クリノクロアの箱庭

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第五十八話 人化アニカ

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「そう言えば、アニカを連れて来た時に、マルモが何か当たったって言ってたよね。あれ、なんだったの?」
「あ、それはね、リン兄さんが新しい女の人を連れてくるって夢をまた見たんです」
「またって、もしかして、リーカの時も?」
「うん。あの時はラナお姉ちゃ、、、ラナお姉さんが何かいきなり大きな声で同じことを叫んでたから、誰にも言わなかったけど、あの時もそう。直前のお昼寝で、リーカお姉さんが来るって夢で見てたの」

ふーむ。前にもこんなことがあったような。
マルモは何か夢でこれからの出来事を見るスキルでもあるんだろうか。
まだ、ステータスウィンドウが使えないからマルモ自身でも分からないんだよなぁ。

「あ、宝珠、出来たかな?」

黒くて見えなかった釜の中が、今は見えるようになっていて、中には透明なガラス玉のような物が一つだけ残っていた。

「これが?アニカを元に戻す、、、道具?」
「そう、だと思うんだけど、解析」


[解析結果] 1件
  人化の宝珠 真偽判定 97.2%
  人族へコンバートをする
  手に持ったまま「コンバート」とコールすると発動する


「うん。成功したね。これで戻せるよ」
「サッソク戻りたいデス!わたしがこれを使うデスカ?」
「それでいいんだろうか。ダミーさん化を無理にさせられた時はアニカは何もしなかったんでしょ?」
「ハイ。大人しくしてたら、もうこうなってマシタから」

まあ、アニカが使う分には問題ないでしょう。

アニカに人化の宝珠を持たせて、コールする言葉を教える。

「デハ、行きマスネ。コンバート!」

人化の宝珠の中心からピカーっと光り、、、はしないな。
何か黒いモヤのような物がデロデロ垂れてくる。
黒いモヤは下に落ちきる前にアニカにまとわりついてくる。
あまり、神々しさは無い。
むしろ、悪魔の儀式のようだ。
宝珠という名前とか、この透き通る玉の見た目から、もっとキラキラした効果で人化していくものだと勝手に思っていた。
モヤがアニカ全体を包み込み、もはやアニカがここに居るという事すら分からなくなるくらい真っ黒になっている。

「えっと。本体はあっちの世界だろうから、安心はしてるけど、一応聞くね?大丈夫?」
「アア、お兄サマ。温泉に入ってる気分デス。この国の温泉とても気持ちイイデスヨ!お外の景色見ながら入れてゴクラクデスヨ」
「なんの話しだよ。見た目に反して気分良さそうで何よりだけど」

数分後、モヤが少しずつ消えていく。
おお、アニカの姿がじわじわと見えて来そうだ。

「ああああ!!ちょっとご主人はこっち向きなさい!ブロンも目を瞑って!」
「あわあわ、着替え持ってきます!」
「なるほどね。むっつりリンの考えそうな事ね。これなら、うっかり見えてしまっても、文句は言えないって、そんな魂胆なのだわ」
「誤解だあ!だって、さっきまでのダミーさんの姿は、なんだか服みたいなの着てたじゃないか!」

アニカは無事、人族のアバターに戻っていたけど、どうやら何も身につけていなかったようだ。
ラナに首をグリンと反対に向けられたから、何も見えていない。何も。くっ。
リーカが自分の服を自室から急いで持ってきてくれたようで、僕とブロンが廊下で待機させられているうちに着替えていた。

「二人とも、もう、良いわよ」

ラナに呼ばれて部屋に戻ると、そこにはリーカの色々きつそうな服を着たアニカが立っていた。

「ドーモデス。アラタメマシテ、アニカデス」

あれ?さっきよりカタコト?
まあ、それにしても、こんな感じの子だったんだ。
見た目はマルブランシュ人っぽさのある、柔らかい雰囲気を持っていた。
身長は高めのだし、スタイルも良い、、、というかリーカが子供だから仕方がないと言うのもあるけど、ぱつんぱつんの服になっている。
レティの服を後で借りた方が良さそう。

「良かった、成功したね。これで、精霊の仕事に戻れそう?」
「ハイ!ゴロゴロの日々、、、じゃなくて、不安な日々はもう終わりデス!サッソクお仕事再開デス!エイッ!」

アニカが急に立ち上がり、両手を大きく上げると、、、、何も起きないな。

「今、何をしてるの?」
「久しぶりの我がアバターなので、伸びをしていマス。ついでに仕事もしてマス。仕事は座っていてもできマスけどネ」

あ、一応仕事はしてるのね。
あまりその格好で大きな動きはしない方がいいと思うな。
その、、、下手をするとボタンとか付け直す事になりそう。

どうやらアニカは風の精霊というのらしく、風の流れからマナの流れを読み取って、家や人にマナが悪影響を及ぼしている所を治したり、逆にマナを悪用している人がいないかを取り締まったりするお仕事なのだそうだ。

「おお?!この家にはどんよりしたマナが集まっているトコロがありマスネ。エット、アッチ!」

そう言うってアニカは家の中心に突き進んでいく。
この家にはエルツ族の家特有の懺悔室がある。

「ここデスネ。黒いマナが凝り固まってイマス」

そんなの分かるんだ。
ここは懺悔室だから、長年の懺悔が悪いマナとして積もっているのか。

「オゥ、これは、、、嫉妬のマナ、デスネ。ここ最近、何日かで一気に溜まったデス」

あ、そうなの。
昔から積もった物ではないの?

「この感じは女性デス。昨日とか今日くらいに、ここで負のマナを撒き散らしていたデスネ」

ふむ。誰のだ?
ラナやリーカの視線がフィアに向かう。

「何故、わたしを見るのかしら。わたしがリンに嫉妬をする訳ないでしょう?」
「誰もご主人の事だなんて言ってないわよ?」
「くっ、姉さん騙したわね!」
「フィアさん動揺して発言がおかしくなってますよ?」

アニカがペンを借りて、懺悔室の前にしゃがみ込むと、何かをカリカリ描き始めた。
いくつかの円を描き、その周りに文字だか模様だか区別が付かない物を書き入れていく。
これは魔法陣という奴だな。

「ヨシ。出来マシタ!これで、ここに溜まったお兄サマへの嫉妬のカタマリは1日あれば消えるでショー。フウ、もう安心デス」

僕への嫉妬って言っちゃったよ。
フィアが僕にかぁ。
そんな事あるはず無いと思うんだけどなぁ。

「とにかく、アニカはこれで、仕事復帰出来るね。今日中になんとかなって良かったよ。あ、でも、家は引き払っちゃったんだっけ?しょうがないなぁ。物件探しくらいは付き合ってあげるよ」
「ソ、ソンナー。セッカクこんな大きな家に住めそうだったノニー」
「そういう訳にはいかないよ。さっきまでは仕事も出来ず、お金も無いっていうから、仕方がなかったけど、働けるなら前みたいに何処か借りた方がいいと思うな。あ、餞別に敷金礼金くらいは僕が出してあげるよ」

アニカは別に僕に好意を持ってここにきた訳じゃないんだから、少しでもフィアの機嫌が良くなる方向に仕向けたい。
多分、嫉妬とかじゃなくて、人が急に増えてエルツ族の事を家の中でも隠さないといけなくなるからストレスになっているんだよ、きっと。
リーカにもエルツの事を話した方がいいと思うしね。

「ちょっと、ご主人!少し冷たいんじゃないの?しばらくここで良いんじゃないの?」
「ウウウッ。わたし、お兄サマに嫌われてるデスカ?」
「そ、そうではないよ!嫌ってないし、冷たくしてる訳じゃなくて、、、アニカは会ったばかりの僕とかと一緒に住むのは嫌じゃないのかな?」
「わたし、お兄サマ大好きデス!だから一緒に住みたいデス!」

待ってくれ!そんな素振り無かったじゃん!
なんかこう、それって、ここに住みたいから無理に言ってるんじゃん!
ああもう!さっきまで、アニカが僕に興味無さそうにしてたから、和やかな雰囲気だったのに!

「ここに住むのには資格がいるのを知らないのかしら。ここはリンの家族だけが住めるの。リンの家族になるには、リンと共に死線を潜り抜けた者だけがなれるのよ」
「ソ、ソウだったのデスカ。わたし、お兄サマの事はお兄サマと思っているのデスガ、家族では、、、無いのでショーネ。わたしは、お兄サマと共に戦ってはいまセンから」

え?そうなの?
そんなルールあったっけ。

「分かりマシタ。今はここを出て行きマス。デモ、いつかお兄サマと一緒に戦って、必ずここに戻ってキマス!」
「そう。でも、リンと共に戦うのは並大抵の事では出来ないわ。だから、早々に諦めることね、、、、何故、あなたはわたしの足元に魔法陣を描いているのかしら」
「ハッ!仕事柄、悪しきマナを見ると体が勝手に浄化の魔法陣を描いてしまいマスネ」


街を歩いている。
僕とリーカとアニカだ。
エルツチームはあまりブラブラ出歩くのは控えているからお留守番だ。

アニカの住まいを探しに来ている。
結局、アニカは別の所に一人で住む、という事に話が落ち着いた。
ちょっと追い出した感じがして、アニカに悪い気がする。
せめて、少しでも良い物件を探してあげよう。

「どこか良い所ないですかね~。風呂トイレ別が良いと思うですよ~」
「リーカさん。わたしの為にありがとうございマス。早くお兄サマと一緒に戦って、あの家に戻りたいデス」

言葉だけだと物騒な家に聞こえなくもない。
アニカは精霊なんだから仕事もあるし、僕は学校だし、もう滅多に会うことも無いんだろうな。

良い物件が無いか探して歩き回っていると、少し先の広場が騒がしい。
何だ?お祭りか?
行ってみると、広場で人形がクルクル踊っていた。
ダミー君とは少し違って木製だし、関節は球状の物で繋がっていた。
それが、3体、糸も棒も何も付いていないのに、独りでに動き回っている。

「わあ。凄いですね。魔法で動かしてるんでしょうか」
「それにしては、滑らかだね。あんな動きを魔法で制御できるんだろうか」
「違いマス!あれは、精霊デス!」

え?精霊?人形だよ?
さっきのアニカみたいに半人形半精霊って状態なの?

「アバターに人形族を選んでいるんデス。わたしも人形族にさせられてマシタけど、慣れるとあんな動きができるんデスネ」

やっぱり人形族っているのか。
そして、あんなにグリングリン動く種族なのか。
腕とか脚が反対に曲がっても平気なんて、慣れても出来ないよ。

「あれ、人形族の見た目だけど、中身は精霊なんだ。じゃあ、あれって何かのお仕事中?」
「ムー。そうは見えないデスけど、、、。ゴクヒ任務カモしれないデスネ」

大道芸みたいな事をしてるから、おとり捜査とか、あ!ここで何か密輸品の売買が有るという情報を掴んだから、張り込んでるとか?

「面白いですね。もうちょっと近くで見ましょうよ!」
「わ、リーカ、分かったから、小指だけ掴んで引っ張らないで!痛い痛い!リーカ、レベル高いんだから結構痛い!」
「お兄サマ!あの精霊、何かおかしいデス!」

ん?
3体の人形が一斉にこちらを向いた。
人形には目がある訳では無いのにジロッと見られている感じがする。
クネクネ手足が動き回っているのに、顔、というか目線がバチッと僕達に向いてそこだけ動かない。
怖いよ。

「あの、、、何だか近付いて来てません?」
「そう言われるとそんな気もする、、、かな?」

いや、本当に近付いているよ、これ。
お互い手を伸ばせば届きそう所まで来ていた。

そこで、人形達は3体とも急に固まってしまった。
何だ。これも芸の内なのか?
真ん中の1体が首を少し動かす。
それが何故かニヤッと笑った動きに見えた。

横の2体がザッと動き出す。
こっちに来るのでは無く、横飛びをして、この芸を見ていた観客の側まで一気に近付く。
手首から先がガクンと折れ曲り、中から剣が飛び出す。

「なっ!やめろ!」

その2体は観客目掛けて腕から生えた剣を振り下ろす。

「きゃああああ!!」
「うわああ!斬られた!」

何をしてるんだ。
突然の事で頭がうまく働かない。
人形2体は逃げ惑う観客を追いかけ、次から次へと斬っていく。
ダメだ!止める!

「やめろお!」

ギベオンソードをストレージから出して、観客を襲う1体の人形の腕を斬り落とす。
右腕が無くなるとその人形は左腕からも剣を出して、再び観客を追い始める。
くそっ!
左腕も斬り落とし、動けないように脚も斬る。
人形だからって、中に人は居るんだから痛いだろう。
血も出ないし、斬った所も木の断面だから、おかしな気分になる。
人を斬って気分が悪くなるのに、見た目は木を切ってるだけに見える。

でも、放っておいたらどんどん犠牲者が増える。
1体は無力化したから、もう1体だ。
あ、リーカとアニカが、客を襲っていたもう1体を組み伏せていた。
人形は動かなくなっていたから、あれで問題ないだろう。

それを見てホッとしていたら、真ん中にいた人形がやはり剣を両腕から出して僕に襲いかかって来ていた。
安心して力を抜きすぎていた。
二刀流の剣に腹と右肩を斬られる。

「ぐうっ!」

治している暇はない。
というか、この人形早い!
さっきから最大戦速で動いているのに、相手が一向に遅く感じない。
むしろ僕より早く感じる。

レベルが僕より上なのか?

「ファッケルの火!」

人形の顔を狙った火の魔法も首を軽く動かすだけで避けてしまう。
ダメだ、牽制にもならない。
さっきの2体はリーカ達でも倒せる奴らだったのに、こいつだけ異様に強い。
僕より強い奴なんて初めてだ。

2本の剣が僕を斬っていく。
1本をギベオンソードで躱しても、もう1本が反対からやって来る。
相手に隙が無さすぎる。
こっちから攻撃しようとしても、どちらかの剣に阻まれて木の体まで届かない。
しかも、その間にもう1本の剣が僕に届いてしまう。

「ぐわっ!」

右手に剣が刺さり、ギベオンソードが後ろに飛んでいく。
まずい、このままだと剣を捌く事が出来なくなる。

「ファッケルの火!ファッケルの火!」

木だから火の魔法が効きそうだけど、当たらない!
当たらなければ、弱点だろうと何だろうと関係ない。

「リーンハルト君!」
「ダメだ!リーカは下がって!」
「でも!でも!」

レベル8の僕でこの力の差があるんだ。
レベル5のリーカだと、何もする事が出来ずに倒される。

「アニカもこっちに来ちゃダメだ!」

さっきまで人形を押さえ込んでトドメをさしていた筈のアニカの姿が見えない。

目の前の人形は片腕だけで攻めて来る。
くそっ。舐めてやがる。
もう片手でも余裕で倒せるぜって表情が見えて来そうだ。
代わりに軍で支給されている普通の短剣をストレージから出して応戦するけど、この人形の剣は硬くて、すぐに刃こぼれし始める。

どうするか。こんなのに勝てるとは到底思えない。

「お兄サマ!」

僕の真後ろからアニカの声がする。
その瞬間、アニカが何をしようとしているか、いや、僕と何をしようとしているか、何故か分かったような気がした。
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