朝目覚めたら横に悪魔がいたんだが・・・告白されても困る!

渋川宙

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第26話 平和に楽しく!

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 腹が満たされ、ようやく気分が落ち着いた奏汰は、食った食ったと腹を擦った。しばらくフライドチキンは見たくない。
「凄いな。人間とは思えないいい食いっぷりだ」
「うん」
 一方、サタンの賞賛に素直に頷いちゃうルシファー。だって、フライドチキン二十五個だぞ。一体あの細い身体のどこに収納されたんだ。
「食後のコーヒーでございます」
「ありがとう」
 しかも奏汰は普通にコーヒーまで飲み始めた。意外にも奏汰は痩せの大食いだったらしい。
「あの胃袋を満足させるのは大変そうだ」
「ううん。でも常にがっつりメニューがいいって感じでもないし」
「そうか。たまにあれだけ食うってことか」
「みたいです」
 優雅にコーヒーを飲む奏汰に、悪魔二人は今後の夕食の相談を思わずしちゃっていた。何だか論点がずれている。
「奏汰、明日はサタン城に来ませんか? 我らの仕事も是非知ってもらいたいですし」
 そんな中、ベルゼビュートが奏汰をお誘い。ルシファーの屋敷の中だけでは飽きてきただろうというわけだ。
「ああ、いいな。ルシファー、お前も来い」
「ついでに仕事をしていけと言われないのならば」
「なんでお前は商売出来るのに事務仕事を嫌がるんだよ」
「嫌ですよ。地味だし。天使時代でうんざりです」
「ちっ、やる気がないだけだろ」
 ルシファーの心底嫌そうな顔に、奏汰は事務が苦手なんだと新たな発見だ。
 というより、悪魔が真面目に事務仕事っていうのが想像できないか。しかし、話の流れからしてサタンもベルゼビュートも事務仕事をしているご様子。
「してるぞ。ちゃんと魔界の住民サービスを行っているんだからな」
「なにその平和な感じ」
 住民サービス!? 悪魔が悪魔に対して!
「昔は天界とバトったり、人間界に干渉して遊んだりしてたけど、今の時代はナンセンスだからなあ。悪魔界も平和にいきたいわけだよ。となれば、この場所を楽園にしていくしかないだろ」
「ま、マジっすか」
 胸を張って主張するサタンに、そういうノリなのと奏汰はビックリ。
「マジだよ。大体、今の世の中、人間の方が危ないし。戦争なんてさせたら地球が滅んじゃうレベルだぞ。神でもやらねえよ。あいつら最後の審判なんてどうでもいいって思ってんだから。となると、平和が一番」
「はあ」
 まさか悪魔から平和を諭される日が来ようとは。奏汰はビックリしすぎて返事が曖昧だ。
 でもまあ、人間が危ないってのは解るね。科学力に物を言わせているわけだし。
「奏汰。ここに永住しても決して不便はありませんよ。我々は日々、平和に楽しくをモットーにしていますから」
 にこっとベルゼビュートに付け加えられ、確かにデメリットはなさそうだなと奏汰も言いくるめられてしまうのだった。
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