。一番(いちは)ったら」

8月1日。家に着いた。
そして、8月15日。「私」は2学期に向けての準備を始める。
宿題は終わっている。9月から始まる2学期に向けて、いろいろな準備を始める。
まず、「トラベラーゴーグル」は、通信が上手くいくかの点検をする。家のテレビに「ワイヤレスコネクト」とかした。問題は無し。
次に、「タブレット端末」は、旅行に行く前に点検・修理に出しておいた。実は、少しタッチがやりづらかったんだ。修理してもらって、問題なく動くようになった。
そして、「デュアルブレスレット」と、「デュアルアンクレット」だ。この2つも、旅行中少しだけ「誤作動」があって、旅行終わり、点検・修理に出した。しっかりなおって昨日、帰ってきた。
さらに、「スーパーバックパック」も、動作チェックをした。締まりすぎないか、緩すぎないか、そのチェックをした。全く異常はなく、問題なく動いた。
それで、2学期の準備は終わった。

2学期が始まった。
「行ってきます」「行ってらっしゃい」
そうして、「私」は家を出た。そしてすぐ、守(まもる)と合流した。
「おはよう。守」「おはよう。いちは」
そんな会話をしつつ、「私」たちは学校に向かった。

学校に着いて、「私」と守は、「フリープログラミング」を始めた。今日は、ドローンへのプログラミングだ。2学期からのプログラミングは、これまでとは違う。「指示ブロック」というものを組み合わせていくのは、これまでと同じだが、これからのプログラミングは、自分でロボットに「センサー」をつけて、それぞれのセンサーへの「プログラム」をしていくのだ。「私」は最初、ドローンの上の部分に、上を向くように「タッチセンサー」を付けた。そして、「センサーが押された場合、ドローンは0.5秒間下降する」ように、プログラムした。これで、天井に当たってプロペラが壊れることを防げた。
それだけやって、この日のプログラミングの時間は終わってしまったが、2年前まで、センサーのプログラムは3年生くらいで出来るようになる内容であり、これを出来る「私」たちは、なかなかにすごい方だった。
そんなことも知らず、自分自身の進みの悪さに、「私」や守(まもる)を含む、クラスのほぼ全員が、とても悔しがっていた。

「さあみんな。おはよう」「おはようございます」
いつも通り、潤川育(うるかわいく)先生との、朝の会が始まった。
「さあみんな。そろそろ待ちに待った、運動会があるな」
そう。あと2ヶ月くらいで、秋の運動会があるのだ。

始業式の2週間後、運動会に向けて、練習が始まった。ダンス、徒競走、学校全体ダンスなど、いろいろな種目の練習をやっていく。練習の結果、どんどん上手になっていって、とても嬉しかった。

そして今は、運動会の前の最後の登校日の、金曜日である。
「みんな、ついに明日は本番だな。頑張っていこうな」そんな育(いく)先生の声に応(こた)えるように、みんな騒ぎ出す。
「私」と守は、それを見ながら、顔を見合わせていた。守の顔は、とても楽しみそうな顔。「私」の顔は、少し緊張している顔。それが、お互いの感想だった。自分ではしっかり見れない表情。
ついに明後日(あさって)が本番だということを、改(あらた)めて知った。「私」は緊張するとともに、少し興奮しながら、夜の眠りについた。




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