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本編
56 side ティーナ
しおりを挟むコンコンコン
「お嬢様。ティーナです。お嬢様?……失礼しますね。…あら。」
ベッドで寝ているカンナお嬢様の横には2匹の可愛い狐さんがちょこんと座っています。
『カンナ様寝てるの。』
「そのようですわね、あれだけの魔法を使用されたのですからお疲れなのでしょう。」
『カンナ様の魔法はあんなんじゃ弱いくらいだよ?』
「…そうなんですか?」
そう問いかけるとこくこくと頷く狐さん達。あれ程で弱いの部類に入るのかと驚きます。
『カンナ様はあの魔王よりずっと強いよ。』
『それにあの魔法、カンナ様はブラックホールって言ってたけどあの魔法を防ぐためにあれ以上の力で結界も張ってたよ。』
『あの魔王の結界にも少し干渉してた…。』
「そんな事が…。」
お嬢様には出来るのですか。もう驚き過ぎて言葉も出なくなります。魔王様以上の力の持ち主でこんなにも可愛らしいお嬢様です。大公を叩きのめした今、魔王城にお仕えする侍女達からの人気は跳ね上がり、お嬢様にお仕えしたいという人達がまた増える事でしょう。
あの城での出来事からカンナお嬢様に対する賞賛と憧れの声が多く耳に入ります。「あの大公様をビビらせたすごいお方」とか、「あんなに可愛らしく美しい銀髪はまるで天使のようだ」とか「大公にお灸を据えてくれる方が現れてとても助かった」とか。
この一騎打ちの戦いの話は一瞬で広まっていることでしょう。
「…お嬢様はすごい方ですね、ですがこれからが大変そうな気がしてなりません。」
『その時は僕達が守るよ。』
『うん!何てったってボク達は神様からカンナ様を守護しろって命じられているんだからっ!』
『バカっ!それは言わない約束!』
『あっ……。』
………神様、ですか。カンナお嬢様は一体何者なんでしょうか…。狐さん達はオロオロしてどうしよう、どうしようと2匹で焦っています。
「狐さん、私はどこかに言いふらしたり、告げ口など致しませんよ。」
安心してください。と付け足しながら優しく微笑む。
『本当?嘘つかない?』
「ええ、お嬢様に誓って嘘はつきません。約束です。」
『うん。約束。』
そう言うと2匹の狐さん達はお名前を教えてくれました。ケオさんエレさんだそうです。さん付けして呼ぶとさんは付けなくていいからっ!と必死に言われて君呼びに落ち着きました。
これからは私もそばでお嬢様を支えていこうとそう思ったのでした。
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