40 / 45
36話
しおりを挟む
『ちょうごうきんのとてもつよいすごく大きなロボット』
それがわたしが書いた設定だった。
その通りに、金色の派手なロボットはデコトラやドラゴンなんか比較にならない位にデカい。
デカ過ぎて頭が見えないので、あぐらをかいて座らせた。それにより、城壁の前に超合金ロボットが壁役になって城下町を守ってるイメージだ。
多分、外にいて逃げ遅れた魔物やモンスター辺りは潰されてるだろう。ごめんなさい!
超合金ロボットが、体を少し傾けて、城壁内に手を伸ばして来た。
この世界の騎士さんとか、魔法使いとかが、ヒィーと逃げ出した。
クラスメイトは、合体ロボットだー!と特に男子が大興奮だ!
わたしと忍くんは超合金ロボットの手の平に乗る。そのまま手の平で上空に運ばれて行くわたし達に、クラスメイトがエールを送ってくれた。
「魔法少女ー!若ちん達のこと頼むなー!」
「あとでそれ俺達も載せてくれよな!」
「田中最高!」
菜穂ちゃんやくるみちゃん、オタク3人組も建物の外に出て来て、手を振ってくれた。
「あかりちゃん!任せたよ!」
「ふえーん、落ちない様に気をつけて~」
みんなの応援に、胸があったかくなった。
「絶対若ちんに届けるから!みんなで、みんなで帰ろうね!」
みんなに手を振って、わたしは忍くんと前を向いた。ロボットの手の平は正面へ向けてグングン伸びて、ちょうど手を差し伸べてる状態で止まった。
若ちん達、主力メンバーやドラゴンまではもうすぐだ。
「若ちーん!」
わたしの呼び声に、デコトラの運転席から若ちんが顔を出したのが見えた。
いつの間にか出現した巨大ロボットに、若ちんがぽかーんとしてる。
忍くんが筒を掲げて見せ、わたしは両手で気づいてもらえるよう両手を振った。
若ちんがハッとして、気づいたという様に片手をあげた。
その間も、勇者達とドラゴンはずっと死闘(?)を繰り広げている。
ドラゴンがギャオギャオ鳴いてるから、多分勇者達が優勢だと…思う。多分。
若ちんが外に出て来て、自分を上げろと合図をして来た。超合金ロボットがもう片手を若ちんに差し出して、わたし達の方へ運んで来た。
「すっげーな!このロボ!何で出来てんだ?」
「んー超合金!宇宙一強い素材なの!」
わたしがそう言った瞬間、超合金ロボットが一瞬ピカッと光った。
「どうしたんだろ?」
「宇宙一になったんだろ」
若ちんが楽しそうに笑った。さて、とドラゴンに視線を向ける。
「最終兵器は口の中にぶっ放せって?」
「工藤くんはそう言ってました」
「ぶっ放すのはいいが、巻き込まれないか?」
ピンポーン
『それは大丈夫!あれ超強力な下剤と様々な呪いとかの強力デバブの塊だから』
それで弱らせてから一気に畳み込めという事らしい。
「じゃあ行くか」
「若ちんが行くの?」
「あたりめーだ!可愛い生徒に危ない事させられねーだろ!」
「若ちん…カッコいい!」
若ちんは任せろとサムズアップした。
「おい放送室。伊藤に俺を迎えに来させろ!あと、コレぶっ放したらヤツが暴れるかもしれねーから、みんなを避難させろ!」
連絡を受けた大河がすぐ若ちんを迎えに来た。そのまま若ちんはペガサスに乗り込んで、大河と共にドラゴンに向かって行く。
その他の主力メンバーはドラゴンから後退して、超合金ロボットの元にやって来た。そのまま休憩を兼ねて、ロボットの腕に着地して休んでる。
腕と言っても超巨大なので相当な太さだ。
「すげーな!これ!リアル合体ロボかよ!」
戸田くん達がコンコン叩いて、痛っ!固っ!とかやっている。宇宙一固いからね!
そんなこんなしてる内に。
ギャオオオオー!
ドラゴンの咆哮が響き渡った!
それがわたしが書いた設定だった。
その通りに、金色の派手なロボットはデコトラやドラゴンなんか比較にならない位にデカい。
デカ過ぎて頭が見えないので、あぐらをかいて座らせた。それにより、城壁の前に超合金ロボットが壁役になって城下町を守ってるイメージだ。
多分、外にいて逃げ遅れた魔物やモンスター辺りは潰されてるだろう。ごめんなさい!
超合金ロボットが、体を少し傾けて、城壁内に手を伸ばして来た。
この世界の騎士さんとか、魔法使いとかが、ヒィーと逃げ出した。
クラスメイトは、合体ロボットだー!と特に男子が大興奮だ!
わたしと忍くんは超合金ロボットの手の平に乗る。そのまま手の平で上空に運ばれて行くわたし達に、クラスメイトがエールを送ってくれた。
「魔法少女ー!若ちん達のこと頼むなー!」
「あとでそれ俺達も載せてくれよな!」
「田中最高!」
菜穂ちゃんやくるみちゃん、オタク3人組も建物の外に出て来て、手を振ってくれた。
「あかりちゃん!任せたよ!」
「ふえーん、落ちない様に気をつけて~」
みんなの応援に、胸があったかくなった。
「絶対若ちんに届けるから!みんなで、みんなで帰ろうね!」
みんなに手を振って、わたしは忍くんと前を向いた。ロボットの手の平は正面へ向けてグングン伸びて、ちょうど手を差し伸べてる状態で止まった。
若ちん達、主力メンバーやドラゴンまではもうすぐだ。
「若ちーん!」
わたしの呼び声に、デコトラの運転席から若ちんが顔を出したのが見えた。
いつの間にか出現した巨大ロボットに、若ちんがぽかーんとしてる。
忍くんが筒を掲げて見せ、わたしは両手で気づいてもらえるよう両手を振った。
若ちんがハッとして、気づいたという様に片手をあげた。
その間も、勇者達とドラゴンはずっと死闘(?)を繰り広げている。
ドラゴンがギャオギャオ鳴いてるから、多分勇者達が優勢だと…思う。多分。
若ちんが外に出て来て、自分を上げろと合図をして来た。超合金ロボットがもう片手を若ちんに差し出して、わたし達の方へ運んで来た。
「すっげーな!このロボ!何で出来てんだ?」
「んー超合金!宇宙一強い素材なの!」
わたしがそう言った瞬間、超合金ロボットが一瞬ピカッと光った。
「どうしたんだろ?」
「宇宙一になったんだろ」
若ちんが楽しそうに笑った。さて、とドラゴンに視線を向ける。
「最終兵器は口の中にぶっ放せって?」
「工藤くんはそう言ってました」
「ぶっ放すのはいいが、巻き込まれないか?」
ピンポーン
『それは大丈夫!あれ超強力な下剤と様々な呪いとかの強力デバブの塊だから』
それで弱らせてから一気に畳み込めという事らしい。
「じゃあ行くか」
「若ちんが行くの?」
「あたりめーだ!可愛い生徒に危ない事させられねーだろ!」
「若ちん…カッコいい!」
若ちんは任せろとサムズアップした。
「おい放送室。伊藤に俺を迎えに来させろ!あと、コレぶっ放したらヤツが暴れるかもしれねーから、みんなを避難させろ!」
連絡を受けた大河がすぐ若ちんを迎えに来た。そのまま若ちんはペガサスに乗り込んで、大河と共にドラゴンに向かって行く。
その他の主力メンバーはドラゴンから後退して、超合金ロボットの元にやって来た。そのまま休憩を兼ねて、ロボットの腕に着地して休んでる。
腕と言っても超巨大なので相当な太さだ。
「すげーな!これ!リアル合体ロボかよ!」
戸田くん達がコンコン叩いて、痛っ!固っ!とかやっている。宇宙一固いからね!
そんなこんなしてる内に。
ギャオオオオー!
ドラゴンの咆哮が響き渡った!
0
あなたにおすすめの小説
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
異世界に行った、そのあとで。
神宮寺 あおい
恋愛
新海なつめ三十五歳。
ある日見ず知らずの女子高校生の異世界転移に巻き込まれ、気づけばトルス国へ。
当然彼らが求めているのは聖女である女子高校生だけ。
おまけのような状態で現れたなつめに対しての扱いは散々な中、宰相の協力によって職と居場所を手に入れる。
いたって普通に過ごしていたら、いつのまにか聖女である女子高校生だけでなく王太子や高位貴族の子息たちがこぞって悩み相談をしにくるように。
『私はカウンセラーでも保健室の先生でもありません!』
そう思いつつも生来のお人好しの性格からみんなの悩みごとの相談にのっているうちに、いつの間にか年下の美丈夫に好かれるようになる。
そして、気づけば異世界で求婚されるという本人大混乱の事態に!
聖女様と間違って召喚された腐女子ですが、申し訳ないので仕事します!
碧桜
恋愛
私は花園美月。20歳。派遣期間が終わり無職となった日、馴染の古書店で顔面偏差値高スペックなイケメンに出会う。さらに、そこで美少女が穴に吸い込まれそうになっていたのを助けようとして、私は古書店のイケメンと共に穴に落ちてしまい、異世界へ―。実は、聖女様として召喚されようとしてた美少女の代わりに、地味でオタクな私が間違って来てしまった!
落ちたその先の世界で出会ったのは、私の推しキャラと見た目だけそっくりな王(仮)や美貌の側近、そして古書店から一緒に穴に落ちたイケメンの彼は、騎士様だった。3人ともすごい美形なのに、みな癖強すぎ難ありなイケメンばかり。
オタクで人見知りしてしまう私だけど、元の世界へ戻れるまで2週間、タダでお世話になるのは申し訳ないから、お城でメイドさんをすることにした。平和にお給料分の仕事をして、異世界観光して、2週間後自分の家へ帰るつもりだったのに、ドラゴンや悪い魔法使いとか出てきて、異能を使うイケメンの彼らとともに戦うはめに。聖女様の召喚の邪魔をしてしまったので、美少女ではありませんが、地味で腐女子ですが出来る限り、精一杯頑張ります。
ついでに無愛想で苦手と思っていた彼は、なかなかいい奴だったみたい。これは、恋など始まってしまう予感でしょうか!?
*カクヨムにて先に連載しているものを加筆・修正をおこなって掲載しております
子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました
もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
『異世界転生してカフェを開いたら、庭が王宮より人気になってしまいました』
ヤオサカ
恋愛
申し訳ありません、物語の内容を確認しているため、一部非公開にしています
この物語は完結しました。
前世では小さな庭付きカフェを営んでいた主人公。事故により命を落とし、気がつけば異世界の貧しい村に転生していた。
「何もないなら、自分で作ればいいじゃない」
そう言って始めたのは、イングリッシュガーデン風の庭とカフェづくり。花々に囲まれた癒しの空間は次第に評判を呼び、貴族や騎士まで足を運ぶように。
そんな中、無愛想な青年が何度も訪れるようになり――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる