1 / 1
これが私の生きる道
しおりを挟む
キンコンカンコン~
教室のチャイムが授業の終わりを告げる。
「じゃあ、今日はここまで。きちんと内容をノートに写しておくこと!」
先生が言い終わると同時に委員長が間もに入る。
「起立、礼ー」
(…てか、いつも思うんだけどそのベテランのお笑い芸人コンビみたいなテンポの良さは何?)
私は苦笑して、ふと顔を伏せた。
(…あぶないあぶない、ニヤついた顔とか見られたら最後だよね)
アクビを隠すフリで表情を隠す。うん、いつもの事。
短いホームルームも終わり、昇降口まであと少し。(今日は誰とも話さなかったなー。ま、いいけど)
などとぼんやり歩いていたら、誰かが話し掛けてきた。
「弥生~、一緒に帰ろ?」
厶厶…私の高校生活でもここまで親しく名前を呼んでくるのは一人しかいない。
ゆっくり振り返ると、声の主【宮内恵美】だ。
「うん」
そう言って私達は昇降口で靴に変え、帰路についた。
「しっかし、弥生って学校じゃホント目立たないよねー?」
少しオレンジがかった空気の中で恵美が聞いてくる。
「はぁ…もう、知ってるくせに…」
私はしまらない笑顔で笑ってみせた。
(こんな表情を見せられるのはこの世で4人しかいない。即ちおばあちゃん、お母さん、幼稚園の時の先生と恵美、かな…)
「あららー、【冥界の芳香】ともあろう御方が?」
おどける恵美に私は人差し指をスッと出して制止させた。
「【冥界の芳香】冥界の芳香を出すな」
そう言うと私はプイ、と横を向く。まあ、向かなくてもいいんだけどね…
「怒らない、怒らない。オンラインじゃ黙ってても人が寄ってくるのに…もったいないよぅ」
教室のチャイムが授業の終わりを告げる。
「じゃあ、今日はここまで。きちんと内容をノートに写しておくこと!」
先生が言い終わると同時に委員長が間もに入る。
「起立、礼ー」
(…てか、いつも思うんだけどそのベテランのお笑い芸人コンビみたいなテンポの良さは何?)
私は苦笑して、ふと顔を伏せた。
(…あぶないあぶない、ニヤついた顔とか見られたら最後だよね)
アクビを隠すフリで表情を隠す。うん、いつもの事。
短いホームルームも終わり、昇降口まであと少し。(今日は誰とも話さなかったなー。ま、いいけど)
などとぼんやり歩いていたら、誰かが話し掛けてきた。
「弥生~、一緒に帰ろ?」
厶厶…私の高校生活でもここまで親しく名前を呼んでくるのは一人しかいない。
ゆっくり振り返ると、声の主【宮内恵美】だ。
「うん」
そう言って私達は昇降口で靴に変え、帰路についた。
「しっかし、弥生って学校じゃホント目立たないよねー?」
少しオレンジがかった空気の中で恵美が聞いてくる。
「はぁ…もう、知ってるくせに…」
私はしまらない笑顔で笑ってみせた。
(こんな表情を見せられるのはこの世で4人しかいない。即ちおばあちゃん、お母さん、幼稚園の時の先生と恵美、かな…)
「あららー、【冥界の芳香】ともあろう御方が?」
おどける恵美に私は人差し指をスッと出して制止させた。
「【冥界の芳香】冥界の芳香を出すな」
そう言うと私はプイ、と横を向く。まあ、向かなくてもいいんだけどね…
「怒らない、怒らない。オンラインじゃ黙ってても人が寄ってくるのに…もったいないよぅ」
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる