先生とフォーリンラブ

2話 真夏の運動会

 運動会。それは、学校行事の中で一番かったるい行事の一つである。
 しかし、男子の一部はやる気を満ち、ある者は、女子の体操服に感動する者達。普段の学校生活は制服の為、この感動は分かってしまうのだ。
 僕はと言うと、感動する方。僕の目線は女子のブルマにいってんに集中していた。ブルマのくい込みは素晴らしく萌えた。運動会とは、燃えるものではなく、萌えるもの。それを教えてくれたのは、じっちゃんだった。
 そして、運動会のみどころは他にもある。僕は運動会のプログラムを見た。


 「プログラム10番、女子・騎馬戦」


 女子達は騎馬戦に向け、応援席で靴と靴下を脱ぎ、裸足で熱い地面に足をつけ、入場門へと向かって行った。その中に中村さんの姿もあった。
「なぁ、神埼。長谷部の野郎、ずっと中村さん見てねぇか？」
隣の友達(ちょっと怪しい関係になりつつある)阿部に言われ、長谷部を見る。そこには目を大きく開き、充血させながらガン見している長谷部がいた。
「キモい」
「そんな事言うと、長谷部にぶん殴られるぞ」
「こっからじゃあ、聞こえないだろう」
「まぁな」
そんなこんなで、女子騎馬戦が始まった。すると、長谷部は左手にスマホ、右手にカメラを持ち出した。スマホでパシャパシャしている長谷部を、隣の女性教師は異様な目で見ていた。いや、訂正。軽蔑の目で長谷部を見ていた。何故なら、女子騎馬戦全体なら、学校のホームページにのせるものだと考えら……両手装備からは考えられませんが、中村さんしかカメラにおさめてないと、キモいを通り越して、ヤバいどころか狂っている。そして、決めては
「中村～、頑張れ～！」
長谷部、アウト～～！いくら付き合っているとは言え、それは秘密にすべき点。それに、付き合っていても彼女さんドン引きするから。
 しかし、中村さんは
「先生、私頑張ります！見ていてください」
中村さんもアウト～～！これは、結婚したらどうなるか楽しみですね～。どんな家庭になるんでしょうか？と、心の中で実況。
 長谷部は大きく手を振り合図を送る。その隣で、「長谷部先生！」見かねた教師に注意されていた。それでも、中村さんが活躍すると「よっしゃー！」と、大声。教師としてどうなんですか？と、誰もが思う。何故こいつは教師になれたんだ……。
 その後も、長谷部の中村さんに対する応援は続いた。
 
パンッ


終わりの合図。騎馬戦を終え、各々汚れた足の裏を洗いに、洗い場へと向かうなか、中村さんだけは裸足のまま長谷部の所まで向かった。
「先生、頑張りました！」
「流石、中村！よくやった」
「ありがとうございます」
その二人を見た他の教員は、
「長谷部先生と中村さんは仲がよろしいんですね？」
「はい。私と中村は付き合っていますから」
「付き合っている？……とは何の事でしょうか」
長谷部はバカだった。自分から地雷を踏みに行った。


この後、職員会議が開かれることとなる。


次回

   3話      職員会議


長谷部は学校を辞めさせられるのか！？
中村さんの保護者も呼ばれ……
先生と生徒の愛は破局か！？