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プロローグ
しおりを挟む春ー
新たな学校生活を胸に、各々学校に登校する生徒たち。恒例なら、学校前に貼られているクラスの振り分けを見て更に盛り上がるところ……が、生徒たちは生徒玄関内の奥の掲示板に目をやっていた。そこに掲示されていたのは、学校広報のではなく、ラブレターだった。
『誰か私と付き合ってください。学校のホームルームが終わったら、体育館に来て下さい。待ってます』
いや、待たれても、誰かが来るとは限らないし、ましてや悪戯だろうと思われ誰も来ないんじゃないのか?
逆に、こんな場所に掲示すれば、誰かが来るかもしれない。生徒玄関だから、生徒はこの掲示板を全員見てる訳で、結果として全員に告白してることになる。全校生徒の誰かは来るんじゃないかという期待ができるかもしれない。ただ、じゃあ複数来ちゃったらどうするの?
え?もしかして待ち合わせが体育館裏じゃなくて、体育館なのはそういう理由!?
さて、これを読んだ少年は色々悩んだ挙げ句に、とりあえず行ってみることにした。理由は、この掲示板にラブレターを掲示した理由を聞くため。相手が誰でもいいとは考えられない。が、何だかんだで、僕の心は8割が告白に答えるつもりだった。
(ヤッホー、童貞もおさらばだ!)
結果ー
少年が体育館前まで来て、一様誰もいないか確認に、入り口の扉を少し開け中を覗いてみた。
そこには、確かに女子がいて、掲示板にラブレター貼る割には可愛かった。多分、上級生。年上が相手かと考えていると、もう一人姿が見えた。
「げっ、先生」
恐らくは、勝手に学校の掲示板に掲示したことに、怒りに来たのだろう。なんて不覚。そっちの可能性を考えていなかった。しかも、体育の教師、鬼の長谷部じゃないか。
「中村、これだが」
(ん、声はこっちまで聞こえるな)
教師は掲示板に掲示してあったラブレターを見せた。恐らく、今からお説教が始まるようだ。
「先生でも大丈夫か?」
(え?)
「はい」
(えぇぇー!)
「よかった」
こうして、二人の愛は実った。
「よし、帰るか」
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