不死者転生 -救いのない物語- 転生した不死者は生きる為に侵略し美しい眷属を従える

ボロン

文字の大きさ
55 / 67
宗教国家オセの悲劇

不死者転生48 -幸せな教皇 R18-

しおりを挟む
「カーラさん、、、カーラ、、、」

弱々しくカーラの名を呼ぶのは半年の間、徐々に精気を吸われ今や立つこともできない哀れな教皇シェムハザムである。

「ここにおりますわ。」

「おぉ、、カーラさん。私は、、、天に迎えられる時が来たようです。あなたに、、看取って欲しい。もうそばに居られない私を許しておくれ。」

死期を悟った老人は、神の野へ旅立つ喜びではなく、カーラとの寂しい離別を嘆く。

 教皇の最後は高位司祭の祈りの中で迎えられるのが通例だが、シェムハザムは最後の時を静かに一切の祈りを禁じるという暴挙に出ていた。

「はい。」

カーラは天使のようなその笑顔で応える、、が、

「ですが、、申し訳ございません。私は本来の、、、全身全霊で愛する我が主人の元に帰らなければいけません。」

変わらぬ微笑を前に、その言葉の意味を理解できず老人は呆然とと思っていた美女を見る。

「な、、なにを、、こんな時に、、なんの冗談、、」

押し寄せる不安をなんとか抑え言葉を紡ぐ。

カーラはその問いには答えず、静かに扉へ移動する。

「カーラ、、どこへ、、どこへいく??嫌だ、、行かないでおくれ!」

死にそうな老人は最後の力を搾り懇願するが、カーラは構わず進み、そして扉を開けるとフードを深く被った男が部屋へ入ってくる。

、、かすれる視界に映るそれを見た瞬間、あれが人間ではない事を理解したシェムハザムはさすがと言えるだろう。

「カーラさん!離れなさい!ソレは人ではない!!」

 カーラの身の危険を察知して焦るシェムハザムをよそに、カーラはその得体の知れない何かに跪くと手に口づけする。

 その立ち振る舞いには、主従を超えたさえ感じられる。カーラの仕草、目線の使い方一つでさえ、誰が見ても一目瞭然だろう。

シェムハザムは目の前の光景と心のバランスを取る為に、カーラは洗脳されていると理解したようだ。

「おのれ!貴様は、、貴様!カーラに何をした!!」

今にも死にそうな老人とは思えないその迫力に空気は震え、彼は教皇としての威厳を取り戻していた。

「愛だな、シェムハザム。」

バカにしたようにその何かが続ける。

「お前のおかげで、これからが本当に楽しみだよ。よく役に立ってくれたな。安心して死ぬがいい。」

「貴様は何者だ!」

「オレか?」

深く被ったフードから覗く顔には見覚えがある。半年ほど前に高位司祭になった男だ。名は確か、、、

「マルコ、、お前は、、、不死者か?」

「正解だ。お前の愛するカーラの生みの親にして、このオセを、、、いや、ノエル教を統べるものだ。」

「何をバカな!カーラさん!離れなさい!!」

人は見たいモノを見て、信じたいモノを信じる生き物だ。シェムハザムにとってこの状況にあってもまだ信じるに値しないということか。

「盲目な子羊の元締めたる教皇シェムハザム。お前覚えていないのか?」

「何を!?不死者の戯言に惑わられる私ではない!」

「マルコ、、お前が指名した高位司祭は次の教皇だろう?」

「わけのわからんことを!!」

実はカーラの魅了状態中に教皇は既に次代を指名している。だが、カーラと過ごした半年は半分夢を見ているような感覚だったのだろう。カーラ以外の物事を薄れされ、彼の記憶には残っていないようだ。

「話にならないな。すぐ死ぬと思って最後に顔を拝みに来ただけなんだが、、、。」

教皇がいくら騒ごうが、死にかけの老人には魔人へダメージを与えられるような手段はない。

「カーラ、面倒だ。残りの精気も奪ってやったらどうだ?」

「、、、ご主人様。あのような皺だらけの老人の相手はもう、、、嫌です。」

「ハハハ、聞いたか?シェムハザム、皺だらけの老人はもう嫌だとよ。」

その会話に怒りを露わにするかと思えば、シェムハザムは真っ青になり泣きそうな顔で

「カーラ、、さん、、、なんの冗談じゃ?」

カーラに魅了されきっているシェムハザムは、あまりの衝撃にオレの存在も忘れすがるように地を這い、なんとかカーラに近づこうともがく。

「ご主人様、、どうしても、、しなければいけませんか?」

カーラは上目遣いに甘えるようにオレを見る。

なんだろうなこの光景は?必死に芋虫のように這う老人と、甘えた目で誘惑するように胸を押し付けてくる魔人。これが教皇の最後とは、、、。

「そうだな、、教皇は自分がお前を満足させていたと思ってるんだろ?最後に本当のお前を見せてやるか。」

最近はアリアとばかりで少し変化が欲しかったところだしな。

「よ、よろしいのですか?」

歓喜の表情でカーラが確認してくるのはアリアが不機嫌になりませんか?ということかもしれない。アリアは最初の魔人の眷属であり彼女らの中の序列的にも最上位だからだろうが、オレには関係ない。

疑問を口にしたその口を塞ぐとすぐにカーラは舌を絡ませてきた。愕然とその様子を見る老人に構わず服を脱がすと見事な肢体が薄明かりのもとに晒される。

「や、やめろ、、やめてくれ、、、」

哀れなシェムハザムの声は震え、彼の人生で最も強く願った祈りのようなその言葉が良いスパイスになりオレを刺激する。

「カーラ、お前が奴に見せていた表情との違いを教えてやろう。奴を向いて四つん這いになれ。」

甘えと期待に満ちた喘ぎ声のような返事をするとカーラはシェムハザムの方へ向き直し腰を高く突き出すと、

「ご主人さまぁ、、おねがいします。」

「わかりやすく濡れているじゃないか。シェムハザム、お前の時はどうだった?カーラは経験不足で濡れにくいんだったか?」

シェムハザムとカーラの行為は、ほとんど老人介護だ。彼を奮い立たせ、受け入れる為に犬のように舐めさせ、、、カーラは本来の主人を想ってようやっと濡れる。老人は経験不足なだけでなくすぐ果てるので何をしたの?とカーラは思っていたほどだ。

そんな欲求不満のカーラにとって突然訪れたこの好機に、彼女の身体は全力で迎えようと溢れ、垂れた愛液で床に水溜りを作ってしまう程だ。

オレはもったいぶらずにカーラに侵入する。

「、、、あっ、、、ああぁああ!」

入ってきた、、思い焦がれたご主人様が、、深く、、それだけでカーラはイッてしまった。余りの快楽の違いに、、シェムハザムを見ろという命令さえ守れずに、快楽が強すぎて目を開けていられなかった。

「カーラ、、ヤツを見ろ?」

ご主人様は難しい命令を出すと、力強く私を犯し続ける。尻の肉に当たるたびに乾いた音がパンッパンッと響き、擦る度に溢れ出る液体がチャプチャプとまた違った音を出す。

本来の私は、相手を操り魅了する。だからこそ、行為そのもので絶頂することはない。食事の為の行為なのだ。快楽というよりも食欲を満たすのに近い。もちろん、相手を満足させる為に演技もするが、、だからこそ、純粋に気持ちがいい行為には不慣れなのだ。

四つん這いになれと言われたが、手で身体を支えていられなくなり、ただ深くつかれる腰を落とすまいと耐える。動かれるたびに快楽の波が強くなり続ける。このままでは壊れてしまう。快楽を感じることが程、それは強烈な刺激だった。

涎を垂らし快楽を貪り、、いや、余りの快楽に泣きながら喘ぐその姿。

シェムハザムは目の前の地獄のような光景に耐えられなかった。心で何かがプツリと音を立てたような気がした。しばらく、呆けて見ていたがやがてその目には愛しのカーラの姿がはっきりと映り、、その他の何も見えなくなっていた。

「カーラさん、、これがいいのですか?はは、私でもあなたを喜ばせられるなんて、、どうですか?こうですか?」

乱れ狂うカーラを犯しながらシェムハザムを観察していたが、どうやら現実に耐えられずと思い込んでいるようだ。

最後の最後まで幸せな老人だ。世に災厄を解放する愚か者は、だからといって誰よりも不幸な最後とは限らない。少なくともシェムハザムにとっては愛しいカーラを満足させているのだから。

「カーラ、そろそろ出すぞ。」

返事もできずにイキ狂っているカーラに構わずより激しくオレ自身をカーラの中にこすりつけ、、奥深くに吐き出すとカーラの絶叫のような喘ぎ声が止まり部屋には一転して静寂が帰ってきた。

心の壊れた老人を見ると、、満足したような顔をしてこときれていた。この半年で各地で異端狩りが浸透し、多くの命が理不尽に散っているというのに、、、。

さて、、、カーラから抜き出すと痙攣したようにビクビクと身体を震わせ気を失ったカーラから白濁した何かが漏れ出てきた。

「アリア、マルコの調整は終わっているな?」

そう投げかけられた扉の奥から膨れっ面のアリアが入ってくる。

「はい、調整は終わっておりますので、、そこの役立たずの思った通りに動くはずです。」

役立たずと言われたカーラは相変わらず卑猥な姿のまま

「役には立ったろ?」

「いいえ、役に立っていません。むしろ邪魔です。後は私が掃除しますから、ご主人様は早く拠点にお帰りください。」

邪魔とはどちらの事だろう?

カーラを蹴起こしそうな勢いのアリアの腕を掴むと強引にキスをする。

一瞬抵抗しようとしたが、その意思は脆く貪るような動きで返すアリア。

「アリア、オレはオレの自由を縛るもの入らない。お前は違うだろ?オレの一番の奴隷はお前だ。そうだろ?」

トロンとした表情でアリアは頷く。

「すぐ戻りますから、私をお使いください。」

眷属とはこういうモノだ。主人に絶対の忠誠を持たされる。あるように見えるが、その実、自由意志は存在しない。

オレはオレの人形達マリオネットに囲まれただけの存在だと認識させられる。

人間なら寂しさを感じるのだろうが、どう扱おうが肯定してくれる人形というコレクションを気に入っている。もし、表舞台に立つ事があるなら、二つ名は人形使いとかがいいな。

そして、、オレの憑依体たる入れ物マルコが明日、教皇となる。自治領でしかないオセを国として独立させるのだ。



しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

処理中です...