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第9.5章 失った過去
第?話 弱き頃
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===ユウキ視点========================
小学校の入学式から半年。
小学校という新しい環境にも慣れたけど、未だに友達は1人もいない。けど、寂しくも辛くも無い。だって、学校が終わったら大好きなお姉さんに会えるから。それだけが僕の活力になっていた。
「おーねぇーさーんー!今日も来たよっ!!」
僕はもう見慣れた木の扉を勢い良く開ける。勢いが良すぎて回転した先の壁に当たって大きな音が出たけど、お姉さんはそんな事を気にする筈もない。
僕は部屋のあるじを探すために、背伸びをして部屋の中を見渡すけど、部屋のあるじは居なかった。
「………まだ帰ってないのかな?……」
部屋の右側に縦に置かれた木製の長机があり、そこに向かい合うようにしてある木製の椅子の外側に腰掛ける。
お姉さんは綺麗好きだから、木が腐った時に現れる黒いもの以外は汚れ一つ無い。僕から見える部屋の左側に置かれた敷布団はもともとここにあった物らしく、相当汚れていた筈なのに今は真っ白だ。
今日は家にランドセルを置く時にお母さんに6時には帰るように言われているから、早くお姉さんが帰って来ないとお話や遊びが出来なくなる。
左手首に付けたキャラものの腕時計は5時を示していて、あと1時間しか無い。
「………まあ、怒られても良いかな……」
僕は親の言いつけよりもお姉さんに会いたい気持ちが収まらず、手首に付けた腕時計を置いてお姉さんの布団に入った。
入った途端、お姉さんの優しくて甘い匂いが鼻に気持ち良く入って来るのと同時に耐え難い睡魔が押し寄せて来た………。
「ーーぃ」
遠くから声が聞こえる。体も揺すられているみたいだ。それを意識した途端に、身体中の感覚が回復して来る。そして、回復した聴覚が捉えたのは聞き慣れた怒鳴るような声だった。
「起きなさい!!」
「ん?んん~~んぅ」
いつもなら簡単に眠気を飛ばすお母さんの声が、今は普通の怒鳴り声のように聞こえる。
僕は体を起こし、目を擦る。そのあと、辺りを見渡すと、外から強めの光で照らされたお姉さんの部屋に心配そうに見つめるお母さんとお父さん、お姉ちゃんが居た。
「…………あれ?……どうしてここに?……」
家族に呟くように言った瞬間、お母さんが抱きついて来る。背中越しにすすり泣く声が聞こえ、目の前では安堵するかのようにゆっくりと溜息を吐いたお父さんと涙を浮かべながら『良かった、良かった!』と呟くお姉ちゃん。
訳も分からず戸惑っていると、立ち直ったらしいお母さんが僕の手を掴んで立ち上がった。
「……さぁ、早く家に帰りましょ。あんまり長く居ると誘拐犯が帰って来るかも知らないから」
そう言うと、強引に僕の手を引っ張って強い光が入って来ている扉へと向かうお母さん。その後ろにはお父さんとお姉ちゃんが付いてくる。
このままじゃ、お姉さんに会えずに帰されると思い、全力でお母さんの手を払い、その場に立ち止まる。僕が立ち止まった事でみんなが立ち止まった。
「………お母さん、もう帰るの?」
「…何言ってるの?あなたは誘拐されたのよ?怖い事をされない内に早く逃げないとーー」
「あぁぁ~~!?なんだこりゃ?箱か?」
お母さんの声を遮ったのは若い男の声。僕より年上で、お母さん達より年下の、いわゆる高校生辺りの声だ。
その声を聞いた途端、本能的に悟った。ヤバイ人だ。多分、殺されるっ!!
僕の感覚的にお姉さんが戦っていた男によく似ている雰囲気の男が扉のすぐ先に居る。真っ先に行動したのはお母さんだった。
「あなた誰っ!?」
なんとお母さんは扉の先へ行ってしまった。扉からは依然、眩しい光が出ているから、お母さんの姿は見えない。僕は危険な男のところへ行くお母さんを止められなかった。僕はへたり込んでしまい、ただ耳だけを働かせた。
「あぁぁ?何でこんなところに人間が居る?邪魔だな」
「あなたが誘拐犯ですね!警察に通報ーー」(グシャリッ!!)
お母さんが言い終わるより前に聞こえて来たのは何かが潰れたかのような音。それ以降、全くお母さんの声が聞こえず、水を踏むかのような音のみが聞こえる。
僕の視界は扉に釘付けで、誰が来るのかをただ見つめ続けていたら、急に視界が暗くなった。そして、目の前には恐怖で怯えるお姉ちゃんがいる。背中に腕のようなものが感じられる事から、お姉ちゃんが僕を抱き寄せていた事に気付いた。
「あぁぁ?まだ居るのかよ。しかも人間だけ」
「……頼む。金なら払ーー」(グシャリッ!!)
またしても、お父さんが言い終わるより前に何が潰れるかのような音。その音が鳴った瞬間、お姉ちゃんは涙を流し、僕をさらに強く抱き締めた。それこそ痛いほど。
「………お姉ちゃん、どうしたの?」
僕は顔を上げてお姉ちゃんの顔を真正面に見た瞬間、お姉ちゃんの顔が消え、代わりに顔に赤い液体が勢い良く付いた。
訳が分からず、手をほほに当てる。そこには真っ赤な血が付いていた。
「………っ!!??あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
全てを悟った。お母さんもお父さんもお姉ちゃんも、男に殺された事を。目からは涙が溢れ、首から上が無くなったお姉ちゃんに抱き着く。そうしないと何かが壊れる気がしたから。
背中越しから聞こえる嘲笑うかのように笑う声。顔は見えないけど、きっと最低な奴に決まってる。けど、そんな最低な奴と戦えるほどの力も無い。僕はただ、泣くしか無かった。
「あ~あ、笑った笑った!じゃあ、もう死ねよ」
(ドシュッ!!ドゥゥン!!)
今から殺される事を覚悟して、歯を食いしばっていたのに、聞こえてきたのは何かを貫く音と何かが爆発したような音。
僕は頭を上げる。そこには胸に大きな穴がある男とその穴の中心に剣があった。少し金色の装飾がされたその剣は見間違える事が無い、お姉さんの剣だった。
「…………ごめんね、助けられなかった……」
あれから全ての死体を片付けたお姉さんは、ずっと僕を抱き締めている。いや、抱き締めてくれている。
お姉さんに抱き締められ、落ち着いて来た心の中は、家族を殺した男に対する強い憎しみと無力な自分への怒り。僕は自然とお姉さんに嘆願していた。これからの人生を狂わす事になったとしても、後悔はしないであろう願いを。
「………僕に力をくださいっ!あんなやつを殺せる程のっ!絶対的な力をっ!僕にぃっ!!!」
お姉さんは、僕を一旦離すと、僕の頭に手を当てた。お姉さんの顔はどこか悲しげだけど、決意をした目をしている。
「……………分かったわ。けど、もう引き返せない。この力は魂に刻まれ、来世でも消える事は無い。………ごめんなさい。こんなかたちであなたを利用する……!」
手に光が灯り、胸が内側から熱くなってくる。そして、薄れゆく意識の中で、女性の声がはっきりと聞こえた。
『………………あなたが私の………』
あれから、僕の面倒はお姉さんが見てくれ、同時に力をつけるための修行もした。
教えて貰ったのは二つ。剣を作ったり、腕に剣のように硬い光を纏う"ブレイド"と格下の相手の記憶や物を破壊できる"ブレイク"を教えてもらった。
そして、色々と落ち着きを取り戻し、それなりに力がついた小学二年生の時、お姉さんは突然、居なくなった…………。
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小学校の入学式から半年。
小学校という新しい環境にも慣れたけど、未だに友達は1人もいない。けど、寂しくも辛くも無い。だって、学校が終わったら大好きなお姉さんに会えるから。それだけが僕の活力になっていた。
「おーねぇーさーんー!今日も来たよっ!!」
僕はもう見慣れた木の扉を勢い良く開ける。勢いが良すぎて回転した先の壁に当たって大きな音が出たけど、お姉さんはそんな事を気にする筈もない。
僕は部屋のあるじを探すために、背伸びをして部屋の中を見渡すけど、部屋のあるじは居なかった。
「………まだ帰ってないのかな?……」
部屋の右側に縦に置かれた木製の長机があり、そこに向かい合うようにしてある木製の椅子の外側に腰掛ける。
お姉さんは綺麗好きだから、木が腐った時に現れる黒いもの以外は汚れ一つ無い。僕から見える部屋の左側に置かれた敷布団はもともとここにあった物らしく、相当汚れていた筈なのに今は真っ白だ。
今日は家にランドセルを置く時にお母さんに6時には帰るように言われているから、早くお姉さんが帰って来ないとお話や遊びが出来なくなる。
左手首に付けたキャラものの腕時計は5時を示していて、あと1時間しか無い。
「………まあ、怒られても良いかな……」
僕は親の言いつけよりもお姉さんに会いたい気持ちが収まらず、手首に付けた腕時計を置いてお姉さんの布団に入った。
入った途端、お姉さんの優しくて甘い匂いが鼻に気持ち良く入って来るのと同時に耐え難い睡魔が押し寄せて来た………。
「ーーぃ」
遠くから声が聞こえる。体も揺すられているみたいだ。それを意識した途端に、身体中の感覚が回復して来る。そして、回復した聴覚が捉えたのは聞き慣れた怒鳴るような声だった。
「起きなさい!!」
「ん?んん~~んぅ」
いつもなら簡単に眠気を飛ばすお母さんの声が、今は普通の怒鳴り声のように聞こえる。
僕は体を起こし、目を擦る。そのあと、辺りを見渡すと、外から強めの光で照らされたお姉さんの部屋に心配そうに見つめるお母さんとお父さん、お姉ちゃんが居た。
「…………あれ?……どうしてここに?……」
家族に呟くように言った瞬間、お母さんが抱きついて来る。背中越しにすすり泣く声が聞こえ、目の前では安堵するかのようにゆっくりと溜息を吐いたお父さんと涙を浮かべながら『良かった、良かった!』と呟くお姉ちゃん。
訳も分からず戸惑っていると、立ち直ったらしいお母さんが僕の手を掴んで立ち上がった。
「……さぁ、早く家に帰りましょ。あんまり長く居ると誘拐犯が帰って来るかも知らないから」
そう言うと、強引に僕の手を引っ張って強い光が入って来ている扉へと向かうお母さん。その後ろにはお父さんとお姉ちゃんが付いてくる。
このままじゃ、お姉さんに会えずに帰されると思い、全力でお母さんの手を払い、その場に立ち止まる。僕が立ち止まった事でみんなが立ち止まった。
「………お母さん、もう帰るの?」
「…何言ってるの?あなたは誘拐されたのよ?怖い事をされない内に早く逃げないとーー」
「あぁぁ~~!?なんだこりゃ?箱か?」
お母さんの声を遮ったのは若い男の声。僕より年上で、お母さん達より年下の、いわゆる高校生辺りの声だ。
その声を聞いた途端、本能的に悟った。ヤバイ人だ。多分、殺されるっ!!
僕の感覚的にお姉さんが戦っていた男によく似ている雰囲気の男が扉のすぐ先に居る。真っ先に行動したのはお母さんだった。
「あなた誰っ!?」
なんとお母さんは扉の先へ行ってしまった。扉からは依然、眩しい光が出ているから、お母さんの姿は見えない。僕は危険な男のところへ行くお母さんを止められなかった。僕はへたり込んでしまい、ただ耳だけを働かせた。
「あぁぁ?何でこんなところに人間が居る?邪魔だな」
「あなたが誘拐犯ですね!警察に通報ーー」(グシャリッ!!)
お母さんが言い終わるより前に聞こえて来たのは何かが潰れたかのような音。それ以降、全くお母さんの声が聞こえず、水を踏むかのような音のみが聞こえる。
僕の視界は扉に釘付けで、誰が来るのかをただ見つめ続けていたら、急に視界が暗くなった。そして、目の前には恐怖で怯えるお姉ちゃんがいる。背中に腕のようなものが感じられる事から、お姉ちゃんが僕を抱き寄せていた事に気付いた。
「あぁぁ?まだ居るのかよ。しかも人間だけ」
「……頼む。金なら払ーー」(グシャリッ!!)
またしても、お父さんが言い終わるより前に何が潰れるかのような音。その音が鳴った瞬間、お姉ちゃんは涙を流し、僕をさらに強く抱き締めた。それこそ痛いほど。
「………お姉ちゃん、どうしたの?」
僕は顔を上げてお姉ちゃんの顔を真正面に見た瞬間、お姉ちゃんの顔が消え、代わりに顔に赤い液体が勢い良く付いた。
訳が分からず、手をほほに当てる。そこには真っ赤な血が付いていた。
「………っ!!??あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
全てを悟った。お母さんもお父さんもお姉ちゃんも、男に殺された事を。目からは涙が溢れ、首から上が無くなったお姉ちゃんに抱き着く。そうしないと何かが壊れる気がしたから。
背中越しから聞こえる嘲笑うかのように笑う声。顔は見えないけど、きっと最低な奴に決まってる。けど、そんな最低な奴と戦えるほどの力も無い。僕はただ、泣くしか無かった。
「あ~あ、笑った笑った!じゃあ、もう死ねよ」
(ドシュッ!!ドゥゥン!!)
今から殺される事を覚悟して、歯を食いしばっていたのに、聞こえてきたのは何かを貫く音と何かが爆発したような音。
僕は頭を上げる。そこには胸に大きな穴がある男とその穴の中心に剣があった。少し金色の装飾がされたその剣は見間違える事が無い、お姉さんの剣だった。
「…………ごめんね、助けられなかった……」
あれから全ての死体を片付けたお姉さんは、ずっと僕を抱き締めている。いや、抱き締めてくれている。
お姉さんに抱き締められ、落ち着いて来た心の中は、家族を殺した男に対する強い憎しみと無力な自分への怒り。僕は自然とお姉さんに嘆願していた。これからの人生を狂わす事になったとしても、後悔はしないであろう願いを。
「………僕に力をくださいっ!あんなやつを殺せる程のっ!絶対的な力をっ!僕にぃっ!!!」
お姉さんは、僕を一旦離すと、僕の頭に手を当てた。お姉さんの顔はどこか悲しげだけど、決意をした目をしている。
「……………分かったわ。けど、もう引き返せない。この力は魂に刻まれ、来世でも消える事は無い。………ごめんなさい。こんなかたちであなたを利用する……!」
手に光が灯り、胸が内側から熱くなってくる。そして、薄れゆく意識の中で、女性の声がはっきりと聞こえた。
『………………あなたが私の………』
あれから、僕の面倒はお姉さんが見てくれ、同時に力をつけるための修行もした。
教えて貰ったのは二つ。剣を作ったり、腕に剣のように硬い光を纏う"ブレイド"と格下の相手の記憶や物を破壊できる"ブレイク"を教えてもらった。
そして、色々と落ち着きを取り戻し、それなりに力がついた小学二年生の時、お姉さんは突然、居なくなった…………。
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