異世界の歩き方〜慰謝料を請求したい〜

白色ひつじ

文字の大きさ
7 / 34
1.始まりの地

なな、契約確認しましょう

しおりを挟む
綿毛ちゃん改め人型をしている2人に話しかけてみた。

「えっと、ケサランとパサランでいいのよね?」

2人がチカチカするのを確認する。うん、綿毛時代と変わらない光のようね。

「その光のチカチカは契約したってことかしら。契約って何か制約があったりするものなの?勝手に結んでしまったけれど。んー、言葉は通じているのよね。じゃあ、質問をするから、はい、だったらこうやって首を縦に振って、いいえだったら首を横に振ってくれる?」

お手本として、私が首を縦に振ってみせてみると、2人は頷いてくれた。

「まずは、名前の確認からね。こちらがケサラン?こちらがパサラン?」

2人は同時に首を振る。どうやら反対だったみたい。

「ごめんね、間違っちゃって。嫌じゃなかったらリボンであなた達を結んでもいいかしら」

2人が頷くのを確認したので、ケサランには黒の、パサランには赤のリボンを結んでおく。お菓子を包むリボンを何本か常備していて良かったわ!知恵の輪もどきにして子どもたちが遊ぶのでいれておいたのよ。グッジョブよ、私。

「2人ともかわいい!ありがとうね。じゃ、次の質問。契約は何かをあなた達から貰う代わりに私から何か与えないといけないものですか?」

2人は頷いてる。契約だもんね、何かしらがあると思ったわ。一体何が必要になるのかしら。

「それは魔力ですか?」

2人は首を振る。違うのね、うーん、私にそもそも魔力がないのかもしれないわ。あと私が与えられるのは契約に使った血だったりする?嫌だけど。

「それは血や髪などの私の一部分ですか」

黒リボンのケサランが頷いてる。赤リボンのパサランは違うのね。別々なことがあるのか。自分で決められるのかな。

「うーん、あとはなんだろうな。パサラン、対価になるのはご飯などの食べ物ですか」

パサランは首を振る。違ったのね…残念。
このあとも少し問答をしたけど、パサランが首を縦にふることはなかった。

「パサランはまたあとでちょっと考えてみるね。じゃ、次。ケサランとパサランは見返りとして何かをしてくれるのよね?」

2人とも頷く。チカチカして何かを訴えているけれども、なんなのかしら。

「わかったわかった。何かができるのね。今それってできること?危なくないのかな」

2人は頷いてチカチカして訴えてるけど分からないんだよね。と思ったら、2人で話し合ってるみたい。ケサランが近寄ってきた。

「あ、今見せてくれるの?ありがとう。さっきみたいな血でいいのかな」

指先に止まったので絆創膏を剥がして、瘡蓋かさぶたになりかけていたところを差し出す。
血に触れて、綿毛になったと思ってみていたら、火の玉になり、また戻った。

「火が使えるってことかな?もしかして、対価の量で力加減が変わったりする?」

ケサランが頷く。

「ありがとう。血以外でも火は出せるの?例えば髪の毛とかでもいける?」

ケサランは頷きも否定することなく近づいてくる。

「ふふ、物は試しってことね?いいわよ!どうぞ」

髪の毛を一本途中で切って少しだけ渡す。ケサランが使うと綿毛に戻ってそよ風が吹いた。

「髪の毛は風が吹くのね。対価によって変わるのね。んー、飲めるお水とかってだせる?」

ケサランは首を縦に振って頷く。

「やった!これで飲料は解決ね!素敵よ!対価は何?血は火、髪の毛は風、んー、あとは対価になるものはなんだろうね、爪?いや、それだと皮膚になるわ。それはちょっと困るわね」

ケサランが目の前にきて目の中に入ろうとしてきた。

「えっ、ちょっとまって、やめて。目の中に入らないで。もう、なんなの!ちょっと待って!だめ!!」

いきなりの行動に驚いて鷲掴みにしてしまったわ。手の中でチカチカしてる。潰してはないようね。ほっとしたわ。

「あ、、ケサランごめんなさい。いきなりでびっくりしたのよ。でもね、目の中には入れないのよ、あと目はあげられないわ、飲料水よりも目のが大事だもの。ごめんなさいね」

ケサランは首を振るけれども、流石に目はあげられないわ。

「ふふ、飲料水はいいのよ。西の方にあったからそれを試してみるわ。火が使えるなら幅が広がるもの、ありがとうね」

ケサランがチカチカしつつ頷いてる。チカチカしても分からないのになんて感情が豊かなのかしら。パサランはそんなやり取りをみて思うところがあったのかチカチカしている。

「パサランの対価は分からずでごめんなさい。何かあるのよね。これ!ってなったときに知らせてね」

パサランが頷いたので、パサランの対価は保留。保留っていってもパサランは対価が決まっているしできることもあるのだろうけど、まだ私には分からない。

さて、まだまだ質問続けるわよ!

・・・・・

2人とやり取りをして分かったことがあるわ。
この場所には、危ない生き物はいないみたい。ただし、東には違う種族というのかしら、何かがあるようね。これは朗報だわ。
そして、2人のことね。2人は魔物ではないし、精霊とか妖精の類でもないみたい。YESとNOだけだとやはり意思疎通は簡単なものになっちゃうわね。種族までは分からなかったのが悔しいわね。
食べ物は特に必要としないけど、趣向品として前にあげたドライフルーツやお花などを食べたりするのね、エコでかわいいわね。そして、やっぱり溶かすことができるそうよ、可愛いけど恐ろしいわね。

あと、魔法!異世界ね、本当に。ケサランが使ったやつは魔法らしい!ここには魔力があるのね。
契約をしないと使えないのかとか聞いたけれど魔力や魔法については、チカチカしてパサランと話していて分からなかったわ。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』

宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

【完結】平凡な魔法使いですが、国一番の騎士に溺愛されています

空月
ファンタジー
この世界には『善い魔法使い』と『悪い魔法使い』がいる。 『悪い魔法使い』の根絶を掲げるシュターメイア王国の魔法使いフィオラ・クローチェは、ある日魔法の暴発で幼少時の姿になってしまう。こんな姿では仕事もできない――というわけで有給休暇を得たフィオラだったが、一番の友人を自称するルカ=セト騎士団長に、何故かなにくれとなく世話をされることに。 「……おまえがこんなに子ども好きだとは思わなかった」 「いや、俺は子どもが好きなんじゃないよ。君が好きだから、子どもの君もかわいく思うし好きなだけだ」 そんなことを大真面目に言う国一番の騎士に溺愛される、平々凡々な魔法使いのフィオラが、元の姿に戻るまでと、それから。 ◆三部完結しました。お付き合いありがとうございました。(2024/4/4)

神スキル【絶対育成】で追放令嬢を餌付けしたら国ができた

黒崎隼人
ファンタジー
過労死した植物研究者が転生したのは、貧しい開拓村の少年アランだった。彼に与えられたのは、あらゆる植物を意のままに操る神スキル【絶対育成】だった。 そんな彼の元に、ある日、王都から追放されてきた「悪役令嬢」セラフィーナがやってくる。 「私があなたの知識となり、盾となりましょう。その代わり、この村を豊かにする力を貸してください」 前世の知識とチートスキルを持つ少年と、気高く理知的な元公爵令嬢。 二人が手を取り合った時、飢えた辺境の村は、やがて世界が羨む豊かで平和な楽園へと姿を変えていく。 辺境から始まる、農業革命ファンタジー&国家創成譚が、ここに開幕する。

家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。 パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。 健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。

没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~

土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。 しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。 そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。 両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。 女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

アイムキャット❕~異世界キャット驚く漫遊記~

ma-no
ファンタジー
 神様のミスで森に住む猫に転生させられた元人間。猫として第二の人生を歩むがこの世界は何かがおかしい。引っ掛かりはあるものの、猫家族と楽しく過ごしていた主人公は、ミスに気付いた神様に詫びの品を受け取る。  その品とは、全世界で使われた魔法が載っている魔法書。元人間の性からか、魔法書で変身魔法を探した主人公は、立って歩く猫へと変身する。  世界でただ一匹の歩く猫は、人間の住む街に行けば騒動勃発。  そして何故かハンターになって、王様に即位!?  この物語りは、歩く猫となった主人公がやらかしながら異世界を自由気ままに生きるドタバタコメディである。 注:イラストはイメージであって、登場猫物と異なります。   R指定は念の為です。   登場人物紹介は「11、15、19章」の手前にあります。   「小説家になろう」「カクヨム」にて、同時掲載しております。   一番最後にも登場人物紹介がありますので、途中でキャラを忘れている方はそちらをお読みください。

処理中です...