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第一章 占領
出生から旅立ちまで
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神話歴1305年水の月の18日
王都からすこし離れたそれなりに豊かで緑溢れる村で私は生まれた。
両親は共に農家の家の出で村外れにある大きめの畑を持ち、そこそこいい生活を送っていた。
私が生まれた日は近年稀に見る豪雪の日だったらしい。産気づいた母親が産婆のいる王都まで馬車で向かおうとしたらしいが雪のせいで馬車が使えず、村の人達が協力して私を取り上げたらしい。
髪は透きとおるような白。
眼は真紅のような紅
父親と母親が事前に協議して決めた結果名前は「レティシア」
父としては家を継がせるために男が欲しかったらしいが母親は女の子が欲しかったらしく溺愛した。
そして、月日は流れ私が丁度5歳になった時、村に魔術師が訪れた。
その魔術師は占いがすごく良く当たると人気の魔術師で、両親は家の将来と私の将来を占って貰うべく魔術師の元を訪れた。
黒いローブを身にまとい、整った顔立ちの優しい青年といった風貌の魔術師が私は苦手だった。
「今日はどういったことを占いますか?」
「魔術師様、今日は家の未来とこの娘の将来をお願いします。この娘は物静かで、あまり人と関わらないものですから。将来が不安で不安で。」
私が2歳くらいの時、弟が生まれた。だから家は弟が継ぐことになる。だから、家の将来は二の次で本題は私の将来なのだろう。
「分かりました。お嬢さんのお名前は?」
「……レティシア」
無視してやろうかと思ったが両親の視線が徐々に険しくなっていくので答えた。
「分かった。ありがとう。ではこの水晶の上に手を置いて。」
言われたとおりに推奨に触れる。冷たくて、何かが持っていかれたような感覚があった。
「おや…うーむ…。」
「どうなさったのですか?」
「いや、ご両親…気をたしかに持ってください。実は…この娘は呪われています。」
「は?」
「この娘には破滅の呪いがかかっています。ですから…この子が誰かと関われば関わるほど関わった者達を不幸にしてしまう。」
「……冗談でしょう?」
「いいえ、私は冗談を好みません。」
「何か呪いとく方法はないのですか!?」
「残念ながら…彼女を遠ざけるしかありません…。お気の毒ですが…。」
それから暫くして、母が流行病に倒れ、死んだ。その日は私の6歳になった誕生日だった。
父は暫く塞ぎこみ、家事は家政婦がひと通りこなしていた。それからというもの、父は私が母を殺したと言い始め、座敷牢をつくり、そこに私を軟禁した。
牢には鍵がかけられ、そこから出ることを禁じられた。ずっと牢の中。手元にあるのは本棚から抜き去った数冊の本。食事は家政婦が運び、弟は父親から教育を受け、学校へ行き、優秀な成績をおさめていった。
私はずっと座敷牢で家政婦と短い会話をし、屋敷の本を渡してもらっていた。
家政婦の持ってくる本はいつもテキトーで魔術書だったり、英雄譚だったり、聖書だったりした。
会話もいつもありがとう。とか美味しかった、とか他愛のない話を最小限するだけ。そんな日々が数年続いた。
7、8回ほど過ぎたとある冬の日。父が死んだ。あとから聞いた話によればまた私の誕生日だったらしい。
その日、私は家を出た。
荷物は家政婦に言って少しばかり用意してもらい、
魔導書や、キズぐすり、少しの金品、護身用のナイフ。それから、少し先にある街の話。そこまでの地図。それらをリュックサックに突っ込んで急ぎながら生家を後にした。
理由はいくつかある。
父の死は正直悲しくはなかったがこのままでは次に死ぬのは育ての親である家政婦な気がした。
更に、父の弟が家を継ぐ事になったらしいがこの男は最低で、幾度と無く私を油テカテカな貴族のオヤジ達に格安で売っぱらおうと計画していた。
父は一応世間体や母の事を思い出し、私を売ることに反対していた。
しかし、父が死んだ今、私を売ることに反対出来る人間は居ない。
だから、家を出た。
王都からすこし離れたそれなりに豊かで緑溢れる村で私は生まれた。
両親は共に農家の家の出で村外れにある大きめの畑を持ち、そこそこいい生活を送っていた。
私が生まれた日は近年稀に見る豪雪の日だったらしい。産気づいた母親が産婆のいる王都まで馬車で向かおうとしたらしいが雪のせいで馬車が使えず、村の人達が協力して私を取り上げたらしい。
髪は透きとおるような白。
眼は真紅のような紅
父親と母親が事前に協議して決めた結果名前は「レティシア」
父としては家を継がせるために男が欲しかったらしいが母親は女の子が欲しかったらしく溺愛した。
そして、月日は流れ私が丁度5歳になった時、村に魔術師が訪れた。
その魔術師は占いがすごく良く当たると人気の魔術師で、両親は家の将来と私の将来を占って貰うべく魔術師の元を訪れた。
黒いローブを身にまとい、整った顔立ちの優しい青年といった風貌の魔術師が私は苦手だった。
「今日はどういったことを占いますか?」
「魔術師様、今日は家の未来とこの娘の将来をお願いします。この娘は物静かで、あまり人と関わらないものですから。将来が不安で不安で。」
私が2歳くらいの時、弟が生まれた。だから家は弟が継ぐことになる。だから、家の将来は二の次で本題は私の将来なのだろう。
「分かりました。お嬢さんのお名前は?」
「……レティシア」
無視してやろうかと思ったが両親の視線が徐々に険しくなっていくので答えた。
「分かった。ありがとう。ではこの水晶の上に手を置いて。」
言われたとおりに推奨に触れる。冷たくて、何かが持っていかれたような感覚があった。
「おや…うーむ…。」
「どうなさったのですか?」
「いや、ご両親…気をたしかに持ってください。実は…この娘は呪われています。」
「は?」
「この娘には破滅の呪いがかかっています。ですから…この子が誰かと関われば関わるほど関わった者達を不幸にしてしまう。」
「……冗談でしょう?」
「いいえ、私は冗談を好みません。」
「何か呪いとく方法はないのですか!?」
「残念ながら…彼女を遠ざけるしかありません…。お気の毒ですが…。」
それから暫くして、母が流行病に倒れ、死んだ。その日は私の6歳になった誕生日だった。
父は暫く塞ぎこみ、家事は家政婦がひと通りこなしていた。それからというもの、父は私が母を殺したと言い始め、座敷牢をつくり、そこに私を軟禁した。
牢には鍵がかけられ、そこから出ることを禁じられた。ずっと牢の中。手元にあるのは本棚から抜き去った数冊の本。食事は家政婦が運び、弟は父親から教育を受け、学校へ行き、優秀な成績をおさめていった。
私はずっと座敷牢で家政婦と短い会話をし、屋敷の本を渡してもらっていた。
家政婦の持ってくる本はいつもテキトーで魔術書だったり、英雄譚だったり、聖書だったりした。
会話もいつもありがとう。とか美味しかった、とか他愛のない話を最小限するだけ。そんな日々が数年続いた。
7、8回ほど過ぎたとある冬の日。父が死んだ。あとから聞いた話によればまた私の誕生日だったらしい。
その日、私は家を出た。
荷物は家政婦に言って少しばかり用意してもらい、
魔導書や、キズぐすり、少しの金品、護身用のナイフ。それから、少し先にある街の話。そこまでの地図。それらをリュックサックに突っ込んで急ぎながら生家を後にした。
理由はいくつかある。
父の死は正直悲しくはなかったがこのままでは次に死ぬのは育ての親である家政婦な気がした。
更に、父の弟が家を継ぐ事になったらしいがこの男は最低で、幾度と無く私を油テカテカな貴族のオヤジ達に格安で売っぱらおうと計画していた。
父は一応世間体や母の事を思い出し、私を売ることに反対していた。
しかし、父が死んだ今、私を売ることに反対出来る人間は居ない。
だから、家を出た。
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