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連載
閑話 報告と相談の舞台裏(side王家)
ヴァルハラ大公家の面々が報告を終えて王城をあとにした頃──
クリカラ達は現時点での情報をまとめた書類を見ながら、あーでもないこーでもないと議論をしていた。
獣人国の王妃の件とそれに伴って判明したルドヴィカの番いの件がようやく落ち着き、ホッとひと息つこうとしていた矢先の今回の問題。
「それにしても、ノアちゃんは相変わらず無意識にとんでもない問題を釣り上げてくるのぅ」
「もはや数歩歩けば厄介事に引っかかっている状態ですよね。こうなると不幸体質なのか、何かに呪われているのかと疑いたくなります」
陛下が溜め息をつき、リュウギも頷く。
しかし王妃の件のときにもあったが、この世界に呪いという魔法はない。気休め程度のお呪いはあるが他は魔物や魔獣によるスキルからの呪いで、症状の重い状態異常のようなものである。こちらは聖浄化魔法で浄化することができる。
「しかし、案件が悪いものでもこれだけ当たるというのは反対に運がいいのでは?」
「うーん……まあ、結局のところ結果としてはいいことばかりかもしれんが。そうだな、ライズでのスタンピードのときも魔法騎士団での大暴れも、魔人国での行方不明もそうかもしれんな」
「……ああ、あれらは本当に、大変でしたが……」
陛下があげた一連の騒動に、皆して遠い目をしながら頷く。あれらは本当に、報告が上がるたびに冷や汗をかいたものだ。
とても遠い昔のように思えるが、その全てがここ数カ月の間に起こった出来事である。細かいことをあげればもっとあるだろう。
「こんなに大騒動に巻き込まれている本人は相当なストレスじゃないのか?」
「そうですねぇ。これまでの生活を見ると、他人との接触は最低限で迷宮か調薬か錬金をする日々のくり返しでしたし。気づいていないだけでかなり無理をしているのでは?」
クリカラとリュウギの言葉にリオライトも深く頷く。
「先ほども最初はヘクセという魔導具師(仮)の捕縛のための報告と言ってましたが、最後はアルカンシエルとイチャイチャしたいから丸投げというものにすり替わってましたし」
「ああ、アレか。とにかくアークと一緒の時間を作って癒されたいという感じで微笑ましかったが、意味が分かると可哀想だな」
そのときの様子を思い出して微笑んでから、思わずスンッとなるクリカラ。そこに黙って仕事をしていたルーシィが口を開いた。
「ノア殿は無意識だったようですがアルカンシエル殿は気づいていたので、大公家に着いたら早速愛してもらえるのではないですか?」
「お前は何でもない顔をして、そういうことを恥ずかしげもなくサラッと言うな!?」
「ええ? でも事実でしょう?」
心底、何かおかしいのかという雰囲気で首を傾げるルーシィにリオライト他全員が突っ込む。
「お前、ノアちゃんの前で絶対にそういうこと言うなよ!」
見た目とは裏腹にちょっとノンデリ(ノン・デリカシー)なところのあるルーシィがズバズバとノアに明け透けな言葉を言いそうで、皆で頭を抱えるのだった。
「えええ? でもあの方はたぶんハッキリ言わないと気づかないですよね」
「正論だが、こと閨事は夫夫のデリケートな問題だから言うな! とにかくお前はノアちゃんの前では黙ってニコニコしていろ!」
「……はあ」
真面目に話をしていたのに途中から脱線して頭を抱えるクリカラ達をそっと影から見守るカイル達影の四人は、静かに溜め息をつく。
「引き続きヴァルハラ大公家の影達と新たな任務だと聞いて来てみれば……」
「エヴァンズって宰相補佐だよね。頭はいいはずなんだけど」
「ちょっとデリカシーないんだよね」
「……黙っていれば穏やかな容姿だから。書類仕事も護衛もちゃんとしているから、まあ……黙っていれば」
「アレだ。口を開くと残念美人、みたいな」
「テトラ、言い過ぎ」
アハハと小声で笑うテトラに注意するモノを見ながら、カイリが呟く。
「まあ、俺達は任務を遂行するだけだ。そこにエヴァンズ宰相補佐のお守りは含まれていない。気にするな」
「あはは、カイリも言うねぇ!」
テトラが再び小声で器用に笑ってモノが思わずその後頭部を叩くということをしている天井の下では、ようやく落ち着いたらしいクリカラ達が再び議論をしている。
そんな夕方の王城の一コマ。
※あ、カイリ達はルドヴィカの番いの件が片付いたので、ルドヴィカ達と一緒に竜王国に戻ってました。そういう描写がなかった気がします。出番が一旦終わって忘れてました。あとで修正が入るかもしれません。
クリカラ達は現時点での情報をまとめた書類を見ながら、あーでもないこーでもないと議論をしていた。
獣人国の王妃の件とそれに伴って判明したルドヴィカの番いの件がようやく落ち着き、ホッとひと息つこうとしていた矢先の今回の問題。
「それにしても、ノアちゃんは相変わらず無意識にとんでもない問題を釣り上げてくるのぅ」
「もはや数歩歩けば厄介事に引っかかっている状態ですよね。こうなると不幸体質なのか、何かに呪われているのかと疑いたくなります」
陛下が溜め息をつき、リュウギも頷く。
しかし王妃の件のときにもあったが、この世界に呪いという魔法はない。気休め程度のお呪いはあるが他は魔物や魔獣によるスキルからの呪いで、症状の重い状態異常のようなものである。こちらは聖浄化魔法で浄化することができる。
「しかし、案件が悪いものでもこれだけ当たるというのは反対に運がいいのでは?」
「うーん……まあ、結局のところ結果としてはいいことばかりかもしれんが。そうだな、ライズでのスタンピードのときも魔法騎士団での大暴れも、魔人国での行方不明もそうかもしれんな」
「……ああ、あれらは本当に、大変でしたが……」
陛下があげた一連の騒動に、皆して遠い目をしながら頷く。あれらは本当に、報告が上がるたびに冷や汗をかいたものだ。
とても遠い昔のように思えるが、その全てがここ数カ月の間に起こった出来事である。細かいことをあげればもっとあるだろう。
「こんなに大騒動に巻き込まれている本人は相当なストレスじゃないのか?」
「そうですねぇ。これまでの生活を見ると、他人との接触は最低限で迷宮か調薬か錬金をする日々のくり返しでしたし。気づいていないだけでかなり無理をしているのでは?」
クリカラとリュウギの言葉にリオライトも深く頷く。
「先ほども最初はヘクセという魔導具師(仮)の捕縛のための報告と言ってましたが、最後はアルカンシエルとイチャイチャしたいから丸投げというものにすり替わってましたし」
「ああ、アレか。とにかくアークと一緒の時間を作って癒されたいという感じで微笑ましかったが、意味が分かると可哀想だな」
そのときの様子を思い出して微笑んでから、思わずスンッとなるクリカラ。そこに黙って仕事をしていたルーシィが口を開いた。
「ノア殿は無意識だったようですがアルカンシエル殿は気づいていたので、大公家に着いたら早速愛してもらえるのではないですか?」
「お前は何でもない顔をして、そういうことを恥ずかしげもなくサラッと言うな!?」
「ええ? でも事実でしょう?」
心底、何かおかしいのかという雰囲気で首を傾げるルーシィにリオライト他全員が突っ込む。
「お前、ノアちゃんの前で絶対にそういうこと言うなよ!」
見た目とは裏腹にちょっとノンデリ(ノン・デリカシー)なところのあるルーシィがズバズバとノアに明け透けな言葉を言いそうで、皆で頭を抱えるのだった。
「えええ? でもあの方はたぶんハッキリ言わないと気づかないですよね」
「正論だが、こと閨事は夫夫のデリケートな問題だから言うな! とにかくお前はノアちゃんの前では黙ってニコニコしていろ!」
「……はあ」
真面目に話をしていたのに途中から脱線して頭を抱えるクリカラ達をそっと影から見守るカイル達影の四人は、静かに溜め息をつく。
「引き続きヴァルハラ大公家の影達と新たな任務だと聞いて来てみれば……」
「エヴァンズって宰相補佐だよね。頭はいいはずなんだけど」
「ちょっとデリカシーないんだよね」
「……黙っていれば穏やかな容姿だから。書類仕事も護衛もちゃんとしているから、まあ……黙っていれば」
「アレだ。口を開くと残念美人、みたいな」
「テトラ、言い過ぎ」
アハハと小声で笑うテトラに注意するモノを見ながら、カイリが呟く。
「まあ、俺達は任務を遂行するだけだ。そこにエヴァンズ宰相補佐のお守りは含まれていない。気にするな」
「あはは、カイリも言うねぇ!」
テトラが再び小声で器用に笑ってモノが思わずその後頭部を叩くということをしている天井の下では、ようやく落ち着いたらしいクリカラ達が再び議論をしている。
そんな夕方の王城の一コマ。
※あ、カイリ達はルドヴィカの番いの件が片付いたので、ルドヴィカ達と一緒に竜王国に戻ってました。そういう描写がなかった気がします。出番が一旦終わって忘れてました。あとで修正が入るかもしれません。
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