朝目覚めたら横に悪魔がいたんだが・・・告白されても困る!

渋川宙

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第85話 三人の過去が凄すぎる件

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 魔界でまった~りしていると、自分って何やっているんだっけと謎になってしまう。
 横にはニコニコ笑顔のルシファー。寛ぐサタンとベルゼビュート。
 これだけでも凄いのに、自分は悪魔に影響されなくて、しかも悪魔に歓待されてしまうらしい。
「はあ、人生って何が起こるか解らないなあ」
 ガブリエル騒動のおかげで、奏汰は改めて現状を把握。これってとんでもないじゃんと気づく。
 ううん、ガブリエル。あいつも凄い天使なんだよなあ。
 奏汰は紅茶を啜りつつ、こちらも改めて思う。
 四大天使が目の前に降臨してたんだぜ。そして散々バカ扱いしたんだぜ。
 ホント、人生って何があるか解らない。
「あっ、そう言えばさ。ガブリエルってお前に顔が似てたな」
 奏汰はガブリエルのことを考えていて思い出した。一番最初、顔を見たときにそっくりでビックリしたものだ。
「ああ。それは俺様が美しいからだ」
 しかし、ルシファーからは真面目に答えているとは思えない答えが返ってくる。
「おい」
「いや、だって、俺様ってかつて天使長だから。天使のみんなが憧れる存在だったんだぞ」
 適当なことを言うなとツッコんだら、意外とまともな答えが返ってきた。
 ああ、そうか。こいつ悪魔だけど正確には堕天使なんだ。
「ってことは、ガブリエルはお前に憧れて顔が近づいたってこと」
「イエス。ああ、昔のガブちゃんは可愛かったのになあ。まあ、今日の項垂れているところは可愛かったけど」
「色々ツッコミどころがあるんだが、ガブちゃん?」
 とんでもないあだ名だなと、奏汰は呆れる。
「いいじゃん。あいつのあだ名、今までバカだったんだぜ」
「いや、どんな格上げの仕方だよ」
 色々とおかしくねえかと、奏汰は呆れてしまう。
「まあ、バカだよな。伝言係だから仕方ねえよ」
 さらにサタン、何のフォローにもなっていないことを言う。
「で、伝言係って」
「いや、だって、マリアにキリストが生まれるぜって言いに行ったり、ヨハネに予言を伝言してるし」
「・・・・・・」
 サタンからすれば、聖書に描かれる神秘もただ伝言。
 いやはや、さすがは悪魔様。
「まあ、キリスト教って迷惑ですから」
 でもってベルゼビュートのとんでもない一言。
「べ、ベルゼビュートさんってそういえば」
 元天使の堕天使じゃないよなと、奏汰は今更そこを訊く。
「ええ。異教の神でした」
「あ~」
 なるほど。そりゃあ、キリスト教迷惑って言いたくなるか。
 要するに、一神教の導入のせいで神の地位を追われた立場の人。
 そういえば、温泉に入っている時も似たような話になったっけ。
「そう考えると、ここにいるのは元天使長に元熾天使に、元神様。なにこれ、凄すぎない!?」
「そうだな」
「うん」
「そうですね」
 魔界って、だから平和なんですよ。
 ベルゼビュートにそう続けられ、奏汰はそうですね、と素直に頷くしかないのだった。
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