がんばれキモオタ異世界道中~ボクが救世主になったワケ~アルファポリス版

メアー

文字の大きさ
4 / 61
初めての異世界転移~チュートリアル編

4.豊の魔術

しおりを挟む
 ある日の寝苦しい夜に、その事件は起きた。
「ユタカ青年、起きて‼ 起きなさい‼」



「あぁ……? 女神様……? どうしましたかな? 神界機構の受話器を無視して直接話しかけるなんて……ルール違反なんじゃ……?」

「そんなことより緊急事態よ! 子ども達の寝てる別館が燃えてるの! 出動よ! 経験豊富なファイヤーレスキュー!」

「僕は無敵のヒーローじゃないんですぞ!」

「多分だけど私は懲罰房くらうから、あとはよろしくね!」

「ルール違反の代償がデカ過ぎるでしょ!」

 豊は寝床を飛び起き、部屋を飛び出すと
慌てふためく周囲の様子と夥しい熱気から現状を理解した。

 本館から離れにある子供部屋から
ごうごうと音を立て、激しい火の手が上がっていたのだ
【子供部屋】とは呼ばれているがそこは貴族の屋敷
一般的な家よりも遥かに大きい構造をしている。

 それ故に、鎮火は容易ではなかった。


「旦那様‼」

 豊が駆けつけた現場には、燃える建物に対してバケツリレーをする使用人たちと、必死に水の魔術を唱えるビットマンと夫人の姿があった。

「ユタカ! まだ中に……‼ 子供たちが……‼」
 
 主人の放った言葉を全て聞くよりも先に、
所持していたシーツをバケツの水に浸し、豊は駆け出していた。
 炎渦巻く建物内に躊躇いもなく向かってゆく
明らかな自殺行為ではあるが、彼はそれを過去に十八回越えている異常者である。

「我が身に体現せよ! 溢れ出せ! 第一の術ッ!」


 短い詠唱を経て、豊は魔術を発動させた。
彼が使える魔術の中で今最も有用な魔術。

【激しい発汗】――――

 炎と熱に対する抵抗を、著しく向上させる魔術の一つである。
彼が神の力で世界線を跨ぎ、異世界に来る際
人生経験と、魔術適性により発現したこの魔術。
 見た目は汗っかきのデブにしか見えないが
炎や熱への耐性は、抜群に高い
彼の夏には、大量の飲料水が必要だった。
――――――――――――――――

 出入り口は、燃え盛る炎に包まれており
常人ではとても、足を踏み入れることは出来ない
そんな状況下でも、豊は一切の迷いを持たなかった。 

 ビットマンも、豊に対して火事に突撃してくれと言った訳ではない。
単に子ども達が中に取り残されているという状況を説明したに過ぎない。

 それなのに、迷わず豊は火事に突っ込んだ。ビットマンも夫人も、
周りの使用人たちも彼の行動に、一瞬現実を受け入れられなかった。

「ユタカ……! すまぬ……! すまぬぅ……!」
ビットマンは賭けるしかなかった。どんなにも小さな望みであろうとも
ここで誰かが救出に行かなければ子ども達は確実に死ぬ。
祈る思いで水魔術の出力を上げた。

 最前列でバケツリレーを行っていたクラウドとレノアが、素早く異変に気付いた。
「ダメだ! 玄関口が崩れるぞ! 離れるんだ!」
「みんな逃げてっ!」

 地響きのような轟音を立てながら、屋敷は瓦解の予兆を始める。

 豊が炎の中へと突入した次の瞬間、出入り口付近の柱が瓦解し、完全にふさがってしまった。その様子を目にした夫人は膝から崩れ落ち、その場で座り込んでしまう。

「あぁ……! 頼みますユタカ! どうか子供たちを……! どうか……!」

 祈らずにはいられなかったが、ビットマンが彼女を引き上げて立たせる。

「手を塞ぐな! 我々が魔術を止めればそれだけ三人の生存確率が下がる! 見殺しにするわけにはいかぬ! 立つのだカミラ! 気をしっかりと持て!」

「あ、あなた……! 申し訳ありません……! ルーティーン家の者として、己の生き方に恥じない行いをします……!」

「そうだ! 今こそ夫婦の力を合わせる時! この魔力尽きるまで続けるのだ!」

 夫婦は力を合わせ、渾身の水魔術を繰り出した。炎の勢いはまるで収まる様子を見せないが、この抵抗が三人の命を繋ぐ可能性となるならば、止めるわけにはいかなかった――

 ――豊は己が身を焦がす炎をものともせず、屋敷内部へと突入した。
既に館の入り口は焼け落ち、退路は断たれている。熱が次第に喉を焼き、立ち込める煙が視界を奪う。見渡す限りの豪炎は彼の纏う汗を着実に削り取っていく。
「(急がなくては……!)」

 呼吸を極限にまで抑え、煙を吸い込むのを防ぐ。猶予はあまりにも少ない。【激しい発汗】はその名前の通り大量の汗を消耗する。短時間で流れる汗は体水分量を徐々に低下させ、やがて脱水へと至らしめる。そうなれば豊は動けなくなりここで死ぬ。
 周りの環境とは裏腹に、緊張から彼の背には冷たい汗が滴り落ちていた。
「(まずいな……手足が痺れ始めて……もう脱水の症状が出ている……)」

 意識が薄れるのと同時に、過去の記憶が甦る――

「おにいちゃん……! 助けて! 熱いよぉ!」
「消防車なんて待ってられるか! 僕は行く! 僕はお兄ちゃんだぞ!」
 豊の妹、由佳が雑居ビルで起きた火災に巻き込まれた時の記憶だ。 
彼女は四階の窓際から動けなくなり豊はビルの配管を利用してよじ登って
見事妹を救った。とは言っても、妹を抱きかかえた後に滑り落ち、車のボンネットに転落。左手を骨折しただけで済んだという異常なタフネスを見せた。

――「ははっ……! どうかしてるよな……本当に……!」

 渾身の力で自分の脚を叩き、叫び声をあげることで己を奮い立たせる。

「火事場のクソ力ぁーっ‼」

 気合を入れた事で朦朧とした意識が鮮明になる。ロビーから階段を駆け上がり、長い廊下を渡って寝室の扉を蹴破ると、そこで豊は奇跡的な場面を発見する。

 なんと巨大な氷塊が崩れた天井の一部を支え、二人を守っていたのであった。
激しい炎の中でも溶けない頑強な魔力の氷塊。ハイネが作ったものだ。
無我夢中で出した巨大な氷塊はふたりの命を繋げ、この上ない成果となった。

「ハイネ……! さすがはお兄ちゃんですな……!」

 分厚い魔力の氷が周囲の温度を下げ、火事の中でも子供たちを守ったのだ。
急いで二人を濡れたシーツに包み、脱出をはかる。
「(ふたりとも、眠ったように静かだ……!)」
 子供たち様子から、煙を吸い込んでいる可能性を考慮し
早急に脱出を試みる。

 子供たちを抱きかかえたその時
突如として、屋敷全体がバキバキと大きな音を鳴らし、天井の一部が崩れた。
焼け落ちた瓦礫が三人を襲う。その瞬間――

【――動け、早く】

 詠唱と共に、豊の第二の術が発動した。

【クイックアップ】――――――
 彼の身体からは信じられない程の高速移動を実現させる時の魔術

 彼が高校時代友達とのじゃんけんに負け続け
三年の間、購買戦争を勝ち続けた伝説が、魔術として体現したもの
教室を駆け抜け、廊下を渡り、階段を正確に捉え、無駄のない動きで
人の隙間を縫い進み、速さと正確さを備え、目的を完遂する動き。
 これらは素早く動くだけでなく、無駄を一切省く事で
より正確で的確な動作を生み出すことが可能となっている。

 当時の友人曰く『豊が三人に見えた』との証言も多数残っており
卒業文集にも、この奇妙な出来事は詳細に載っている。
――――――――――――――――

 この魔術も、世界を股にかける際に発現したものだ
女神の話では現代での能力の一部が魔術として体現されたのだという。

 圧倒的加速によって肉の弾丸となった豊は屋敷の壁を破壊して脱出を成功させた。
 自らの表面を少し焦がしながらも、子供達二人を無事に救い出したのである。

 しばらくして、呼吸と意識を取り戻した子供達に
大人たちは安堵の表情をこぼす。

「ハイネ! アンリエット! よくぞ……! よくぞ生きて戻った……!」
「あぁ、私の子供たち……! 本当に、本当によかった……!」
「父上……! 母上……! よかった……無事で……」
「おとうさま……! おかあさま……! 怖かったぁっ……!」

 我が子の無事に魔術による消火も忘れ、泣きながら抱き合う一家。

 豊は二人の無事を確認したのち、バケツの水を飲み干した。
「ふぅ……なんとか、なりましたな……!」
 再び激しい発汗を撒き散らし、高速移動で燃え続ける館に水をかけ続けた。

 彼と使用人達の活躍により火は消され
辺りには、焼け焦げる臭いと
何故か、肉の良い香りが漂ったという。

 後《のち》に判明した事だが、
火の出所は、アンリエット本人であり
怖い夢を見た際、誤って発動した魔術だった。

 本来このような事態が起こらぬ様
魔術には【詠唱】という過程が設けられている。

 さながら、発動や発現における最終確認、認証行為
パスワードの入力に似た様なものである。

 その過程を破棄してまで、【誤認してしまった】
身の危険を払おうと、魔術が発動してしまったのだ。
 幼いながらも、才能を持つが故の事故。

 具体的な内容は、記憶にないと本人は言うが
大きな暗闇が、大地の底から溢れ出し、全てを食らい、飲み込むという
漠然としたものであった。その際の恐怖を彼女は
「おなかのなかから食べられているようなきもちわるさ」を感じたと語った。

 アンリエットが体調を完全に戻すまでには少し時間が掛かったようで
理由としては魔力が枯渇したことが原因であると魔術師は推察した。
 彼女は一人の魔術師として今回の事件を胸に強く刻み込む。
そして、この件は完全に解決したかに思われた。

「――助けて! 誰か! 誰もいないの⁉」

 アンリエットが悪夢にうなされる様になったのだ。医者も魔術師もその原因が分からず、日に日に彼女は弱っていく。昼間も夜もまともに眠ることが出来ず、豊の過剰なる糧で命を繋ぐような処置を繰り返すこととなる。



「えぇい……! 何か解決方法はないのか! もう三日だぞ! あの火事以降、一度は治りかけていた娘の容態は悪くなる一方……! 一体どうすれば……!」

「あなた……! 落ち着いてください。ルーティーン家の力を総動員して治療方法を探しておりますわ」

 関係者一同が屋敷の一室に集まり、アンリエットについて話をしている。
聡明な領主と名高いビットマンだが、娘の一大事には冷静さを著しく欠いていた。

「父上。アンリエットの様子を見ていると、昼間はユタカの傍にいる時だけ、少しだけ眠れるらしいんだ。なにか解決の糸口になるかもしれない。そうだよね先生?」

 過去の魔術文献を読み解いているのは、ハイネとアンリエットの魔術の師である。

「えぇ、ユタカ殿は不思議と魔力の流れを読む力がある。あくまで可能性ですが魔力性質が適合する事で無意識が干渉を起こし悪夢を打ち消しているのやもしれませぬ」

 前例がない症状であり、優秀な魔術師であっても原因の特定と解決策までには至らなかった。ビットマンは深く考え抜いた末に一つの答えを出した。

「致し方あるまい……ユタカにはアンリエットとの同衾を許可する……!」

「何泣いてるのあなた! 我が子の一大事に! 言い方は添い寝でいいでしょ!」

 貴族間では子の素早い独立と自制心を学ぶため、例え親子の間柄であったとしても、物心ついたころには一人で眠るという文化が残されている。それは五歳の幼子であろうとも例外ではない。男と寝る事はすなわちそういう意味を示すのである。

「お任せください。このユタカ、アンリエット様の為に粉骨砕身の思いで務めさせていただきます」

「うむ。くれぐれも娘を頼む……!」

 添い寝という形でアンリエットと同じベッドへと入った豊は、彼女の身体と深くつながっている魔力の流れを見極めていた。その姿は不確かなものであり、目を凝らさない限り捉えることは出来ないが、確かに存在しているように見える。

 豊は集中し、その魔力の流れにある先をイメージしていく。そして不意に【言語理解】が発動したのだ。

「知らない言葉……! 【食べる】【星】【求める】【力】【深く】【眠る】【大地】これは……何かの意志か……? いや、これはあくまで【言語理解】だ。もしかしたら相手に僕の意志が通じるかもしれない。呼び掛けてみよう」

 豊が魔力の流れに従い、相手を探ろうとした瞬間。【否】という強い拒絶の言葉と共に、何かが炸裂するような大きな音が起き、目の前に眩い閃光が走る。莫大なイメージの断片が豊の脳内に流れ込む。彼は気絶した状態で発見されたが、これによってアンリエットとの魔力の流れは断ち切られ、その後、彼女は回復へと向かった。

 豊の頭に流れたのは、断片的な戦いの歴史と暗い光の届かない場所で何かが蠢いているという、漠然としたイメージだった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜

まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、 専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活   現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。   しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。   彼は大陸一の富を誇る名門貴族―― ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。   カイルに与えられたのは ・世界一とも言える圧倒的な財力 ・財力に比例して増大する規格外の魔力   そして何より彼を驚かせたのは――   彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。   献身的なエルフのメイド長リリア。 護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。   さらに個性豊かな巨乳メイドたち。   カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。   すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――   「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」   領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、 時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、   最強の御曹司カイルは 世界一幸せなハーレムを築いていく。 最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記

ノン・タロー
ファンタジー
 ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。  これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。 設定 この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。 その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった

ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。 学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。 だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。 暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。 よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!? ……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい! そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。 赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。 「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」 そう、他人事のように見送った俺だったが……。 直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。 「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」 ――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。

処理中です...